ひきこもりの家族との関係

相談者名
男27
2年間勤めて、その後7年間ひきこもり中。作業がうまくついて行けずに年配者からひどくしかられたことから小腸に穴が空き、以来退社し現在までこのまま。家族とは一緒に食事することを避ける(避ける原因は指または箸で家族の顔の目の付近まで無意識に行為するためにそんな自分を気にしているため)。新聞・テレビはよく見る(特に野球・相撲はよく見て知識も多い)。気が小さくすぐに頭で考えすぎて何事も新しいことをする行為を避けたがる。こんな状況から何とか良い改善策をと思い公共の相談所にも行ったが、いまのところこれと言った良い方法もなく、自宅での毎日で家族も困りはてている。本人を刺激しない様に家族で見守っている。最近外出の際に指で他人の顔に近づけ相手が驚き、本人は怒られた様で急いで自宅に帰ってきてしょんぼりしていた。そのため最近は外出もせずさらに深刻になってきた。(一応安定剤はもらっているので特にどうしても落ち着かないときは薬を飲ませている)。何とか家族とは会話はしますが、何か良い方向へ導く方法はないでしょうか。
カウンセラー
根本裕幸(退会)
男27さん、こんばんわ。根本です。
ご相談ありがとうございます。
ここでのお話は男27さん自身のお話と捉えて差し支えありませんでしょうか?
それとも家族のどなたかのお話なのでしょうか。
とりあえず、前者のつもりでお話を進めますので、僕が勘違いしてましたら、読み替えていただけますと幸いです。

なにか辛い気持ちがたくさん7年間の間にも、それ以前からも積み重なってしまっているようですね。

> 2年間勤めて、その後7年間ひきこもり中。作業がうまくついて行けずに年配者からひどくしかられたことから小腸に穴が空き、以来退社し現在までこのまま。家族とは一緒に食事することを避ける(避ける原因は指または箸で家族の顔の目の付近まで無意識に行為するためにそんな自分を気にしているため)。新聞・テレビはよく見る(特に野球・相撲はよく見て知識も多い)。気が小さくすぐに頭で考えすぎて何事も新しいことをする行為を避けたがる。

男27さんの心を見てみたら、神経が繊細すぎて剥き出しになっているようなところがあるのかもしれませんね。
ですから、ちょっとしたことで強い精神的な痛みやそれを通り越して肉体的な痛みへと発展してしまうのかもしれません。

そして、最後の部分からも伺えるように、心の中に過去の色んな経験から蓄積された恐れがたくさん溜まっているのかもしれません。
考えすぎてしまう裏には、常に不安や恐れにさいなまれている自分がいらっしゃるのではないでしょうか。

また、自分に自信が持てない一面もあるでしょうし、周りの人(家族など)に対して、申し訳ないような気持ちを強く頂いてしまう事もあるのかもしれません。

> こんな状況から何とか良い改善策をと思い公共の相談所にも行ったが、いまのところこれと言った良い方法もなく、自宅での毎日で家族も困りはてている。本人を刺激しない様に家族で見守っている。最近外出の際に指で他人の顔に近づけ相手が驚き、本人は怒られた様で急いで自宅に帰ってきてしょんぼりしていた。そのため最近は外出もせずさらに深刻になってきた。(一応安定剤はもらっているので特にどうしても落ち着かないときは薬を飲ませている)。何とか家族とは会話はしますが、何か良い方向へ導く方法はないでしょうか。

自分自身が掴めないときや、何か意識が分離してしまうようなときってありませんか。
とても強い恐れがあると、僕たちの心は必然的に“防衛本能”を働かせて、感覚をシャットダウンすることがあります。
それは自分を守るためにね。
例えば、とても仲良くしていた家族が突然亡くなったりすると、お葬式や49日法要が終わっても、その死が実感できずに悲しい思いすら感じられなくなってしまいます。
それで、「自分はとても冷たい人間なんじゃないか?」と誤解したりすることもあるんですが、実際はそれ以上に自分の心がその衝撃に耐えられないと判断して、自己防衛を始めたようなものなんです。

それから、指を他人の目に近づけるのは、男27さんにとってどのような意味があるのでしょうね。
衝動的にされてしまうのであれば、何か無意識的な領域にその意味が隠されているのかもしれません。

改善していく方法ですが、自分自身にどれくらいの意欲があるかにも拠ります。
ただ、僕の感覚ではグループセラピーや自助グループなど、直接的な刺激の少ないところから始め、徐々に心を解放していく手段がお勧めかと思っています。
特に繊細な心をお持ちですから、少しずつ少しずつ安心感や解放感を味わっていかれるのが良いでしょう。
薬物療法などの処方についても、続けられても僕は問題ないかと感じています。

カウンセリング的なアプローチを選ばれたとしたら、少しずつ過去を振り返りつつ、トラウマなどの問題があれば、それを痛みを解放し、癒していくことを進めていくかと思います。

ご家族の皆さんには心苦しい面もあろうかと思います。
それが分かるからこそ、男27さんも何とかしたいという気持ちが出てくるものです。

自分の心の状態をつい疎かにして、外の物事に意識を向けがちかと思いますが、できるだけ自分の心と繋がっていけるようにされてみてはいかがでしょう。
日記などの文章を書いたり、絵を書いてみたり、好きな音楽を耳にしたり、そんな感性に訴える方法もいいかもしれませんね。

ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

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