今後の恋愛・・・

３年間というのは、長い年月です。
その間、さくらさんは、たくさんのことを考え、迷い、傷つき、
それでもどうにもならなくて、今日、こうしてご相談をくださった
のではないかと
思います。
まずは、この期間、とてもがんばってきたのだと、自分自身を誉め
てあげて
いただきたいと思います。

さくらさんは、たくさんの思いを抱えながらも
どうして、このタイミングでこうしたご相談を下さったのでしょうか。

「いけないと思いつつも」「そろそろ結婚したい」などの言葉が
その答えを示しているとは思いますが、
僕が一番感じるのは、
「今の自分を変えたい」と思っておられるのではないか、というこ
とです。
人は、辛い思いをしている時、なんとかこの状況を打破したいと解
決策を探しますが
その糸口を見つけるきっかけは、
「変わろう」という意思を持つ事です。
その思いがなければ、状況を変えることはできません。
さくらさんは、今まさに、その「変わろう」という意思を持ったからこそ
このご相談を寄せてくれたのです。
その時から、「変わる」第一歩を踏み出しました。
一歩を踏み出したのだ、という大きな事実を、是非、ご自身で感じ
てください。
この一歩は、何にも変えられない大きな一歩なのです。

不倫というのは、「待つ」苦しみが伴います。
例えば、いつかかってくるかわからない電話。
はじめは簡単なことでも、それが蓄積されて年月が経っていけば
かかってきた喜びよりも、かかってくることを「待つ」苦しみのほうが
上回っていきます。
その淋しさ、悲しさは、言葉では表現できないほど苦しいものです。

誰もそんな淋しい思いはしたくはありません。
けれど、逆説的ですが、人は時として、自分を無意識的に
わざわざ悲しい境遇に自分を置いてしまう事があります。

それにはいろいろな理由がありますが、
根底にあるのは、「私は愛されない人間なんだ」という思いです。
例えば、幼い頃に人から愛されなかった経験をしている時。
両親、兄弟、友人、周囲の誰か。
そうした経験は、自分に罪はなくとも、まるで自分が悪いかのように
子ども心にうつり、自分を「愛される価値がない」ものと誤解して
いまいます。
その思いは成長して大人になっても無意識層に残っていて、
どこかで、その証明をしようと働きかけます。
その隠れた思いが、自分を自ら苦境に引っ張っていってしまう。

不倫の理由のひとつは、そんなところにあります。

さくらさんの場合はいかがでしょう。

さくらさんは、「同年代の男性が苦手で怖い」ので、「他の人と付
き合うのができない
のではないか」と書かれておられます。
その原因として昔のいじめをあげられておられます。
けれども、恋愛をして結婚をするのに、必ずしも同年代の方である
必要はありません。
歳は離れているけど独身の方もおられます。

いじめは、人に深い傷を与えます。
それは本当に辛い思いです。

でも、もしかすると、もっと別の経験が、ご自身を縛ってしまって
いるのかもしれません。

お二人が離れようとしても離れられないのは、
他にも理由があるのではないでしょうか。
これは僕の想像ですが、歳は離れていても、お二人はとてもよく似
ているのではありませんか？
だからこそ、お互いを補う形で、今日まで続いてこられたのだと思
います。

もし、そうであるならば、これはお互いを癒すチャンスです。

さくらさんが、「変わろう」と思う第一歩を踏み出された今なら。
さくらさんが「変わって」いくことで
彼もまた「変わって」いくことができるでしょう。

さくらさんはご自分のことだけではない、
いえ、むしろ、彼を救いたくて、自分を「変えよう」としているのです。

そのために、もう少しご自身のことに踏み込んで、
どうして自分が「愛される価値がない」と思ってしまったのかを
見ていくことが、変化を早いものにしていきます。

同じ経験を乗り越えたものとして、そう思います。
そして、だからこそ、さくらさんには、この第一歩をきっかけに
幸せになっていただきたいと心から願っています。

機会がありましたら、お話させていただければ幸いです。

ありがとうございました。