自分は○○なんだ、という思い込みをはずす方法

相談者名
Screw
自分は○○なんだ、と思っている自分を解放するにはどうしたらいいのでしょうか?

たとえば、いま自分は人からやさしくされないんだ、って思っています。
なぜかと考えると、過去、恋愛において、いつも最後には冷たくされて、その人が去っていってしまうからです。

自分は好きな人から愛されないんだとも思っています。なぜかと考えると、過去の恋愛において自分の好きな人に愛されたことがほとんどなかったからです。

そういうことがあった、というのは事実ですよね?
その事実と“自分はやさしくされない”“好きな人から愛されない”という思いは切り離して考える必要がある。そこまではあってますかね?

そういう事実があっただけで、だから自分は愛されない、やさしくされない、と思いこんでるのは自分がつくっている思い込みである、ということでしょうか?

その思い込みを書きかえるには、自分はそのままで愛されるし、やさしくされる、と自分が自分を認めていけばよいのでしょうか?

認める方法としてどんなものがありますか?
“自分は自分を認める”とつぶやいてみる、だったり、
やさしくされた体験や愛された体験を思い出すことでしょうか?

自分は○○なんだ、という思い込みをはずす方法を教えてください。よろしくお願いします。

カウンセラー
三島桃子
Screwさん、はじめまして。今回担当させていただく三島桃子と申します。どうぞよ
ろしくお願いいたします。

自分は人からやさしくされない、好きな人から愛されない、という思い込みがScrew
さんにはあるんですね。

思い込みには、Screwさんが書いておられるように、そう思い込むようになった出来
事、というのがあります。Screwさんの場合には、過去の恋愛の中で傷ついたという
ことが、その「出来事」だとご自分で分析されているようです。

しかしながら、このような思い込みは、実は恋愛で傷つく以前からあって、それが恋
愛で傷つくことによってより強化されたのではないか、という見方もできますし、そ
ういうことがとても多いのも事実です。

例えばこんなケースです。

子どもの頃から、あまりお母さんにかまってもらえなかった。やがて、「どうせ私は
愛されない子なんだ」と思うようになった。ただ、自分でもそう思っていることはよ
くわかっていなかった。思い返してみると、いつからか「どうせ私は」というような
もやもやとした感覚があったと思う。

このような人が、年ごろになって恋愛をして失恋した時、感覚的には、「ああやっぱ
り私は愛されない」と感じてしまうのです。「やっぱり」と感じて、「どうせ私は愛
されない」という感覚を強化してしまうんですね。

「自分は親に愛されている」と感じて成長した人でも失恋することはあります。で
も、「やっぱりこうなった」とは思わないんですね。ショックは受けつつも、どこか
で「こういうこともあるか、他にうまくいく相手もきっといるよね」という感覚を持
てるので、全体的なダメージは深刻にはなりにくいのです。

ですから、

>その事実と“自分はやさしくされない”“好きな人から
>愛されない”という思いは切り離して考える必要がある。
>そこまではあってますかね?

というのは、あっていると言えると思います。

>そういう事実があっただけで、だから自分は愛されない、
>やさしくされない、と思いこんでるのは自分がつくってい
>る思い込みである、ということでしょうか?

そうなのですが、ご説明させていただいたように、そもそも恋愛よりもずっと以前か
らあった親子関係の中で感じてきたことこそが、思い込みを作った根本的な原因であ
る場合が多く、また、親子関係で感じてきたことは恋愛に限らず人生全体に影響を及
ぼすので、ご自分の親子関係について整理していくということが、いろいろな思い込
みをはずすことに役に立つと思います。

こういう話を聞いて多くの人が感じるのが、「親子関係が人生に影響を及ぼすとした
ら、親子関係で満たされてこなかった私の人生はもう取り返しがつかないのではない
か?」という不安です。この不安を感じると「お先真っ暗」的な絶望感や、やるせな
さを感じますし、じゃあ私はもうどうしようもないのか、とすべてを投げ出したく
なったりもします。

でも、そうではないんです。

「だけど、過去に起こったことは変えられないですよね?」と言いたくなるかもしれ
ません。

確かに、過去に起こった出来事そのものは変えられません。でも、その出来事をどの
ように受け取るか、ということは変えることができるんです。自分の視点が変わる、
自分の理解が深くなる、というようなことによって、「自分を傷つけた出来事」が、
「あのことで傷つかなくてもよかったんだな」と思えるようになることも可能なので
す。

そうなることによって、傷そのものは癒え、後に残るのは、「かつて傷ついて、その
悲しみを知っているけれども、そこからしっかりと立ち上がった」という深い経験で
す。それは、その人の人間性を深くしてくれる経験、なのです。

そして、思い込みは解除されます。

Screwさんがおっしゃるように「自分はそのままで愛されるし、やさしくされる、と
自分が自分を認めていく」「“自分は自分を認める”とつぶやいてみる」「やさしく
された体験や愛された体験を思い出す」なども有効だと思います。

ただ、それだけではどうも変化を感じられないようでしたら、カウンセリングなどで
過去の自分や親子関係を整理していくことが役に立つと思います。

親子関係についての本を読んでみるのもいいと思います。大型の書店で探すと、いろ
いろと読みやすい本や、マンガが入っているものもありますので、おすすめです。

Screwさんの思い込みが解除され、心が軽くなるといいですね!私もかつてはたくさ
んの思い込みを抱えていましたが、それがなくなるととっても生きやすくなりまし
た。

応援していますね!ご相談ありがとうございました。

三島桃子

この記事を書いたカウンセラー

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