満たされぬ心

相談者名
すずな
私は45歳の働く主婦です。私には18の時から付き合っている彼がいます。
彼は私が入社した時の上司で、奥様も子どももいる、いわゆる不倫でした。
先の見えない焦燥感や、虚無感を感じ始めた頃、今の主人と知り合いました。
優しくておもしろくて、そして何より将来がある、家族が祝福してくれる…
私は結婚を決意し、彼に告げました。それまで彼は私の将来を人一倍心配していたくせに、いざ、私が結婚となると、彼の苦悩が手に取るようにわかりました。
祝福してくれようとするのだけど、うまくいかないようで、とうとう「離婚したら一緒になってくれますか?駆け落ちだと思って下さい」とまで言いました。
私の答えはノーでした。結婚を楽しみにしている彼や家族を悲しませたくなかったし、何より彼がこれから背負う事になるであろう家族への重荷を一緒に担ぐ勇気はありませんでした。
私は結婚しましたが、彼の最後の顔がどうしても頭から離れず、ある日偶然彼と会った事から私たちは元に戻ってしまいました。
それから27年、私たちはとてもひどい事ですが、新婚の時も、妊娠しても、子供が生まれても、愛し合ってきました。もちろんその間には、家族の冠婚葬祭や、彼の独立やいろいろな事がおこりましたので、半年近く会えないようなこともありましたが、別れる事は出来ませんでした。
その罪悪感からか、私は端から見てもとてもよい妻で、良い嫁であったと思います。主人の両親とも同居ですがとても仲良しです。
ところが今になって、彼の態度がすこしずつ変わり始めました。私を重荷に感じる風が見受けられるのです。そうなってくると、今度は私の方がだんだん尋常な気持ちでいられなくなってきたのです。
目の前にいない彼の行動を探ろうとしたり、会うたびに責めたりしてしまうのです。彼が尚更遠のくのは当たり前だと解っていながら、自分の気持ちが抑えられないのです。
こちらのホームページで、「手放す」ことや「与える」ことを学び、その時には少し楽な気持ちになるのですが、やはりまたもとの気持ちに戻ってしまうのです。
もうそんなに若くもないので、穏やかに付き合いたいと思うのですが、この満たされない思いが辛くて辛くて仕方ありません。
カウンセラー
高橋賢一
ご相談ありがとうございます。
カウンセラーの高橋賢一です。

今は本当につらくて仕方がない状況みたいですね。
彼がすずなさんから離れようとするたびに、
すずなさんは彼にすがり付きたい気持ちがたくさん出てくるみたいです。

そして彼の行動を探ろうとしたり、彼を責めたりしてしまい、
彼がそのたびに遠のいていくというのを感じながらも、
それでも自分の気持ちを抑えられない。
そんな気持ちになってしまうのは、本当にとても辛い事だと思います。

どうしてこんなに彼にすがり付きたい気持ちになってしまうのでしょうか。

結婚されてからの27年間、ずっとご自分を責めてはいらっしゃいませんでしたか?
旦那さんや家族に対して、ひどいことをしている自分を責めてこられませんでしたか?

そして、結婚前に彼の駆け落ちに応えてあげられなかった自分を責めてはいらっしゃいませんか?

そして、その罪悪感があるからこそ、すずなさんがおっしゃるように
「良い妻でいる」「良い嫁でいる」
そういった役割をずっと演じてこられたのではないでしょうか。

27年間も共に過ごして来た時間への愛着、
27年間も罪悪感に耐えてきた執着、
そういった気持ちが心の中にあるからこそ、
今、彼を手放すことがとても難しく感じてしまうのではないでしょうか。

彼のことを手放していくことはもちろん必要なのですが、
その前に、やっておく必要があるのは、
すずなさんの罪悪感を癒していくということです。
彼を手放していく前に、まずすずなさん自身の気持ちに対する許しが必要なのではないでしょうか。

27年間背負ってこられたこの重い重い荷物を、これから下ろしていくことになります。
それを完了することによって、彼を手放すことができるようになってきます。

手放すことができると、すずなさんの人生に新しい道が開けてきます。
彼との関係も、すずなさんの中で、また新しい状態に変化していきます。

一人でこれを行うのが難しいようでしたら、カウンセラーの力を借りてみてくださいね。

ご相談ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

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