TAKAさん はじめまして。 近藤あきとしと申します。 今回はご相談をお寄せくださいましてありがとうございます。 どうぞよろしくお願いいたします。私も人付き合いは苦手な方なので、お気持ちはよく分かります。 他人に気に入られるようにあれこれ考えて近づいては行くものの、 なんだか、そういった努力をすればするほど自分とはかけ離れた人間に なっていくようで、そういう自分が少しずつ嫌いになっていったものです。 > 子供時代は両親の顔色を伺いながら過ごして来ました。 > 我の強い父でしたので、父の言うことには逆らえず > 家で漫画を読みたくとも、外出してスポーツをしたり、 > 小食なのに無理して食べて隠れて吐いたこともありました。 少し支配的な感じのお父さんだったんでしょうか。 お父さんの言う通りにするしかない一方で、TAKAさんなりにお父さんの 望むような子供になろうと一生懸命だった部分もあったかもしれませんね。 子供の側の感覚からすれば、家の中で両親は絶対に近いくらいの存在ですし、 親から、こうしなさい!と言われればほとんどの場合従うしかないですよね。 言うことを聞かずにいたら、怒られて体罰を受けたり、家から放り出されでも したらと考えたら子供の力ではどうすることもできませんものね。 TAKAさんは思春期の反抗期はどんな感じだったんでしょうか? これは全くの私の勘なのですが、反抗すら許されない、あるいはそんなことも 思いつかないという感じではなかったですか? もしかしたらお父さんの力というのはTAKAさんにとっては緊張や恐れの対象で あったかもしれませんね。 > どうしても損得や、関係が約束されていることを望んでしまう結果、 > 人が周りから離れてゆきます。 > その度に「もう損はしたくない、自分を認めて欲しい」と思います。 > 損得を強く意識してしまうため、いつも上手くいきません。 > 当然、誰からも好かれず、そのことが更に自分を追い詰めていきます。 > 「もっと媚びないと、もっとちやほやしないと」そんな風に思いますが、 > そこまでして好かれたくはないという気持ちといつも葛藤します 人と接するのに「媚びないと、ちやほやしないと」と思ってしまうのは そんな風にしないと自分は他人には受け入れてもらえない、 好きになってはもらえない、本当の自分では嫌われてしまうんだという 自己嫌悪・自己不信を感じていればいるほど、強くそう思ってしまうんです。 (もちろんそれは、誤った思いこみなんですが。) また、自分のことが嫌いで自分を認められない思いが強いほど、その分だけ 他人から認めてもらいたい、褒めてほしいという欲求は強くなってしまうんですね。 TAKAさんはもう今までのやり方で他人と接することに疲れてしまったのではないですか? だから、今まで頑張ったのにその努力が報われていない分だけ「損した」と感じてしまう のかもしれません。 TAKAさんが人と打ち解けられなかった、人が離れていったという経験をしただけ、 『もうあんな思いは嫌だ、もう嫌われたくない』という気持ちが強くなって いったでしょうから、また誰かと新しい関係をつくろうと近づこうとしても、 『嫌われたくない』という心理(恐れ)が強く働いてしまうんだろうと思います。 子供時代にお父さんに対して感じていた恐れ、今は対人関係に対して感じる恐れ、 この恐れがTAKAさんの親密な人間関係の障害になっているように私には感じられました。 人に媚びること、ちやほやすることはもうやりたくない、でも本来の自分では 誰も受け入れてくれはしないだろうから、また人に近づくにはそのやりたくないことを しなくてはいけない。そんなちぐはぐな感情がTAKAさんの心の中では渦巻いていたのでは ないかと思いました。 それはとても疲れることですよね。自分の心があっちとこっちで引っ張り合いを しているようなものですから。でもきっと、それはもう終わりにする時がきたのだと 思いますよ。 > 「自分を認めなさい」と言われますが、他人に認められない自分を認めることは > とても惨めに思え、自分でしか自分を慰められないどうしようもない奴に思えてなりません > どうすれば損得を求めないような人間になれるのでしょうか? > 色々悩んでも分からなくて結局いつも一人になって自己嫌悪しています。 > 恵まれなかった子供時代を他人で満たそうとしても上手くいきません。 > 当然、誰からも好かれず、そのことが更に自分を追い詰めていきます。 > 「もっと媚びないと、もっとちやほやしないと」そんな風に思いますが、 > そこまでして好かれたくはないという気持ちといつも葛藤します。 今という時期はもしかしたら、TAKAさんが自分自身をもっと深く知る時であり、 また人には様々な面があって、他人には見せたくない面や嫌いな面も 自分という人間の一部として許し受け入れる、そういう時期としてみても 良いのではないかと思います。 TAKAさんがこれまでの人生の中で嫌ってきた自分、あってはならないと 切り捨ててきた自分があるかと思いますが、実はその中にこそ本当の TAKAさんがあるのではないかと思います。だっていくら嫌いでもそれら 全部あわせて本来のTAKAさんなんですから、切り捨ててしまっては かわいそうですよね。 それにその中に「媚びること、ちやほやすること」をしなくても、TAKAさんが望むような 人との繋がりを作れると信じているTAKAさんがいるんですよ。 切り捨てた自分、どこかに置き忘れてしまった自分を全て拾い集めてもとのTAKAさんに 戻してあげることが出来たら、きっと今TAKAさんがこれが自分だと感じている自分とは 全然違うTAKAさんが感じられるでしょう。きっとホッと安心を感じられるはずですよ。 そっちが本来のTAKAさんなんですからね。 それには今TAKAさんが心に抱えているモノ全部吐き出して楽になる所から始めるのが 良いと思います。今まで我慢してきたこと、言ってはいけないと思ってきたこと 全部私たちに話して下さいませんか? TAKAさんが本来の自分を取り戻して、本当に安心できる人との繋がりを作っていくお手伝いを させていただけたらと思います。 今回はご相談ありがとうございました。 近藤あきとし |