子供の友達関係がうまくいかない

相談者名
TA
小学校低学年、高学年二人の娘がいる主婦です。よろしくおねがいします。上の子はかなり消極的で現在友達が一人もいません。学校で一日誰とも
話すことなくおどおどと過ごしている娘を見ているのがとても辛いです。
本人は一人を好んでいるのならまだいいのですが友達が欲しいようで友達ができるお守りのようなものを身につけているのが切ないです。
学校であった今日楽しかったことを書く一行日記に毎日のように「休み時間に本を読んで楽しかった」と書いてあるのをみていたたまれない気持ちに
なります。友達と遊ぶのが一番楽しい年頃だろうに…。
そしてそんな娘を暖かく迎えてやれる心の余裕がありません。

下の娘は友達と遊ぶのが大好きですが、なぜか軽く扱われることが多く、
途中で泣いて帰ってくることも多いです。そんなとき私は悲しみと苦しみ
で心がいっぱいになり娘を慰めてやることすらできません。
どうして友達とうまく遊べないの!という怒りすら湧いてきます。
また毎日友達と下校し放課後遊んでた娘が最近一人で下校し放課後も
遊ばない日が増えました。一人で寂しそうに帰ってくる娘を見ると
心がとても苦しくなります。
放課後誰とも遊ばず家にいる娘達の相手をするのも困難なくらい
私の頭の中が悲しみ、苦しみ、怒りでいっぱいになってしまうんです。
今頃ほかの子達は友達と楽しく遊んでるんだろうと想像しては
早く日が暮れるのを願っています。

私自身子供のころから今でも消極的で人間関係には苦労してきました。
だから子供達にはたくさんの友達と楽しく過ごしてほしいと強く
願ってきました。
娘達が友達と楽しく遊ぶことが私の幸せでした。
結局自分のことしか考えてないのかもしれません。
このままでは自分がどうにかなりそうで…。
どういう風に気持ちを切り替えればいいでしょうか。

カウンセラー
三島桃子
TAさん、はじめまして。今回担当させていただく三島桃子と申します。どうぞよ
ろしくお願いいたします。我が子が友だちと楽しく遊べるというのは、親にとってとても嬉しいことですよね。
逆に、楽しく遊べない、友だちがいない、という状態だと、いろいろ心配になってし
まうものだと思います。

ただ、TAさんの場合は、そういう親心だけではない苦しさを感じているのではな
いかと思います。まるで自分のことのようにつらくなり、余裕がなくなってしまうよ
うです。

実は、こういうケースは決して少なくはないのです。お電話などでいただくご相談で
も、育児関係のご相談では、このようなご相談が一番多いと言ってもいいぐらいで
す。たくさんのお母さんたちが、TAさんと同じような苦しさを抱えています。そ
して、みなさん共通しているのが、TAさんが書いてくれているように、

>私自身子供のころから今でも消極的で人間関係には苦労してきました。

ということなんですよね。

お母さん自身が、友だち関係では楽しいよりもしんどい、という経験をたくさんして
きていて、そのことで、とても傷ついているわけです。ところが同時にそのつらさを
ずっと抑圧してきている、ということが考えられます。

すごくつらかったんだけど、誰にも相談できず、心の中にぐっと抑え込んだまま毎日
をがんばっていたとしたら、抑えた感情は心の中に溜まり続けます。何十年もそんな
思いを抑えて耐えてきたとしたら、ものすごくたくさん苦しい感情が溜まってしまっ
ても不思議ではありません。

心の中は溜まりに溜まった苦しい感情でパンパンです。何もなくても余裕がないよう
な状態になってしまいます。そこに、我が子が友だちと楽しく遊べない、ということ
が起こると、同じことで傷ついた自分の心が刺激を受けて、ものすごい痛みを感じる
んですね。

その痛みが強いと、友だちとうまく遊べない娘さんたちを慰めたり、相手をしてあげ
たり、ということはとてもできないのが当たり前です。

また、

>どうして友達とうまく遊べないの!という怒りすら湧いてきます。

とのことですが、自分自身に対しても、「なんで人づきあいが上手じゃないの!」と
すごく怒っているのかもしれません。ということは、人づきあいが上手ではない自分
を、「それでいいよ」と優しく受け入れることもできないですよね。だとしたら、友
だちとうまく遊べない娘さんたちのことも受け入れられない感覚になると思います。

もしかしたらTAさんは、「人づきあいが上手ではない=ダメ人間」のように感じ
ているのかもしれませんね。もしそうだとしたら、そういうふうに感じてしまう状況
を経験してきているのだと思います。親子関係などが関わっていることが多いので、
ご自分の両親との親子関係を振り返ったり、カウンセリングなどで親子関係について
扱うと、気持ちが癒されていくかと思います。

TAさん自身の心の傷が癒されていくと、自分がしんどくない人づきあいの方法が
見えてくると思います。また、お子さんたちが友だちとうまくつきあえなくても、そ
のことでひどく心が乱されることもなくなっていきます。

TAさんの心が癒され、結果的にお子さんたちを温かく受け入れてあげられるよう
になると、お子さんたちも安心して、自分なりの友だちつきあいの方法を見つけてい
けると思いますよ。

少し、これからのヴィジョンを見てみましょう。

まずは、お子さんのことはちょっとおいておいて、自分自身の心の傷と向かい合って
いくと、やがてTAさんの心が癒されてきて余裕が出てきます。

そうすると、お子さんたちが放課後家で過ごす時、いっしょにおやつを作ったり、買
い物に行ったり、女同士で楽しく時間を過ごすこともできるようになってくるかもし
れませんね。

そんな時、TAさんは、どんな顔をしているでしょう?お子さんたちはどんな顔を
しているでしょう?

楽しそうな顔をしているのではないでしょうか。友だちができるできないとは関係な
く、幸せな時間を送れるわけです。不思議なものですが、そうなった時に、お子さん
たちにもいいお友だちができてくるかもしれません。また、もしお友だちができなく
ても、そのことがあまり気にならなくなります。そんなものなんです。

今までつらい気持ちを抱えてよくがんばってこられたと思います。心の重荷を下ろし
ていけるといいですね。

ご相談ありがとうございました。

三島桃子

この記事を書いたカウンセラー

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