人嫌いの克服方法

相談者名
YOU
こんにちは。私は20代後半のYOUと申します。
私の性格は表向きは割と明るく、人間関係に悩んでいそうには見えないと思います。気分屋でマイペース、発言が時折無神経、そのくせその場その場の雰囲気や人目をものすごく気にします。

そして私は人嫌いです。
その感情は、不満であり、嫉妬であり、疎外感であり、期待であり、僻みであり、自覚したくないものばかりです。
大抵は拒まれたと感じる出来事があると相手に不信感を持ち、好きでなくなります。
時には親切でさえ疎ましく思います。私にとって有り難くない親切に対して、相手がよかれと思ってやっているとわかっているのに、です。

相手の良いところもたくさん知っているのに、嫌な部分にばかり目がいってしまう。自分が冷たい性格だから、自分と比べれば周りの人はとてつもなく優しい人ばかりなのに。

自分を好きにならなければ人も好きになれないと言うけど、今の変わる必要のある自分をどうやって好きになれるというのか、わかりません。変わりたい、と思うことと、今の自分でいい、と思うこと どちらが自分にとって必要なのでしょうか。

人を好きになれないのは幼い頃からではない気がしますが、私は自分が無神経であることにコンプレックスを抱いていて、それを原因に人が離れていくこと、相手に拒否されることを昔から恐れています。実際に友人が離れていったということがあるのでそれがトラウマになっているのかもしれません。

人に求め過ぎだということはわかります。
相手を理解してさえれば不信感を持ったり不満・不安に思わないでいられることも。
だから相手を理解しようとすれば良いのだ、とは考えるのですが、私は他人にさほどの興味を持てないのです。
誰かの役に立ったときは本当にうれしいし、褒めたり助けたりいろいろしたいとは思うのに実行できない。
相手をよく知ろうとも思えない。他人の悪い部分を許せない。自己実現欲求が強すぎる。
こんな自分にうんざりします。
相手を理解することは難しいです。
自分にとって都合の悪いことが起きるほどに。

人を理解しようとし、好きになる方法、自分を許す方法、あるのでしょうか
もし具体的な方法があれば、アドバイス頂けると有り難いです。長文になってしまい申し訳ありません。

カウンセラー
中原謙一
YOUさん、始めまして
私は中原謙一と申します。
よろしくお願いいたします。

読ませていただいて、私が感じたことなのですが、YOUさんの考え方の中に、ひとつ大きなミス、勘違いがあるように私は感じます。

それは、YOUさんが一番よく知っているはずのことを、YOUさんが今、一番理解していない、ということです。

それは、「自分自身について」でしょう。

たとえば「相手の良いところもたくさん知っているのに、嫌な部分にばかり目がいってしまう。自分が冷たい性格だから、自分と比べれば周りの人はとてつもなく優しい人ばかりなのに。」といえる人は、周りからどのような人に見られているのか、それは考えたことはおありになるでしょうか?
もし本当に相手のいやなところばかり目に付くだけの人であれば、もしYOUさんがただの冷たい性格であるならば、「自分と比べれば周りの人はとてつもなく優しい人ばかりなのに」とは言わないんですよね。
一般的にこのような場合、周りに対して攻撃的になるわけです。
ところが、YOUさんの行動は、周りに対して攻撃的に出るのではなく、防衛的に行動しているんですよね。
自分が嫌われないように、見捨てられないように、離れていかないように。
これみな防衛的な思考パターンといえるでしょう。

だとすると、今までYOUさんは、こんな自分をどうにかしたくていろんなことをされてきたと思うのですが、そのやり方に問題があったのではなく、方向性に問題があった可能性があるわけです。

たとえるなら、肌荒れがひどくなって、原因が化粧品にあるのでは、と考えたら、いろんな化粧品を試してみて、肌荒れに対処しようとするでしょう。
しかし、肌荒れの原因がストレスや栄養不足からきているものであれば、いくら化粧品を変えても肌荒れは治りにくいのではないでしょうか?
この場合、まずストレスや栄養不足を解消することから始める必要がありますよね。

このような形で、YOUさんが今の問題を解消していくために必要なことは、もう少し心の深い部分にある問題に直接アプローチをかけられたほうがいいのではないか、と私は感じます。

「自分を好きにならなければ人も好きになれないと言うけど、今の変わる必要のある自分をどうやって好きになれるというのか、わかりません。変わりたい、と思うことと、今の自分でいい、と思うこと どちらが自分にとって必要なのでしょうか。」
たとえばこの文章でも「変わる必要がある自分」が、なぜ好きになれない理由と結びつくのでしょうか?
別に好きでも変わってもいいわけですよね。
パソコンが好きな人が、大好きなパソコンを買い換えない、ということは少ないかもしれませんね。
「変わる必要がある」、ということと、「自分を好きでいる」ということは、必ずしもイコールではありません。
もちろん「こんな自分がいやだから」変えたいという気持ちも当然あるでしょう。
しかし、「こんな自分が好き」だからこそ、好きな自分をもっと大きくするために変化することもありますしね。

メジャーリーグのイチロー選手は、記録を残したからといって、自分を変えない、という選択はしていませんよね。
もっとよい成績を残すために、自分が納得する結果を残すために、よいところをよりよく、悪いところはそれを補うように、現状でいいところはそのままに、自分を変化させていているのではないでしょうか?

だとしたら、「変化が必要な自分」は好き嫌い関係なく変化させればいいわけですし、「今のままでいい自分」は、今のままでいることに支障がなければ、そのままでいいのではないでしょうか?

さらに、YOUさんが本当に無神経であれば、この問題に悩むことはないでしょう。
無神経な人は、この問題にすら「無関心」でいられますからね。

そして、ここからが提案です。

文章中に書かれていることについて、これがどのくらい真実であるかどうか、もう一度検証をしていただきたいわけです。

「人に求め過ぎだということはわかります。」
YOUさんが人に求めているものは何でしょうか?そして、その気持ちは相手に伝わっている、もしくは伝えることができているのでしょうか?

「相手を理解してさえれば不信感を持ったり不満・不安に思わないでいられることも。」
本当に相手を理解していれば、不信感、不満、不安はなくなるでしょうか?

「私は他人にさほどの興味を持てないのです。」
興味を持たない人は、この問題はおきません。
もしかしたら、本当はすごく興味があるのか、それとも相手に意識が向けられないほど、YOUさんは別の何かに集中しているのでしょうか?

「誰かの役に立ったときは本当にうれしいし、褒めたり助けたりいろいろしたいとは思うのに実行できない。」
このことから、過去に大きな失敗経験があることが感じ取れます。
それは、どのような経験なのでしょう。
YOUさんにとっては、かなり些細なことが原因みたいな感じがします。

「相手をよく知ろうとも思えない。他人の悪い部分を許せない。自己実現欲求が強すぎる。」
これはこのように置き換えてみてください。
「自分をよく知ろうとも思えない。自分の悪い部分を許せない。自己顕示欲が強すぎる。」
これが真実ではありませんか?

「こんな自分にうんざりします。」
そりゃうんざりするでしょうね。
何より、あえて失礼な言い方をしますが、YOUさんは意外と、自分にうそをついているみたいですからね。

実際にYOUさんが自分にうそをついているかどうか、それは今YOUさんが楽かしんどいかで判断していただければいいと思います。
しんどければ、自分にうそをついていることがそれだけある、と思っていただいていいです。

だとしたら、まず「自分にうそをつく」ことをやめられることでしょうね。
私から見れば、YOUさんは人が大好きで、人を傷つけたくなくて、自分も傷つきたくなくて、愛されたがりやさんで、人を愛することが得意な人のように感じます。
実際そうなのかどうか、それは否定する前に検証してみてくださいね。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

中原謙一

 

この記事を書いたカウンセラー

About Author

退会しました。