どうしても人に悪く思われると思ってしまいます

相談者名
かんかん
どうしても、人から悪く思われてしまうと思ってしまいます。
原因はたぶん、学生の頃に噂を流されて悪口を複数人から言われたことだと思います。
それで、ほぼ無意識に人に悪く思われていないか表情を覗ったり、他人をチラ見してしまっていて、それで色んな人からも悪口や文句を言われてしまうという悪循環にも陥っていました。
さらに、人に悪く言われていないか会話に過敏に聞き耳を立ててしまって、
女性に多かったんですが、普段会話している人や、一緒に遊んだりする人でも裏で陰口を言われているという体験も少なくなかったです。

そういう経験が多すぎて、自分のことを悪くみられてしまう、悪く言われてしまう、という漠然な不安が消えないのです。
例え自分に非がないことでも、もし訴えたら、私の方が悪く言われると考えてしまいます。

どうしたらこの考えから解放されて人と楽に交流できるようになるでしょうか。

カウンセラー
嶽きよみ
かんかんさん、はじめまして。
今回担当させて頂きます、嶽きよみです。よろしくお願いいたします。

自分のことを悪く思われているんじゃないか、という思いがいつも心にある…それって本当に苦しいことですよね。

そういう思いがいつも心によぎるとしたら、いろんなことが気になってしまっ
て、人と気楽に付き合うことが難しくなったり、常に緊張を感じることも少な
くなかったかもしれませんね。

自分がどう思われているのか気になる、というのは、誰にでもある感覚だとは
思いますが、それが自分の中であまりに大きくなってしまうと、
毎日がとっても窮屈ですし、人が怖いという感覚が出てきてしまったり、人付き合いがだんだん億劫になってしまいかねせんね。

そんなしんどさの中、かんかんさんは今までひとりで頑張ってこられたんです
ね。
もしかしたら、過去には、ご自分のことを責めてしまったり、自己嫌悪してし
まったりしたことも、おありだったかもしれません。

そして、色々と自己分析をしたり、過去のことを振り返ったりして、学生の頃
に傷ついたことを思い出されたんですね。

> 原因はたぶん、学生の頃に噂を流されて悪口を複数人から言われたことだと思います。

知らないところで自分の噂を流されたり、陰口を言われるというのは、本当に
傷つくことだと思います。
もし私が同じ立場だったとしても、きっとすごく辛かったでしょうし、心の深
いところで、怖いという感覚もいっぱい感じただろうと思います。

でも、かんかんさんは、今回、それを乗り越えようとされているんですね。
それはとても勇気のいることかもしれませんが、チャレンジしようとしているかんかんさんは、とても強い方だと思います。
私にも応援させてくださいね。

勇気のいること、と書いたのは、「漠然とした不安」という、目に見えないも
のほど、私たちはそれを時にはとても大きな恐怖に感じてしまうからなんです
ね。
そして、漠然としていればいるほど、それは感覚的に、解決はとても難しいと
感じてしまうんです。

たとえば、

(今、○○さんは私に悪い態度をとっている)

(つまり私は○○さんに悪く思われているんじゃないだろうか)

という「誰か」とか「何を」がはっきりしているときは、頑張ってその人とコ
ミュニケーションをとってみよう、等の解決のための目標が見つけやすかった
りします。

でも、「漠然とした不安」というのは、この人も私を悪く思っているんじゃな
いだろうか、なんとなくあの人の態度も変な気がする、いやもしかしたらこの
場にいる人全部に嫌われているんじゃないか?…など、とても広い範囲になっ
てしまうことがあるのではないでしょうか。

こんな時は、誰を対象に考えればいいのでしょうか?
もし、今、直接誰かに何かを言われた、というのでないとしたら、その悪口は
いったい誰が言っているのでしょうか?

実は、そんな時、自分に一番悪い態度を取っているのが、自分自身だったりす
るんですね。

「そんなはずない!」と思われたでしょうか?

でも、私たちは、たとえば誰かに言われたひどい言葉を、その後に何度も何度
も思い出して落ち込んでしまったりする、ということをよくやってしまいませ
んか?
それって、相手の人が言ったのは1回なのに、その後の何百回は、自分が自分に言っている、ってことになるんですね。

そして、私たちは、人には言わないようなキツイことを、自分自身には平気で
言ってしまうことが少なからずあるんじゃないかと思います。
それに、自分がいちばん傷つく言葉や、嫌な言葉は、自分がいちばんよく知っ
てたりしますからね。

つまり、漠然とした不安を呼び起こしている原因の一つは、自分の中にある、
自分を攻撃する自分自身だったりもすることが少なくないんです。

それは、心というものは、誰が言ったかということは関係なく、何を言われた
かという意味によって傷つくので、自分が自分に言う言葉でも同じように傷つ
くから起こってしまうことなんですね。

かんかんさんは、過去に、心ない人たちの噂に、心がとっても傷つきましたよ
ね。
でも、もしかしたら、今 そんなかんかんさん自身を、一番 厳しい目で見て
いるのはかんかんさんなのかもしれない、と考えてみてはどうかと思うんです
ね。

そして、もし、そんな厳しいかんかんさんが心のどこかにいたとしたら、それ
を「やめよう」という勇気を持ってみてもらいたいなと思うんですね。

自分を「悪口を言われる被害者にしない」という決心をすることは、実はとて
も勇気のいることなんです。
また、自分が被害者にならない決心をするということは、加害者を作らない、
という決心が同時に起るということでもあります。

少し話を遠くに広げると、加害者を作らない、ということは、過去にさかのぼって、学生時代にかんかんさんを傷つけた人達の間違いを許す、ということにも
繋がって行きます。

なんだかとても間接的な話に思えるかもしれませんが、誰かを許すということ
は、同時に自分を許す、ということにもなり、自分を許す、というところにた
どり着ければ、実は、人と付き合うことが本当に楽になります。

ですからまずは、ワンステップ目として、自分を責めたり批判したりしている
自分を見つけて「ストップ」をかけてみることを、このお返事では お勧めし
たいと思います。

一人でうまく行かないときは、ぜひカウンセリングをご利用くださいね。
人との関係を改善していくには、誰かと関わりながら解決していくことがとて
も有効だと思います。

ご相談ありがとうございました。

嶽きよみ

この記事を書いたカウンセラー

About Author

柔軟な視点で問題を捉え「人間関係」「自己表現」「セクシャリティ」に関する悩みを多く扱う。 特に、現役で自身のビジネスも続けていることから、やりたいことを見つける、夢を叶える、など自己実現のサポートを得意としている。 「見た目の印象とは違い、声に癒される」との声が多く寄せられている。