夫婦ケンカが絶えません。

相談者名
たかはし
結婚して1年になります。主人と夫婦ケンカが絶えず悩んでいます。
旦那は短気な性格で些細な一言ですぐ腹を立てます。
挙句の果て、怒鳴りあい、お互いの批判ばかりします。
きっとお互い子供なのでしょう。自分のプライドの為譲ろうとしないのです。

私自身、DVの家庭で育ったからか男性が声を荒げたり乱暴な言葉を使ったりする事に異様な嫌悪感を憶えます。なので、旦那のちょっとした強い口調にも過剰反応してしまいます。旦那にもその事を以前話しましたが、『自分の意見を主張するのに多少口調がきつくなっても仕方ないことだ』ととりあってくれませんでした。

今となっては、もっと穏やかで心の広い人と結婚すればよかったと後悔ばかりです。

すみませんが、客観的なアドバイスを頂けませんでしょうか?

カウンセラー
根本裕幸(退会)
たかはしさん、こんばんわ。根本です。
ご相談ありがとうございます。

頑張っていらっしゃるようですね。
我慢していることもたくさん出てくるのではないでしょうか。

> 旦那は短気な性格で些細な一言ですぐ腹を立てます。
> 挙句の果て、怒鳴りあい、お互いの批判ばかりします。

ご主人が腹を立てられたとき、たかはしさん自身はどんな気持ちになって、どんな態度(反撃)に出てしまうんでしょう?

そして、喧嘩が終わったときって、どんな気持ちになられるのでしょうか。

いつも喧嘩を繰り返してしまう、ということは、きっと二人にとって今学ぶべきことが何かあるのでしょうね。
そして、その答えが見つかっていないから、いつも同じ罠にはまり、同じことを繰り返してしまうのかもしれません。

> きっとお互い子供なのでしょう。自分のプライドの為譲ろうとしないのです。

なるほど。
そうするとお互い大人になることを学ぶときなのかもしれませんね。
でも、どこかでそれは分かっていながらもできないとすれば、大人になること、プライドを捨てることに抵抗を感じていらっしゃるのではないでしょうか。

それはどこかで大人を否定し、自分を守ろうとしている姿でもありますね。
自分を守る裏には、自分は本当はとっても弱い、という観念があり、そして、その観念はお互いにとても傷ついていらっしゃることを表しているのかもしれません。

たかはしさん自身、DVの中で育ってこられたというわけですから、たくさん心に痛みを持っていらっしゃるのかもしれません。
そして、それと同じくらいの傷をやはり彼も抱いていらっしゃるのかもしれませんね。
もし、そうだとしたら、彼はどんな苦しみの中で生きてこられたのでしょう?

> 私自身、DVの家庭で育ったからか男性が声を荒げたり乱暴な言葉を使ったりする事に異様な嫌悪感を憶えます。なので、旦那のちょっとした強い口調にも過剰反応してしまいます。

嫌悪感と共にどんな傷が疼いていらっしゃるんでしょうか?
主に暴れていらしたのはお父さんなのかな?
もしそうならば、怒った彼の姿に、お父さんを重ね合わせているのかもしれません。
だから、そこで本当に嫌悪したり、恐怖を感じているのは、彼に対してというよりも、彼を通してみるあのかつてのお父さんの姿なのかもしれませんね。

でも、小さい女の子にとって、親などの大人が暴力を振るうとしたら太刀打ちできませんから、我慢するほかありませんよね。
それは程度にもよりますけど、並大抵の我慢ではなかったのではないかと思うんです。
そこでは、めちゃくちゃ怒りや恨みを感じていらっしゃるたかはしさんがいらしたのかもしれません。

そして、そのとき我慢して心の中に封印してきた嫌悪感や怒りを、彼にぶつけてしまっているのかもしれません。
だから、彼自身に対する嫌悪ももちろんありますが、それ以上に彼を通して見るお父さん(もしくはお母さんなど)の姿に嫌悪されているのかもしれません。

> 今となっては、もっと穏やかで心の広い人と結婚すればよかったと後悔ばかりです。

そう思ってしまいますよね・・・。
でも、不思議なことに、アルコール依存症の父親を持つ娘はアルコール依存症の夫を選び、性的虐待を受けた娘は、変わった性的嗜好を持つ夫を無意識に選んでしまったりします。
絶対にそんな人は嫌だ、この人は違う、と思っていたとしても不思議なことに。

それにも無意識的な理由があるようです。
とても信じられない話かもしれないけれど、そこではその自分を攻撃した親をより理解したい、助けたかった自分がいる、ということです。

子供たちはお母さん、お父さんのことが大好きです。
それが例え、どんな親だったとしても嫌いになることってできません。
そんな親御さんがたかはしさんに暴力を振るっているときってどんな顔をされていたでしょう?
きっととても苦しそうだったり、鬼のような形相をしていたりしたと思うんです。
そこで、多くの子供たちはその顔の奥に苦しみを見て、助けたいと思うようになります。
大好きな人だから何とか助けてあげたい、と。
でも、子供たちにとっては自分はあまりに無力だから、助けることなんて到底できなくなります。
そうすると子供たちの心の奥には強い無力感と助けられなかった罪悪感が残ります。
そして、成長してパートナーを選ぶときに、もう一度、そんな親御さんを助けたい意欲を持つみたいですね。
一度失敗しているわけですから、リベンジに出るんです。
結果としてはまるで復讐みたいな行動をとってしまうことの方が多いのですが、そういう無意識的な背景があって、同じようなタイプの人を選んでしまうみたいです。

いきなりこんな話をされても、到底信じられないことかと思います。
でも、これは色んなところでセラピーやカウンセリングなどを通じて発見されてきたことだったりもするんですね。
(特にこうした問題はアメリカで多いので、そんな本も出ているようです)

ですから、僕がたかはしさんにお勧めしたいことは二つ。
ひとつはずっと心の中に溜め込んでいた痛みを手放していくこと。
頑張って生きてこられたはずですから、疲れも溜まっていらっしゃるでしょう。
それを解放し、自分の心の中の痛みを少しでも癒していくことが大切です。

それともうひとつは、その目的もあって、今のご主人をより受け入れていこうと思ってみてください。
たぶん、嫌悪感や「けっ」て気持ちばかりが出てくると思いますが、そこでご主人に感じるものは、自分自身の痛みであったり、苦しみであったりします。
それを受け入れていくことが出来たとしたら、その分だけご主人を理解し、許せるようになるでしょう。
そこでは、何か本当にほっとした安心感、安らぎを手にすることができると思います。
きっと今のたかはしさんが本当に求めていらっしゃるものだと思うんですね。

少し高すぎる目標かもしれませんが、一歩一歩進んでいってみてくださいね。
応援しています。

ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

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