takさん はじめまして。 近藤あきとしと申します。 今回はご相談をお寄せくださいましてありがとうございます。 どうぞよろしくお願いいたします。引きこもっていた時代を抜けて、これから新しい自分へ変化してこうという 希望を今抱いてスタートしようという所ですね。 そのために何をすべきか、一生懸命考えていきますね。 > 僕は今年で22になるのですが5年半近く引きこもっています。 > 1年ぐらい前から心について興味をもって勉強し始めてます、 > それからは大分心も落ち着いて引きこもった頃の事を思うと > 毎日ウォーキングをして桜を見て凛と咲いてて綺麗だななんて思う今の自分に驚いています。 私も2年ほどうつ病で引きこもっていた頃があったのですが、 心も引きこもってしまって何にも感じることが出来なくて、 ずっと無感動になっていたことを思い出します。 takさんもそうだったのではないでしょうか? そう思うと桜を見て感動出来るなんて、何て素晴らしいことでしょうね。 takさんの心は外に向かって開き始めているんだと思いますよ。 > 心の勉強を始めて自分が凄く寂しくて甘えん坊で怖がりで > そんな思いをずっと我慢してて良い人やってたくさんの嘘ついて、 > 怒り等のネガティブな気持ちをたくさん押さえ込んでたんだなって > それでもう嫌になって引きこもっちゃったのかななんて自分では思ってます。 心について勉強しているだけあって、かなり自分自身について分析されたんですね。 自分と向き合い省みることは気分の良いことばかりではないですよね。 むしろ嫌になってしまうような感情を感じることの方がずっと多かったでしょう。 それでもtakさんはそのネガティブな部分を認め受け入れることが出来たからこそ、 それだけ冷静にご自身を見られるようになったんだと思います。 その勇気を出せたことは自信にして下さいね。 takさんの人生の財産の一つにしていいと思いますよ。 これからもそのネガティブな感情と大切に向き合っていきましょうね。 そして辛い時には、辛いなあって素直にその気持ちを認めてあげて下さいね。 ところで、寂しくて甘えん坊で怖がりの自分を抑えて我慢してしてしまったのは どうしてだったんでしょうね? 無理して良い人になり思ってもいないことも言わなくてはいけなかった・・・ とてもストレスのかかることですよね。 人の感情は喜怒哀楽どれか一つでも抑えようとすると全部を一緒に抑えることに なってしまうんです。だからtakさんが怒りや他のネガティブな感情を抑えていた時、 実は全ての感情を抑えていたんですね。 心が自然と感じるモノを意志の力で抑えていたのですから、それは大変なパワーです。 心の中で感情との押し合いへし合いの力比べをずっーと休みなくしているのですから、 いつかは力尽きます。当時のtakさんも疲れて嫌になってしまったのでしょう。 そして何も感じないように心が内向きになっていったのだと思います。 > 僕は3兄弟の次男で弟が産まれてからは全く親と触れ合うような事を > した覚えがありません、だからいつも家にいるのが嫌でした > 家にいると寂しいし誰も遊んでくれないから友達と毎日外で遊んだり > 公園にいって上級生の人の遊びに混ぜてもらったりしてました。 > そのおかげで友達は多く人付き合いは得意な方だったと思います。 > でも、友達がたくさんいても寂しい気持ちがいつもあったように思います > いつも一人な気がして誰も自分なんか見てくれてない気がして友達というより > 当時は自分の寂しい気持ち紛らわしてくれる人達みたいに思ってたんじゃないかなって思ってます 。 十分な安心感を感じられなかった子供時代だったんでしょうか。 家族の目が生まれたばかりの弟さんへばかり行ってしまい、 みんながtakさんから離れて行ってしまったように感じたのかもしれませんね。 家族との距離を遠く感じる分だけ寂しさは強くなりますし、「自分の好きな人たちは いつか自分から離れてしまうんじゃないか」という潜在的な恐れがその時生まれたのかも しれません。 私たちの心はとても繊細なんですよね。 よくあるのが、下に兄弟が生まれるてそれまで自分に注がれていた全ての愛情と注目が 下の子に持っていかれて、全て通ってきたわがままが今度は「お兄(姉)ちゃんなんだから 我慢しなさい」なんて両親から言われるようになるんですよね。 takさんも言われませんでしたか? 子供には事情はよく分かりませんから、 どうして?なんで?とちょっと混乱しちゃうんですよね。 そして子供なりに理由をあれこれ考えるんです。 そこから、ありのままの自分ではいけない、ありのままの自分はダメなんだ、 というように自分にバッテンが付けられた気がして、その自己嫌悪から 自分を責めることもあります。 また何か良いことや役に立つをすれば、また愛情をもらえると思って 犠牲的に頑張ることが癖になってしまうこともあるんです。 takさんはそういった苦しい環境から自分を守るために、自分から家族と 触れ合いを持たないようにしていったのかもしれませんね。 そして、少しの苦しみすら感じないように感情を麻痺させてしまった のではなかったでしょうか。 本当はtakさんが感じていたはずの心の痛みや傷、出したかった悲痛な声を 今もう一度自分が受け止めてあげることが必要だと思います。 私たちは自分が何を感じていて何を言いたかったのかを見失っている時 それがどんな感情でどんな言葉だったのかを知ると、 不思議とホッと安心出来るものなんですよね。 メールの文面からはご両親ご兄弟とどんな関係だったのか、 具体的に分かる部分はあまりなかったのですが、 お父さんかお母さんに宛てに手紙を書いてみると 良いと思いますよ。本当に渡さなくていいので、その人に出す つもりで子供時代に感じていたこと言いたかったことを思うままに 書き綴ってみて下さい。 > 今でも親に対する不満や自己嫌悪、無価値感などたくさん嫌な気持ちが > わいてでてきますが前よりはそんな気持ちと向き合えるようになってきました、 > そのおかげか去年に一度バイトの面接にも行きました、 > 行こうと思って勢いでやれた自分にその時驚きもしたんですが何だかその時心が凄く落ち着いてた のを覚えています。 すごいチャレンジでしたね。 勢いと言ったって、その勢いすらなかなか出せるものではないですよ。 何かきっかけがあったんですか? きっと休んで心のエネルギーが徐々に溜まってきたんだと思いますよ。 それくらいの休養がtakさんには必要だったということですね。 > 結局落ちちゃってそれ以降はまた落ち込んだり前向いたり葛藤したりの日々です > 前を向いて頑張ろうを思うと不安な気持ちが雪崩のように押し寄せてきたりもして、 > 自分で自分を頑張らせないために頑張ってる感じです。 > 引きこもりなんかと誰が友達になってくれるんだろうなんて思ったら不安で怖くて前に進むのが正 直嫌で嫌で仕方ありません。 先ずはチャレンジ出来た自分を褒めましょうよ。 今まで出来なかったことが出来たんですから、大きな一歩でしたね。 さっき心のエネルギーが溜まってきたと書きましたが、 おそらく本当に休養が大事になってくるのはこれからだと思いますよ。 takさんは頑張りすぎてエネルギーが切れてしまい、長い休養が 必要になったのですが、今はまだメーターの目盛りがマイナスから ちょっとプラスになったくらいなんですよ。 だから今動きすぎるとすぐに目盛りが0になってしまう。 目盛りをさらにプラスに持っていき、活動しても0やマイナスに 簡単にならないように、これからは意識して休養を取ることを 目標の一つにしてみてください。 これからは、歩く、食べる、考える、話す、笑う・・・ 様々なことに体と心のエネルギーを使うようになっていくでしょうから、 それが無駄遣いにならないように、その日1日を迎える準備を意識して 行っていく習慣づけをしていくと良いですよ。 朝起きたら先ずカーテンを開けて日の光を浴びる、 少しだけ身の回りの掃除をする、 次にお茶を入れて一服する、 朝ご飯をゆっくりと味わって食べる・・・ これら一つ一つをゆっくりと心を込めて行ってみて下さい。 お茶を飲みながら、朝ご飯を食べながら、 今日は何をしようか、何をしたら良いのか、その為の優先順位を 決めていくんです。そうすると自然と生活に流れが出来ていきます。 自然と集中する心が出来あがっていきますからね。 > それでも、やっぱり変わりたいんです。人並みに恋もしてみたいですし、 > 当たり前のように仕事して遊んでみたいなって。 > 誰もが当たり前の事が僕にとったら輝いてみえるので、 > 仕事でストレス感じるなんてのも僕からしたら良いな~なんて思ってしまうぐらいです。 そう思えるくらい、takさんの心はもう外へ外へ向かって行こうとしているんですね。 寂しさを心に抱えて一度は心を閉ざしていたということは、 本当のtakさんは人との関わりの中にこそ喜びを感じられる人だと思います。 人と人との繋がりがどれほど人間にとって大事なものか、takさんほど知っている人は いませんよね。 もしかしたら人間関係の達人になれる才能があるんじゃないですか。 逆に言うとその才能を使っていなかったからちょっとしんどい人生だったのかも しれませんし、takさんが自分の心のことを学んだのはそのことに気付くべきだったから ということでもあるかもしれないですね。 takさんの変わりたいという気持ちは本当に素晴らしいし、尊いと思います。 私たちはその気持ちを心から応援したいですし、後押しをする役にも立てると 思います。takさん一人で頑張る必要はありません、遠慮なく頼ってきて下さい。 そしてどうか安心して社会に出てきて下さいね。 今回はご相談ありがとうございました。 近藤あきとし |