彼女の愛を確かめたくて

相談者名
こんばんは。お付き合いして2年になる彼女との事について相談させてください。僕自身彼女との交際は順調だと思っています。しかし、1つだけ不安があって、彼女から自分の気持ちを聞くことができません。
僕が「好き?」って聴くと返事はしてくれるんですが、彼女から…って言うのが無くて一度その事を彼女に言ったら「それは中々出来なくて…」と言われてしまいました。
もちろん言葉にして表現されなくても愛を感じることも出来るんですが、少々寂しくて時折不安になってしまいます。そんな不安から嫉妬しちゃったり、時折彼女にあたってしまったり…
言葉や具体的な表現が全てではないのは分かっていますが何かこのモヤモヤを乗り越えたいです。
カウンセラー
山下ちなみ
ご相談、ありがとうございます。
忍さんは、本当に彼女のことが大好きなんですね。
そして、とっても愛情も、表現が豊かなんでしょうね。一方の彼女は照れ屋さんなのかもしれませんね。
彼女は、「好き?」と聞いたら返事をしてくれるんですよね。
ところが、彼女がちゃんと言ってくれているにもかかわらず、不安になってしまうのは、忍さんは「自分が聞いたからいってくれただけ」と思ってしまうのではないでしょうか。
そう、「好き?」と聞くのは、相手に疑問符を投げかけているのではありませんね。
これは「好きといって欲しい」という自分の欲求(ニーズ)なのです。

ニーズは、誰にでもあるものですし、なくなることはありません。
ですから、無理に抑える必要もなければ、こんな風に思うなんて、と思う必要もありません。
自分の中で受け入れて、時には、しかるべき形で表現していく必要があります。

一方で、私たちは、何も言わなくても、分かって欲しいというニーズも持ち合わせています。
特にパートナーシップではその気持ちが大きく出てきます。
これは、何も言わずに感じあいたいという気持ちでもありますが、実際に言おうとすると「言いたくない」「言えない」という部分もあり、これが問題のタネになってきます。
なぜ、言えないのでしょうか。
それは、過去に自分がもらえなかった(と思っている)痛みからきます。
特に、パートナーシップレベルでは両親との親密感に影響されることが多いです。
ここでは家族関係が普通かどうかはさほど重要ではありません。
ご両親とのかかわりで、「子供のあなたがどう感じたか」が重要になります。

私たちが子供のころに欲しかったものはひとつだけ。
愛と親密感です。
もし、これを両親からもらえなくて、さらにパートナーからももらえなかったら、いったい誰からもらったらいいのでしょうか。

だから、怖いのです。
愛して欲しいけど、愛されないのではないか?
そんな恐れはあまりにも怖いので、否定したくなります。
「絶対に」愛されていることを証明したくなります。
ここで、絶対に、というこだわりが出てきます。
愛して欲しいという気持ちよりも、手に入れることそのもののほうが重要になってきます。
すると、遠まわしな表現になったり、お願いなのに態度が大きかったり、命令口調になってしまう場合もあります。
そうなってしまうと、もはや、愛して欲しい、というより、愛しなさい、愛さなければならない、という感じです。

忍さんは、あまり子供時代に甘えられなかったのかもしれません。
彼女に嫉妬してしまうのも、あたってしまうのも、自分のことを理解して欲しい、愛して欲しい、そんな言葉にならない気持ちの表れではないでしょうか。
これを、上手に表現できるようになるといいですね。
そのためには、子供時代に遣り残したこと、ありのままで充分に愛されている、という感覚を持つことが必要になります。
そのあたりは、もう少し掘り下げて確認したいところですね。

「愛されている」という安心感があると、不思議なことに、さらに彼女からの愛を受け取れるようになります。
そうなれば、次は、大人の男性として愛される自分、というのがテーマになります。
また、いつも愛されたいばかりではなく、与えることも必要になってきますから、大人の男性として、彼女を愛してあげることも考えるといいですよね。

そこで、大人の恋愛という視点から、お伝えしておきますね。
彼女が「それはなかなか出来なくて・・・」と言っているのは、どういうことでしょうか。
彼女が忍さんのことを好きではないなら、おつきあいはしていないはずですから、これは単に、二人の愛情表現の違いなんですね。
見方を変えれば、忍さんが「好き」といってもらうと嬉しいように、彼女にも「してもらって嬉しいこと」があるはずなんです。
そのことを言葉には出さない彼女かもしれませんね。

彼女のして欲しいことは、彼女の忍さんへの愛し方を見れば分かります。
私たちは自分がして欲しいように相手を愛するからなんですね。
彼女のやり方で、彼女を愛してあげることができたら、彼女はどんなに喜ぶでしょうか。

実際にこのことを忍さんが行動に移せると、大きな変化があります。
彼女の喜ぶ顔を見ときに、感じられるのです。
愛されているな、と。
心底、自分がされて嬉しいことを自分にしてくれていたのだと、実感できるのですから。
そして、何よりも自分に対する自信と、二人の絆が深まります。

そのためには、自分のこだわりよりも、彼女を大切にするということなんです。
これが大人の恋愛への入り口です。

お互いに全てをゆだねられるような、成熟した深みのある大人の恋愛。
今は信じられないかもしれませんが、こうして相談してきてくださっているということは、そんな日も近いかもしれませんね。
このモヤモヤを乗り越えたい、とあなたもおっしゃっています。
彼女のことを愛しているからこそ、こうしてご相談くださった、この気持ちを大切にして欲しいと思います。
きっと、素敵な関係が待っているでしょう。

ご相談ありがとうございました。
山下ちなみ

 

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