2人ともダメになりそうです

相談者名
ちえ
1年ちょっと、付き合ってる彼がいます。
その間半年ほどは一緒に暮らしていました。仕事が忙しくなり
いらだっている事が多くなり、不機嫌な顔も見せたくないから
と言って、実家へ戻るようになって、何ヶ月かたちました。
今は2人の事は保留という形です。仕事が優先という理由からです。
ほとんど連絡もなく、1度は白紙にという話になった事もあり
私からは連絡はしていませんでした。
しばらくして、随分と仕事の方も落ち着いたのか、寂しくなったのか
彼から連絡してくるようになりました。
うちにも来たいというようになったので、「いつでもいいんだよ。」
と言えば、今度は予定がいっぱいと言います。
自分から白紙だとか、保留だとか言い出した手前、不安な気持ちを
言い出せないらしく、私の方が折れろって言ってました。
私は「どんな事があっても、離れるつもりはない。」
と伝えましたが、今度は安心したのか、私のちょっとしたグチから
私に対する批判が始まって、なんでここまで言われるのか
とても悲しくなりました。
と同時にこのままでは彼は私とという事に限らず、幸せには
なれない人なんじゃないかと心配になりました。
彼のお父さんはよくお母さんを殴っていたそうです。
しつけも厳しく彼も小さい頃からよく殴られたそうです。
あまりお金も入れてくれなかったようで、家族を幸せにする為には
まず、お金とよく言っています。
虚勢を張っているというのか、とても強気なようで過去に付きあっていた人が
見合いして結婚してしまった事などにとても傷ついているような感じがします。
また傷つくのを恐れているみたいで。
私は彼とは別れるつもりはありませんが、なぜあんなに私の事を
批判したがるのか、どうしたら、彼の心をもっと楽にしてあげられるのか
少し、力を貸してください。お願いします。
カウンセラー
中原謙一
ちえさん、初めまして。相談ありがとうございます。
私は中原 謙一と申します。
よろしくお願いいたします。さて、彼との問題ですが、まず彼がなぜそのような行動や言動をしてしまうのか、を見ていきたいと思います。

そのためには、まず「ニーズ」について説明しなければいけません。
「ニーズ」については、当ホームページの「心理学講座」に掲載されておりますので、そちらを一読しておいてください。

彼は、ちえさんに対しての欲求や要求がたくさんあります。
しかし、自立すればするほど、この欲求や要求を出すことを禁止していきます。
そして、禁止して抑圧した欲求や要求は、まわりからぶつけられます。

でも、ふと気がついてください。
彼はちえさんに対して欲求や要求をぶつけてきますよね。
だとすると、欲求や要求を禁止しているのは、もしかしたらちえさんではないでしょうか?

では、ちえさんの中に抑圧している欲求や要求って、何なんでしょう?
実はその答えも、彼が見せてくれています。

彼は表面的にちえさんに依存しています。
でも、彼の内面は批判的なことを言うくらい、自立しています。
逆に、ちえさんは表面的には自立していますよね。
では、内面はどうでしょう?
欲求や要求というのは、依存しているときに人に対して出てくる感情です。
だとすると、内面は抑圧してしまうくらい依存的であると推察できます。

自分の欲求や要求を抑圧しているとき、自分のその部分に意識を集中していますから、相手の欲求や要求が見えなくなってしまいます。
まるで、赤いセロファン紙を目に貼って、紙に書いた赤い文字を見ようとしているようなものですよね。

今のちえさんは、この「セロファン紙=自分の中に抑圧された欲求や要求」を外すことが求められていると私は感じています。

彼が批判的なのは、彼自身のニーズの表現方法のひとつですよね。
でもこのニーズの下には、父親に対して批判的であるというのが隠れています。
つまり、父親に対する怒りですね。
更にその下には、父親に愛されなかった、母親を守ってあげることができなかった、母親に甘えられなかった・・・などのたくさんの悲しみが隠れています。

もし、ちえさんが彼を楽にしてあげたいとお思いでしたら、私から一つ提案があります。

それは、「彼を見て」あげることです。
これは単に彼を見つめるということではなくて、「彼は今何を感じているんだろう。」「彼は今、私に何を求めているんだろう。」ということにこだわって欲しいんです。
彼と接していて、何か感情が動いたとき、例えば怒られているように感じたり、責められているように感じたり、感情は必ず何かを感じています。
で、ここでは自分の感情に浸ってしまったり、感情から逃げてしまうのではなくて、感じている感情に向き合ってみてください。
彼が欲求や要求をちえさんにぶつけているその下にある感情が何なのか、それを感じてみてください。
彼の心の奥にある、悲しみを見てあげてください。
そうすることによって、少しずつ彼の内面を感じていってください。

最後に、ほとんどの男の人は、感情を感じることを恐れています。
ちえさんの言う通り、傷つくことをすごく恐がっています。
また、彼はちえさんを傷つけることにも恐がっています。
無理に彼の感情を覗くのではなく、ただ一緒に感じてあげてください。
そして、彼の一番の理解者になってあげてください。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

ちえさんが幸せになる何か参考にでもなれば、幸いです。

ありがとうございました。

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