周囲を気にせず自信を持って話したい

相談者名
さくら
異動に伴い今の職場に来て半年ほど経ちました。異動前の環境に比べて、電話もあまりかかってこないし、いつもシーンとしています。この静けさが苦痛に感じます。

同じ部署の人達などと距離を縮めたく、何気ない会話をして楽しみたいのに、静か過ぎると自分の会話や受け答えを周囲の人達にすべて聞かれている気がしてすごく抵抗感があります。それならば、話さない方がマシだと思ってしまいます。周囲も話していたり、ガヤガヤしているときは、抵抗なく話ができます。

また、静かなときに上司に良くミスを指摘されたりするので恥ずかしくてたまらなくなります。フロアにいる全ての人達に聞かれているんだと思うと、惨めになります。上手に受け答えができれば良いが、『はい、わかりました、すみませんでした』しか言えなくなり、さらに、みんなが聞いていると思うと、上司の話より周囲が気になってしまいます。

上司は絶対私に恥をかかせようとしているんだと憤りも感じてしまいます。私以外の人がミスをして同じように指摘や注意を受けているところを聞いたことがないため、みんなからは仕事ができなくて上司にまた言われてるよと、痛々しく思われていそうで恥ずかしくてたまらなくなります。そうすると、余計に気楽に話せなくなってしまいます。

職場の人にお昼休み、ご飯を食べているときに話しかけたときに、目を合わさず、笑顔もなく返答されると、こんな私だから嫌われているんだと思い、悲しくなります。異動したばかりの時は、笑顔で優しくしてくれました。

お昼も自分から話ができず、一緒に食べている人達の話を聞いて、『そうなんですね』しか言えず、話をひろげたり、自己アピールもできず、自分の主体性が感じられません。

人目を気にせず、もっと、自信を持って、イキイキ話せるようになるにはどうしたらよいでしょうか。

カウンセラー
佐藤まゆみ
初めまして、さくらさん。
今回のご相談の回答をさせていただく、佐藤まゆみと申します。
どうぞ、よろしくお願いします。

人事異動で勤務部署が変わられたんですね。
同じ勤務先であっても、部署によって雰囲気が全く違うことがあるのはお察しします。
以前の職場の方が、さくらさんには向いていたと言えそうですね。

今の職場に自信を持てずにいることがご相談の主旨であることは、よく解りました。

この文面をひと目見た時に、私が感じたことを先にお伝えさせてもらいますね。

まず非常に読みやすく、簡潔に書いてらっしゃるなと思いました。
さくらさんにとって、“わかりやすく簡潔に内容を相手に伝える”というのは、ごくごく当たり前のことで、きっとお仕事でもプライベートでも、常に心掛けていることなんでしょうね。
もしかしたら当たり前すぎて、意識したことがないかもしれません。

この文章から私がさくらさんに感じたのは【聡明さ】です。

読む側の立場に立って書くことが出来る人は、普段の生活でも人との関わりの中で、そのように行動されている人だと言えると思います。

>静かなときに上司に良くミスを指摘されたりするので恥ずかしくてたまらなくなります。

元々静かな職場ですから勤務時間中に注意を受けると、目立ってしまうような気がするんですね。

>私以外の人がミスをして同じように指摘や注意を受けているところを聞いたことがない
>フロアにいる全ての人達に聞かれているんだと思うと、惨めになります。

この部分は“要チェック”ですね。
さくらさん以外の職場の人は、完璧で何一つミスをしない人ばかりなのでしょうか?
それは、人間である以上難しい事です。

新人には新人の、中堅には中堅の、さらには役職者には役職者に課せられた仕事の責任があります。
100%完璧には出来ないかもしれないけれど、100%であろうとしてベストを尽くすところに意味がありますし、そのことが成長していく糧になります。
その過程で、より良い仕事をするために上司からアドバイスを受けるのは当然ですね。

上司は、さくらさん以外の人がミスをした時には、どこか別のところに呼び出して注意しているのでしょうか?
内容によっては、そういうこともあるかもしれませんが、さくらさん以外の人全員にそうしているとは、なかなか考えにくいことです。
仕事のミスがあった時、上司はその都度部下に注意やアドバイスをしているはずなんですよね。
なのに、さくらさんはそういうところを見たことが無いとおっしゃる。

つまり、“フロアにいる全ての人達に聞かれているんだ”と思っておられるけれど、誰もそんなつもりでその状況を見てないし、聞いていない、ということになります。
それならば、さくらさんが上司に注意を受けている時も、周りの人たちにとっては同じです。

>みんなからは仕事ができなくて上司にまた言われてるよと、痛々しく思われていそうで恥ずかしくてたまらなくなります。

こう思っているのは、さくらさん自身であり、周りの人の考えている事ではなさそうです。
もしかしたら、痛いところを突いてしまったかもしれませんね。

上司はさくらさんに恥をかかせるつもりなど全くなく、有能な人だから、より良い仕事をしてもらいたいと思えばこそ、注意するし、アドバイスもするのですよ。

自分の思っていることを、『きっと人もそう思っているに違いない。』と考えてしまうことを【投影】と言います。
投影の説明をしだすとキリがないのですが、とにかく人は自分で思っている世界が、相手にも当てはまるものだと思ってしまう生き物のようなんです。

>職場の人にお昼休み、ご飯を食べているときに話しかけたときに、目を合わさず、笑顔もなく返答されると、こんな私だから嫌われているんだと思い、悲しくなります。異動したばかりの時は、笑顔で優しくしてくれました。

異動したばかりの時に職場の皆さんが、さくらさんに感じたことを私が代弁してみますね。
・笑顔が素敵だな。
・聡明な人だな。
・細やかな気遣いが出来る人だ。
・書類をまとめるのが上手いな。
・仲良くなりたいな。

ところがしばらくすると、さくらさんがあまり元気が無くて沈んでいるのを見て
・この職場は気に入らないのかな。
・あれ?あまり目をあわせてくれないな、嫌われたのかな?
・何だか機嫌が良くなさそうだけど、何か気に障るようなことしたかな?
・前は笑顔で接してくれたのに、最近笑顔がないな。
・本当は、仲良くしたいのになぁ・・・

皆、さくらさんと仲良くなりたいんですよ。
でも、さくらさん自身がそれを拒んでいるように見えてしまうので、近づけないのです。

さくらさん、どうぞ仕事においては“ベストを尽くす”ことだけを心掛けてみてください。
一所懸命やってミスしても、それは仕方のないことですし、その経験は次に生かせればそれで良いのです。
その真摯な姿を見て、仕事のできない人だと憐れむ人がどこにいるでしょうか?

そして、“郷に入れば郷に従え”です。
前の職場は、にぎやかで活気のある心地の良いところだったかもしれません。
でも、今はこの静かな場所で勤務しているのですから、そこは割り切りが必要ですね。

この職場で、さくらさん本来の実力を発揮することが出来たなら、それはこれから先、どこに配属されても大丈夫だという大きな自信になりますよ。

まず、私が感じたご自分の聡明さに気付いて、受け取ってください。
それが、より良い人間関係とより良い仕事につながっていくことでしょう。

今回はご相談くださって、ありがとうございました。
心から応援しています。

佐藤まゆみ

この記事を書いたカウンセラー

About Author

1957年生まれのシニア世代。 自身の豊富な人生経験を生かした、自分らしく生きていくためのサポートが好評を得る。 得意ジャンルは、対人関係・自己啓発・恋愛。 “何かを始めるのに遅すぎることはない”の言葉通り、いくつになっても新しい人生を切り開いていけることを、身をもって実践している。