桃犬さん、こんばんわ。根本です。 ご相談ありがとうございました。最初にお話いただいた件でも、過去の出来事にせよ、桃犬さんにとっては心を閉ざすに十分な出来事があったように思います。 きっと同じ状況に置かれたとしたら、誰でも桃犬さんと同じ心境になり、怒りや屈辱を強く感じてしまうことでしょう。 そして、人、特に男性を信じられなくなってしまっても無理ないことだと思います。 それくらい心に痛みを抱えられてしまっているように思うんです。 そして、人に頼ることを禁じ、誰にも自分を触れさせることなく、毎日を過ごすようになってしまうかもしれません。 僕の元へも実際にレイプされたり、性的な虐待を受けた経験をもつ女性が時折顔を見せてくれます。 中には幾度となくそんな経験をされた方もいらっしゃいます。 その誰もが、自分をできるだけ隠し、目立たないように目立たないように俯いて生きていらっしゃいます。 そして、誰に頼ることもなく、心を開くこともできずに、一人で長い間苦しんでいらっしゃるケースも少なくありません。 だから、皆さん、本当に何年もの痛みを洗い流すかのようにたくさんの涙を流されるんです。 僕も幾度となくその思いに心を打たれ、その行為に怒りを感じます。 さて、桃犬さんのお話を読ませていただいて、ここに書いてくださった過去がそうさせているのかもしれませんが、自分自身を酷く低く見積もられているように感じました。 容姿に限らず、内面的な面でも、随分と自分を厳しく査定し、また、扱っていらっしゃるのではないかな?と思うんです。 それゆえか、どこかに退廃的な、自分の女としての部分を投げ捨ててしまっているような感じすら受けるんです。 そして、もちろん、強い怒りや屈辱感もあるようですね。 理不尽な行為を幾度となく受けた故だろうと思いますが、「誰も頼りにならない。だから自分は自分で守らなければならない」という強い意志を感じます。 > つけられたりして、ある日外で体が硬直して動けなくなって、こわくなったので > 私はしばらく外出できなくなってしまいました。 > 昔から好きな天気のいい日でも。 それは本当に辛く、理不尽で、怒りを感じる出来事だろうと思います。 なぜ私が?どうして?という気持ちと、その結果外に出られなくなってしまったことへの怒りも強いことでしょう。 > 私は自分が傷ついたかどうかなんて本当はよく分かりませんけど、 > 侮辱されたという思いが強くあります。 それはそうだと思いますし、心もやはり傷ついてしまっていると思います。 > その日から今日に至るまでに、このままじゃまずいと思いながらも、 > 引きこもって引きこもって、思いが複雑に複雑に絡んでいってしまって、 > 余計につらくなってきました。 こうして、言葉にしてみることで少しは楽になるかとも思いますが、でも、それ以上にずっと辛い気持ちを心に溜め込んでいらっしゃるのではないでしょうか。 人に話すこともままならないし、逆にそれを否定されたり、理解してもらえなかったりするとますます心は傷ついてしまいますから、引きこもってしまうことも無理ないことだろうと思います。 でも、一人で抱えてしまうことが何よりも辛いことだと思うんです。 信頼できる人は今はいないかもしれないけれど、ここで書き込みしてくださったことをきっかけに、一人でもいいから、その思いを聞いてくれる場所や人を作っていきたいですね。 感情は感じたり、話したりして外に解放してあげない限り、いつまでも心の中にとどまってしまうものです。 誰かに話を聞いてもらいたい、というのであれば、僕達はいつでもお力になるでしょう。 そこではちょっとした勇気が必要かもしれないし、ちょっとだけでも僕達をアテにしてみないと始まらないことではありますけど。 > 私を本当に大切にしてくれる友人さえ疑い、私はこわく憎たらしいだけのやつだと > まで思ってしまうのです。友達にことごとくうそをつき、つきはなし、切り捨てる。 > 本当は、信じたいのです。男だから女だからっていう理由で、誰も彼もがみんな同じ > ように性欲盛んで女をいたぶろうなんて思ってないと思いたい。 > けれども、それができない。最近は性に関する色々な行為に、吐き気すらします。 ものすごく葛藤されているんですね。 そんな自分をどんな風に感じていらっしゃいますか? 僕には男性よりも、そんな自分自身を今は強く責めていらっしゃるように感じました。 友人や全ての男性を信じられない自分は最低だ、と。 みんなが同じではないことは頭では分かるけれど、それを信じられない自分はとてもいけない考えを持っている、と。 男性みんなが女をいたぶろうと考えているわけではないでしょう。 でも、桃犬さんにとっては、そう感じてしまうしかない出来事に多く出会ってしまってるってことが大切なことです。 そこでは桃犬さんが感じている以上に心は傷つき、痛み、悲鳴をあげているのかもしれません。 また同時に、その理不尽さに怒り狂っている自分もいるのかもしれません。 ですから、その心の痛みとまずはもう一度向き合っていくことが、男性不信や自己嫌悪を抜け出していく突破口になるのではないでしょうか。 > 大学でジェンダーを学んでいるさなかでしたが、いやだな、おかしいな、 > という思いがどこかにあっても、これから積極的に議論していくのがむなしく > そしてこわく思えてきて、人からけむたがられないように、マジョリティーの意見 > にあわせていればそれでいいやいいや、と思うようになってきました。 何か投げやりになってしまうんですね。 まるで自分を捨てるかのように。 > 人に自分をさらけ出すと裏切られると思うから、信用できる人もいません。 > 失礼だとは思うのですが、本当はこのホームページも、カウンセラーという > 人も、頼るべきものではないというか、人に頼ることで何かを解決しようなんて > 無理だなんて思えてきて、もうなんだかよくわからないのです。 自分をさらけ出して裏切られた経験って他にもいくつかあるのでしょうか? レイプされかけた経験だけで、それを思うこともあろうかと思いますが、他にもたくさんありそうな感じですね。 でも、同時に信用できない生き方をするのに、もう疲れてしまったようなところもあるのではないでしょうか。 人に頼らないように、人に心を開けないように、どれくらい頑張ってこられたのでしょう? それは本当に辛いことだろうと思います。 > とも思います。自分は結構太っているので容姿にコンプレックスがありますが、高校生くらいの時には頻繁に痴漢にあったり、自転車で走行中に知らない人に後ろに乗られて抱きつかれたり、学校帰りにストーキングされたりという経験があり、同世代からはもてないのにそうやってされて馬鹿にされて恥ずかしい女なんだと内心思っていた気がします。 痴漢やレイプなどは酷い犯罪なんですが、そこにあるのは潜在的なコンプレックスを突いたものであることが多いんです。 たとえば、自分は全然魅力的じゃない、だから、男性にももてないし、という想いがあると、その分だけ心理的に警戒心が弱まってしまいます。 それが自分の思い通りに魅力的でなければいいのですが、そうではなく、自分ひとりの思い込みの場合は、魅力的なのに無警戒な女性として他人の目に映ります。 ですから、桃犬さんには同級生にはもてなくても、別の人には魅力的に映る要素があるのかもしれませんね。 信じられないことかもしれないけれど。 > でも、ふつうそれをしないなら女も悪いと、多くの人に思われる気がして、ただくやしいと思うばかりです。ブスの勘違いなんていわれそうで。 その思いで随分と苦しんでいらっしゃるのではないでしょうか。 僕達が自分自身を傷つける一番のものは、自分自身の考えだったりします。 桃犬さんがそう思って自分を低く見積もったり、あるいは、自分が悪いと責めることほど自分を傷つけるものはないと思うんです。 桃犬さんには本当に魅力的な部分はないのでしょうか? 僕はそうは思いませんでした。 考え方もきちんとしているし、とても信頼に足る女性だと思います。 逆に人に頼られるくらいの強さも併せ持っていますし、その一方では、女性らしい繊細な心もありますね。 過去の辛い出来事は変えられませんが、それを乗り越えて行くことはできると思っています。 諦めずに、自分自身をもっと大切にしようと思ってみてください。 そして、今ある魅力を一つ一つ受け取ってみましょう。 一日も早く、笑顔が取り戻せますように。 ありがとうございました。 |