片付けられない女

相談者名
てんやわんや
結婚3年目の30代主婦です。宜しくお願いします。
片付けが苦手・面倒で、いつも放置しては憂鬱になっています。
片付くまでは前向きになれず、友人とのおでかけや、
趣味や勉強もなんでも後回しで、人生を無駄にしているようで情けないです。

高校時代までは、授業やクラブ活動で忙しく、又、制服だったため
部屋が散らかる間もなかったのだろうと思っています。
忙しいなかでも、色んなことにチャレンジし、充実した学生生活でした。

大学生になり、せっかく自由に時間を使えるようになったというのに
第一志望校でなかったことや、自分にとって良い友人に出会えず寂しかったせいか、
何事も怠惰でやる気がなくなり、次第に私の部屋はモノと服であふれかえりました。
偏差値の高い大学で、卒業後の同級生達は有名企業の高給取りとなっていき、
一方、私はプライドばかり高く、就職もうまいかず長くも続かず、
いつも職探しに焦りみじめでした。
「部屋さえ片付ければと文句がないのに」とクドく言う母親とケンカばかりしていました。

結婚して、綺麗だった新居も最初の一年は維持出来ましたが、
もう今では、3部屋ある個室のうち2部屋が物置状態で使えず、
夫もイライラして文句と言えばそのことばかり。
時間はたっぷりあるのに片付ける気力がありません。
夫もよく家事を手伝ってくれますが、すぐに私が散らかして汚してしまいます。
結婚前は母に、結婚後は夫に、いつもいつも「片付けろ」と言われ続けて、
自業自得とはいえ、その言葉にはウンザリなんです。

大事なものも無くしまくり、遅刻しまくりで人の信用も失ってきてしまったこの十余年。
ここらでなんとか、住まいをきれいにして、片付けるうちに心も晴れるだろうと
片付けにとりかかりたいのですが、パワーがわきません。ADHD等ではありません。
行動力を付けるには、どうすればよいのでしょうか。

カウンセラー
寺島やすこ
初めまして、てんやわんやさん。
カウンセラーの寺島と申します。
ご相談ありがとうごさいます。

てんやわんやさんのメールの内容から、
ご自分のことをとてもしっかり冷静に分析してされていると思いました。
でも、そんなにもよ~くわかっているのに、
できない、やる気がわかないのは、なぜっ、なぜなの?
というところで、しんどい思いをされている訳ですね。

カウンセリングの場面では、こういうケースはよくあります。
頭や理屈ではよくわかっているのに、
行動に移せない、やる気がでない・・・というケースです。

これは問題を理性の面からとらえるのと、
感情の面からとらえるのは、大きく差があることによります。
てんやわんやさんの場合は、まさにこのケースのようですね。
理性では片付けをした方がいいなんてとわかっているんですが、
感情面ではしたくないという、矛盾した自分ですね。

例え話で説明しますと、
それはまるでてんやわんやさんの心の中に、大人の自分と、
子供の自分の二人が一緒にいるような感じです。

大人のてんやわんやさんは、自分に対して、
「ちゃんと片付けしなさい!!やっとかないとダメでしょ!!」
と言いきかせているのですが、
もう一人の子供の自分が、
「あっ、今やろうと思うてたけど、言われてやる気なくなった~!!
どうせ、片付けても、また散らかるもん、やるだけ無駄だ~!!!」
とか、小さい子供がお母さんに反抗するように、
抵抗しているわけです。
いかがでしょうか?

そして、この心の中の二人の力関係が、
大人の(理性の)てんやわんやさんが強い時は、
片付けをする行動にうつれますが、
子供の(感情の)てんやわんやさんが強い時は、
片付けをする行動にうつれないということになります。
つまり現時点の片付けする事に関する、
てんやわんやさんの中の”感情ちゃん”は、
“理性さん”より、相当強い存在になってるということがわかります。

この感情ちゃんの扱い方なのですが、
実はこの”感情ちゃん”が強くなっているのは、理由があります。
たぶん、てんやわんやさんは、いままで普段からこの”感情ちゃん”を
しょっちゅう心の中で押し込めてきてませんでしたか?

例えば・・・・、
「感情ちゃん★本当は勉強なんてしたくない、もっと遊びたい!」けど、
「理性さん☆社会人ならいい大学、いい企業に入らないとかっこわるい」とか・・
・、
「感情ちゃん★本当はもっと自由なタイプの男性が好き!」なんだけど、
「理性さん☆この人なら両親も友達もいいというし、
収入も安定してるから安全だろう」とか・・・、
「感情ちゃん★こんなに早く結婚したくない!」けど、
「理性さん☆適齢期すぎて結婚するとみっともないから、結婚しよう」とか・・・、

いままでこんな風に”理性さん”の
アドバイスを尊重しちゃう傾向って、なかったでしょうか?
もし、てんやわんやさんに思い当たるふしがあり、
“感情ちゃん”の声はいつも心の奥に押し込めてきたというのであるなら、
その分、てんやわんやさんの心の中では”感情”ちゃんの自己主張は
たまりにたまりまくって、爆発寸前!!になっているわけなのです。

そして、例えばこんな片づけをするという、
ちょっとしたことでどっかーん!!と噴出しちゃうことも起きます。
ほんのちょっと毎日10分片付ければすむこと、
片付ければキレイになって、自分も気持ちがいい、
周りも気持ちがいいと、頭ではわかっていても、
普段から、いっぱいいろんなことを我慢して、
“理性さん”の奴隷状態になっているので、
いったん動き出した”感情”ちゃんを抑えることが、
てんやわんやにとっては、かなり難しいわけですね。

こちらの”感情ちゃん”をうまく扱ってあげるには、
片付けすること以外の、別な場面でいつも抑えてきた”感情ちゃん”を
少しずつ解放してあげることなどが有効です。
具体的には、自分の本当に好きなこと、やりたいことを、
自分にやらせてあげることを許してあげることなんですね。

そうすると、心の中に”感情ちゃん”が
いつでも出入りできる出入り口があれば、
“感情ちゃん”も少しの隙間の入り口を求めて、
どっかんする必要がなくなりますので、
バランスがとれるようになります。

この”自分の感情を解放すること”のサポートは、
私たちのカウンセリングでも行っていますので、ぜひご利用ください。
いつでもお待ちしています!!

ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

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