対等感覚を持ちたいです

相談者名
ヒト
よろしくお願いします。
人と関わる時に、なるべく対等でいられる感覚を育てたいです。

私はどちらかといえば、人から下に見られることやなめられるタイプです。
怒りをぶつけられたり、八つ当たりされることも他の人より多いと思います。

対等感覚を持ち合せていれば、こういった対人関係も改善されるのかなと思ったのですが、対等感覚って一体どうやって磨いていけばいいのか見当がつきません。

わかりやすい考え方やエクササイズなどがあれば教えていただきたいです。

カウンセラー
大塚亘
ヒトさん、はじめまして。

今回担当させていただきます、大塚亘と申します。
どうぞよろしくお願いいたします。

私がこれから述べることは、ヒトさんの文章を拝見したうえで、私が今まで行ってきた
カウンセリングの経験をもとに、感覚でお答えするものです。

そのため、ヒトさんの実際の現状と少し違うところがあるかもしれませんが、私なりに、
回答をお伝えしたく思います。

まず、ヒトさんには、「相手の話しを真面目にしっかりと聞く」という長所があるような
気がいたします。

その理由は、怒りをぶつけられたり、八つ当たりをされる場面に遭遇するということは、
それだけ、相手に真剣に接しているからこそ、起こることだと思うからです。

あくまでも一般論ですが、相手が怒りを出しそうになったり、八つ当たりするような
人間だと感じた場合は、相手との関係にもよりますが、怒られたくないし、八つ当たり
されたくないですから、相手から自然に離れていくと思います。

そして、知り合いや友人といった、離れてもいい関係であれば、怒りっぽかったり、
八つ当たりをする人とは、自然と距離を取るようになります。

そうすると、自分の周りから、怒りっぽい人や八つ当たりをする人がいなくなり、
ヒトさんが望むような、対等な関係を築いてくれる知人や友人が周りに残るようになります。

これは私の推測ですが、ヒトさんは、

自分が見下されたりなめられたりして、嫌な思いをしてまでも、相手の話しを聞いている

という状況にあるのかもしれません。

これは、先ほどお伝えしたとおり、そこまで真剣に相手をしてあげるという、優しさと
いってもいい長所であるとは思います。

一方で、同じ状況ですが、こういう見方もできるかもしれません。

「自分はダメで、たいした人間ではないから、怒られたり、八つ当たりをされるのに
ふさわしい」

ヒトさんの中に、そういう感覚はないでしょうか。

ヒトさんがどう思われているかは、文章を拝見しただけでは分かりませんので、一般論を
書かせていただきますが、人間は、

自分がふさわしいと思っている場所に、自然と身を置く

ということをします。

この場合の「ふさわしいと思っている」とは、頭で意識的に思っていることではなく、
潜在意識で思っていることです。

どういうことかというと、頭では、「怒りっぽい人は嫌だ」、「八つ当たりされるのは
嫌だ」、と思っていたとしましょう。

しかし、自分に自信がなかったり、自分はダメな人間だと潜在意識で思っていると、
心が素直に反応して、

自分がダメな人間だと証明するために

ダメ出しをする人に近づいたり、なめられてしまうような状況を、自ら呼んで
しまうのです。

人間の心は、頭で考える顕在意識が3%前後、残りの97%前後が潜在意識だと
いわれています。

ということは、3%の顕在意識で、いくら「見下されたくない」、「なめられたく
ない」と思っていても、97%の潜在意識で、「自分はダメだから見下されるに
ふさわしい」と思っていると、潜在意識の方が圧倒的に強いので、自然と見下される
ような状況に近づいてしまうのです。

では、仮に、私の推測がヒトさんにもそれなりに当てはまるとしたら、どのように
抜け出せばいいのでしょうか。

まずは、こう考えてくださいね。

ヒトさんの周りの人間全員が、ヒトさんを見下したり、ヒトさんに怒ったりするで
しょうか。

もし、ヒトさんに接する人間の100%が、ヒトさんを見下すのだとしたら、もしか
したら、見下される原因はヒトさんにあるのかもしれません。

でも、もちろんそんなことはないですよね。今でも、過去においても、ヒトさんを
見下さずに、対等にやさしく接してくれた人は、たくさんいるはずですよね。

ということは、ヒトさんを見下した原因は、見下した人自身にあると考えることが
できないでしょうか。

ヒトさんは、自分が原因で見下されてきた、と思われているかもしれませんが、実は、
見下された原因は、相手にもあったのです。

仮に、ヒトさんがある分野について、客観的に実力や実績がなかったとしましょう。

たとえば、仕事で考えてみましょう。ヒトさんが、学校を卒業したばかりで、
いままで全く社会人として働いたことがない状態だとしましょう。

そうすると、仕事の実力はもちろんないですよね。でも、それだけで、見下される
必要があるでしょうか。

単に、仕事の経験がない、というだけであって、これから仕事を頑張って、実力を
つけて、実績を積んでいけばいいだけのことです。

仮に、私大塚が、そんなヒトさんと接したとしたら、

これから仕事を始めるのですね。頑張ってくださいね。応援していますよ。

と言うだけです。見下していないですよね。

しかし、同じ状況で、別の人、Aさんとしましょうか、Aさんがこういったとしましょう。

は、仕事をしたことがない?お前はダメだなあ!俺なんか、もう何年も仕事を頑張って
きて、すごいんだぞ、もっとしっかりしろよ!

Aさんは、ヒトさんを見下しているかもしれませんが、そもそも、何で見下す必要が
あるのでしょうか。それは、なんと、

Aさんが自分のことをダメな人間、仕事ができない人間だと思っていてコンプレックスが
あるので、相手にダメ出しをして、自分を上に見せる必要がある

ということなのです。お分かりいただけましたでしょうか。

実は、Aさんは、相手を見下していたのではなく、Aさんが、自分に自信がなく自分に
ダメ出しをしていただけだったのです。

相手にダメ出しをしたり、見下したり、八つ当たりをするということは、実は、その人
自身が、自分にダメ出しをしているという心理的状況は、ぜひ覚えておいてくださいね。

さて、見下す人の心理について述べてきましたが、それでは、ヒトさん自身は、
どうすればいいのでしょうか。まずは、

「怒りっぽい人や八つ当たりをする人から物理的に距離を取る」

ということが考えられます。

単純に、そんな嫌な思いをしないように、そういう人から離れていくということ
ですね。しかし、これは対症療法であると私は思いますし、例えば、仕事で、
どうしても嫌な人とも付き合わなければならない、ということもあるかもしれません。

そして、根本的な解決方法は、

ヒトさん自身が、自分を承認し、自分に自信を持つ

ということになります。なせこれが根本解決かといいますと、本当に自信があるので
あれば、自分を、

「怒られたり、八つ当たりをされる場所に持っていかない」

からなのです。97%という強力な潜在意識が、

自分は、怒りっぽい人や、八つ当たりをする人の近くにいるのはふさわしくない

と思えたとしたら、そういう状況に遭遇する確率は、ものすごく少なくなります。

仮に、今のヒトさんが、自分に自信がなかったり、自分はダメだと思われていると
したら、今までヒトさんが頑張ってきたことや、出来たことなどがたくさんある
はずですから、それを思い出して、ご自身をたくさん承認してあげてください。

そして、ヒトさんがダメだという明らかな誤解を解いていってほしいのです。
そうすれば、自然と、人を見下すような人がいるところから遠ざかっていくと思います。

もし、自信かないとか、自分がダメだという誤解を解くのが難しそうだったら、ぜひ
カウンセリングも使ってみてくださいね。

読んでくださり、ありがとうございました。

大塚亘

この記事を書いたカウンセラー