回避依存症の友人との接し方について

相談者名
まゆ
元彼が回避依存症かと思われます。付き合いだしの時期から何かが違うと感じ、良くないお付き合いだった事、私自身いつものパターンではいけないと決心し別れましたが、その後回避依存症について伊藤明さんの本やサイトで調べました。本人に言うか悩みましたが昨年話ましたが、自分でも変わってる・このままじゃいけないんだ…とは言うものの何とかなってしまってるだけに変わりません。変わるのは本人の意志しかないとも判っていますが、友人として何か出来ないか?と、ずっとlineとかで話したりたまにご飯してます。しかし回避依存症ならではの思い遣りが分からない、以前行った旅行話や泊めて欲しい、完全に友達なん?もう好きじゃないんやな…など言ってきます。その都度、浮気はあなた自身不幸にする・心の傷は癒されないよ・一線だけは越えれないよと言ってます。仕事が大変で疲れるとそぅなる気がします。夏ごろには他県に行かれますのでそれまで少しでも回避依存症を弱められたら、味方がいる、失わない友人がいる、過小評価を弱められたらと。約束をドタキャンされたりして正直怒る気持ちもありますがその都度頭を冷やし冷静に対応しようとしてますが、様々なサイト見ても友人としての接し方が書いておらず今の対処が正しいのか悩んでます。聞く場所が無く…本当に悩んでます。どうかアドバイスお願い致します。
カウンセラー
三枝みき
こんにちは、まゆさん、初めまして。
今回、担当させていただきます、三枝みきと申します。
どうぞよろしくお願いいたします。

まゆさんは元彼さんが回避依存症の疑いがあるとのことで、彼とのおつきあいのことでお悩みなのですね。
今は友人としておつきあいしておられるとのことですが、いろいろ書いてくださった中からも、彼のことが心配で、いろいろ気遣っていらっしゃるご様子がよくわかります。

「回避依存症」というのは、まゆさんがいろいろ調べられたなかでもご覧になったと思いますが、病気ではありません。
私自身、それほどこの回避依存症に詳しいわけではないですし、はっきりと判断ができません。
ですので今回は、まゆさんの書かれていることについてのみ、お返事させていただきますね。
不十分なこともあるかもしれませんが、どうぞご了承くださいませ。

まず、まゆさんのご希望は、彼について「少しでも回避依存症を弱められたら、味方がいる、失わない友人がいる、過小評価を弱められたら」ということなのですね。
ですが、まゆさんご自身が書かれていらっしゃるように、「変わるのは本人の意思しかない」です。
彼自身が「今の状態を何とかしたい、変わりたい。カウンセリングを受けたい」とご相談していらしたのだとしたら、私たちカウンセラーもその方向で彼と一緒に頑張るのですが、残念ながら今、ご相談くださっているのは、彼にとって「友人」であるまゆさんなのです。
ですから、私がお答えできるのは、まゆさんの現状を変えるためのやり方や考え方についてだけです。

まゆさんの彼に対する優しさや思いはよくわかりますが、でも、私を含めまゆさんや他人に彼をどうこうすることはできないのです。
嫌なことを言ってごめんなさいね、でも、ここはしっかり、踏まえていてほしいなと私は思うんです。
私もかつてはまゆさんと同じ立場だったからこそ、そう思うんです。

私事で恐縮ですが、私自身がカウンセリングを受けるようになったのは、当時心の病気で苦しんでいた娘を助けるためでした。
娘は精神科の病院には何とか通ってくれましたが、「カウンセリングなんか大嫌い」「カウンセラーなんて信用できない」と言って、カウンセリングだけは受けてくれなかったので、私がカウンセリングを受けるようになったのです。
私は娘のことをどうにかしたかったけれど、大したことはできませんでした。
自傷を防ぐためにカッターナイフを何度も取り上げたことと、自分の精神状態を保つためにカウンセリングを受け続けたこと、そのくらいです。

それでも最初は娘を変えたくて、いろんなことを言ったりやったりしました。
けれども何かしようとすればするほど、状況が悪くなっていくように感じていました。
娘の場合もそうでしたが、北風と太陽の童話のように、無理やりに相手を変えようとすると、相手は余計頑なになります。
人は自分以外の何かにコントロールされることを、本質的に嫌いますから。

ですから、「その都度、浮気はあなた自身不幸にする・心の傷は癒されないよ・一線だけは越えれないよと言ってます」というまゆさんの対応は悪くないと思いますよ。
それに、まゆさんは「回避依存」かもしれないことを彼に話したり、友人としてできることはしているのだから、もうほかに出来ることはないと私は思います。
ただひとつ、他にできることがあるとすれば、「彼を信じて、いち友人として適度な距離を保って見守る」ことだけです。

それからあとひとつ、ご相談の趣旨から離れてしまうかもしれませんが。

「回避依存症」のような症状を持つ彼のような友人が、まゆさんの前に存在する、その理由について考えてみたことはありますでしょうか?
心理学では「起こることすべてに意味がある」と言われます。
また、「すべての問題は、本当はその人本人(の深い無意識)が望んで引き起こしている」という考え方もあります。
だとしたら、彼という存在が友人としてまゆさんの目の前にいることに何か意味があるとすれば、それはなぜなのでしょうか?
問題を抱えている「彼」という存在が、まゆさんにとって必要なのだとしたら?

「彼を信じて、一友人として適度な距離を保って見守る」ことと、先ほど書きましたが、私がこう書いたのは、まゆさんが境界線を越えて彼に接しているように感じたからです。
まゆさんが彼を何とかすることに「執着」しているように、私には思えてしまったんですね。
もしも間違っていたら、ごめんなさいね。
でも、少しでも心当たりがおありなのでしたら、彼と距離をとることを考えてみてください。

「問題を持つ人」がいて、「問題を持つ人を必要とする人」がいる関係を「共依存」の関係と言います。
溺れている人を助けるときは、自分が飛び込んだらいけませんよね。
まず命綱やら、人手やら、自分自身の安全を確保してからでないと、溺れている人に必死にしがみつかれてしまい、二人とも溺れてしまいます。
共依存の関係って、こんな感じなんですね。

ですからまず、まゆさんご自身が彼の問題にのめり込むことで見ないようにしている部分を探し、それを癒していくことに取り組んでみてください。
それがどんな部分なのかは、彼を見ていて思うことや、浮かんでくる感情がヒントになるはずです。
そうなってからなら、彼に手を差し伸べることも前よりずっと、やりやすくなると思います。

以上、少しでもお役に立てそうなことを書かせていただきましたが、参考にしていただけたら嬉しいです。
もしもうまくできなかったり、よくわからないことがありましたら、改めて初回無料の電話カウンセリングででもご相談くださいね。

本日はご相談、ありがとうございました。

三枝 みき

この記事を書いたカウンセラー

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