家族のパニック障害と自分の不安神経症について

相談者名
ラブ
はじめまして。いつもこちらのホームページを拝見しています。

私は3年ほど前に、不安神経症と診断されました。
心療内科で診察と投薬をうけたり、
民間療法やヨガ、運動など、自分なりに努力したりして、
ときどき不安はあるものの毎日なんとか生活できています。

今日、下の妹から、突然
「パニック障害になった」と告白されました。
急に不安になり、心臓がドキドキしました。
そのときはなんとかやりすごせましたが、非常に動揺しました。

地道な努力で自分の病気を克服してきたつもりでいましたが、
妹が自分の症状をこまかく話してきたとき、
それがまるで自分にも起こってしまうかのように錯覚してしまい、
不安になって、自分のことでせいいっぱいになってしまいました。

下の妹は私が不安神経症になったことを知っており、
頼りにしてくれているようですが、
私は周りの人に影響を受けやすいタイプなので、
私まで再発してしまったらどうしよう、ととても不安です。

自分がまた前の状態になるのがこわく、距離をおきたくなってしまっています。

また、すでに不安になっていることが再発なんじゃ・・・と思うととても辛いです。また病院に行った方がいいのでしょうか?

カウンセラーさんに聞くことではないかもしれませんが、
藁をも掴む思いで相談させていただきます。
楽になるヒントをいただけたら幸いです。
よろしくお願い致します。

カウンセラー
大谷常緑
ラブさんこんにちは。
初めまして。
ご相談を担当あせて頂く大谷です。
よろしくお願いします。

妹さんがパニック障害を発症されたとのこと、ラブさんが「自分もそうなるので
は?」と不安になられたのですね。
そのように考えてしまわれることはとてもよくわかります。
また、妹さんと距離を取りたいと思われることも、よくわかります。
先ずは、「不安になってはいけない」とか「妹さんと距離をとってはいけない」
と思うこと自体を止めて、ただ、「自分はそう感じているんだ」とそのままを受
け止めてみてください。
人がどう感じるかは止められない事なんです。感じることに”いい”とか”悪い”と
いう事はないんですね。
そこで、自己攻撃したり、裁いたりすると却って逆効果になってしまうこともと
ても多いのです。
先ずは、自分の奥底にある心(深層心理)と繋がるために、今の自分の気持ちを
素直に受け容れてみませんか?

次に、不安神経症と診断されてからのラブさんの歩みを振り返ってみましょう。
不安神経症と診断され、それからのラブさんはそれを克服しようと懸命に努力さ
れてきましたね。
そして、その努力の”成果”が現れて、今では毎日生活ができるようになられてい
るのです。
自分のやってきたこと、進んでこられた道を振り返って、着実に克服されてきて
いることを認めてみましょう。
十分にやって来たことを、認めてみましょう。
もし、イメージが出来るようならば、頭の中で3年前のご自分、1年前のご自分、
今のご自分が直線上に並んでいる姿を想像してみてください。
3年前のラブさんはどのような表情をしていたでしょうか?どんな気持ちだった
でしょうか?
1年前のラブさんはどのような表情をしていたでしょうか?どんな気持ちだった
でしょうか?
そして今のラブさんは、妹さんのお話で少し動揺されているかもしれませんが、
でも3年前から比べると遙かに、1年前と比べても相当に変化しておられるので
す。
過去から未来に向かっていく一直線上の私、そしてそれは変化してきた私であり、
そして未来に向けて更にバージョンアップしていく私に信頼をおいてみましょう。

さて次に、不安の緩和ですが、不安は「考える」事から起こります。
「この先どうなるんだろう?」と結論の出ないことを考えると、私たちは最悪の
ケースを想定し、それに備えようとします。考えることは、実は防衛なのですね。
最悪のケースを想定する訳ですから、良いことは浮かんできません。
この「考える癖」を緩和していく方法は、結論の出ないことは「考えない癖」を
つけることです。
癖の話ですから、少し練習が要ります。
例えば「この先私はどうなるんだろう?」と考える癖が出てきたとします。
そんなときには、「私はこの先どうなるんだろう?と、考えた。(マル)」で切
るようにするのです。
でも、また同じような事を考えるかも知れませんね。でも、根気よくこれを続け
ていって欲しいのです。
癖は、練習すれば直るのです。
もう一つの方法は、意識して笑顔を作る、更に言えば口角を上げるように心がけ
てください。
こうすると、快楽ホルモンと言われるドーパミンや幸せホルモンと言われるセロ
トニンが脳内に分泌されて、不安を抑えます。
でも、どうしても口角が上げられない場合には、割り箸かペンでも結構ですので、
それを横に銜えてみてください。自然と口角が上がります。

最後に、不安は1人で抱えず、私たちカウンセラーにお話ください。
話すだけでも随分と気持ちが軽くなってきますよ。
ぜひ、電話カウンセリングをお使いになることをお薦めします。

回答がお役に立てれば幸甚です。
ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛や夫婦間の問題、家族関係、対人関係、自己変革、ビジネスや転職、お金に関する問題などあらゆるジャンルを得意とする。 どんなご相談にも全力投球で臨み、理論的側面と感覚的側面を駆使し、また豊富な社会経験をベースとして分かりやすく優しい語り口で問題解決へと導く。日本心理学会認定心理士。