浮気体験から夫が性嫌悪状態に

相談者名
厄年
結婚5年目の夫婦です。ここ数年、仕事で疲れて相手にしてくれない夫への不満を、鬼嫁のようにきつく当たることで晴らしていました。夫は会社では上司からパワーハラスメントを受けています。そんな状況で、夫は気の合う同僚の女性から告白されて浮気し、付き合って2週間で相手の女性に子供ができました。(夫が父親かは不明ですが、本人は確信しています。)夫は私と別れてその女性と結婚し子供を持つ決意でしたが、相手の女性にそこまでの気持ちはなく、子供を堕ろすと言われ、別れて私の所に戻ってきました。
それから数ヶ月間、夫は子供のことが頭から離れず、隠れて泣いていたそうです。もともと夫は子供がほしいとか子供好きという人ではありませんでした。私たち夫婦には子供はなく、将来的に考えようと話し合っていました。
この経験を経て、なぜか夫がセックスレス状態になっています。以前は月に1回程度、浮気の後も数回はできたのですが、しだいに「そういう気分にならない」と拒むようになりました。説明を求めると「面倒くさい」「今は世界中の誰ともそういうことをしたくない」の一点張りです。私はセックスレスなのは今でも裏切られているんじゃないかと追い詰められていましたが、無理にしようとしたときの夫の嫌悪感に満ちた表情から精神的な問題を抱えていることがわかりました。夫の中では、セックスが愛情表現ではなく「子作り」行為になっているようです。いまでは子供もいらないと言っています。
夫はまじめな性格で、浮気をしたこと自体まわりの誰もが驚いています。セックスレスであることを除けば、現在私たちは普通に仲の良い夫婦です。性行為や子供に対する夫の心の傷をいやすことが問題の解決につながると思いますが、夫は心の傷に向き合おうとしません。夫の状態をいい方向に導いてあげられるよう、アドバイスをお願いします。
カウンセラー
深澤三津子
厄年さん、はじめまして。
カウンセラーの深澤三津子です。

私は、人間のカラダは正直で、
ココロと繋がって反応しているような気がします。
ココロが、カラダを表現するとでも言い換えましょうか。

どうやら、旦那様は人間不信症にでもなってしまったのでしょうか?
こんなに寛大な厄年さんさえ、ココロの中で、
受け入れられなくなっています。

それから、この世の中に『愛情』はあるのだろうか?
という疑いがココロを支配しているのではないでしょうか?

さらに、今まで抑圧してきた、自分の本当の気持ちに気付き、
お悩みなのかもしれませんね。

厄年さんも体験されてお知りになられたように、
男性は、強い存在でいたいと思っているのに、
心の中は、とっても繊細のようです。
これは、女性が理解するよりも、びっくりするぐらいもろくもあるようです。
なのに、「男なんだから」と頑張らねばならない社会があります。

ところが、仕事という社会に出ても辛く厳しく、
厄年さんもお気づきのように、
家庭でも、きつく当たられると、夫の心の行き場がありません。
そんな時に、ふと優しくされたり、愛情の場所があると、
もうフワフワと倒れこんでしまう可能性が大きいようです。

「やっと俺の居場所を見つけた!!この女性こそ、女神様に違いない。」と感じ、
さらに、子どもが出来た事で、
「この女神様と天使がいてくれたら、全て頑張れるような気がする。」
と旦那様は、天国にでもいるような時間を過ごしたのかもしれません。

ところが、それは、一瞬の夢のような出来事でした。

男性は、結婚したり、子供を持つことは、喜びもありますが、
それ以上に、大きな責任感を負うようなに感じてしまいがちです。
反対に、女性は、喜ばしくて嬉しい、
パートナーと一緒に分かち合いたい出来事なのです。

ところが、この違いがあると、お互いに男女の違いを感じ、
やや幻滅がちな何かを持ちがちなのです。
そこでは、それが見えない溝なのだけど、おいおい大きな溝となり、
やがて修復不可能のように感じてしまう所までやって来ます。

それでも、男性は、実際に家庭や子どもを持ってみると、
生きていくための活力に変えるいける力が増すようです。
だから、この過程の中では、男女の違いを理解し、
女性は、男性の中にある恐れや、
不安を優しく扱ってあげる必要があるのです。

話は戻りますが、
厄年さんの旦那様は、やっと夢を掴み、
人生が開けたように思えた瞬間、
すぐに裏切られたように感じる事が訪れました。
まるで、天国から地獄に一気に突き落とされたように感じたのでしょう。

たぶん、今、旦那様の心の中は、
この体験の事で、まだまだ一杯なんだと思うのです。

それでも、浮気の後すぐは、厄年さんの胸で泣けたのでしょう。
それは、厄年さんも、旦那様を受け入れられた愛情の証です。

ところが、少しづつ時間が経つと、
自分のした事や、浮気する前とした後の気持ちの違いに気づくようになります。
そして、浮気する前に気づいていなかった事が、
自分の意識に認識されだすと、
今をどうしていいのかわからなくなる時期が訪れます。
でも、自分に嘘をついているのも嫌になってしまうのです。

また、その自分自身への気づきとは別に、
この一連の出来事で厄年さんに対して、
自分がしてしまった事を考え、感じ始めると、
罪悪感や情けなさで一杯になり、目をそむけ、
コミュニケーションも取り辛くなり、
一緒に過ごしている事さえも、
申し訳ない気持ちで一杯という状態を認識し始めるのです。

すると、自分の本当の気持ちと、
厄年さんへの気持ちが反対方向に向かうような意識がぶつかり合い、
さらに、旦那様の心の中は、荒れ狂ってしまいます。
人生を諦め心を閉ざし、自分を攻める方向に向かってしまう、
人生を投げてしまう人も多いようですね。

特に、旦那様は、子どもが出来るという人生で新しい分野を体験したのです。
子どもは、宿り育っていくと同時に、
親の中にも、母性や父性、そして人類愛のようなモノが生まれるのです。

この意識を、体験した旦那様は、それを失い、
そんな簡単に生命を失う事の倫理観などにも触れ、
心の中は、人が想像する以上に、痛みで一杯なのかもしれません。

それなら、厄年さんは、「私との子どもを作りましょう。きっと元気になるから。」と、
励まそうとするのも自然です。
でも、旦那様の心は、今、厄年さんとの関係にも迷いがあるのではないでしょうか?
そして、厄年さん、本当は、あなたの中にも迷いがありませんか?

浮気をしても、厄年さんのところに戻ってきているという事は、
旦那様にとってみれば、今は、厄年さんが一番の味方であり、
それでも許してくれる女神様なのでしょう。

ところが、まだまだ、心の中は生傷状態です。
しばらく生傷が癒え、自分のした事に向き合い、
夢から覚めるまで、生傷がせめて表面だけでも覆われるまで、
時間を与えてあげる必要があるのではないでしょうか?

もし、それでも、旦那様との関係性を、これから続け、
新しい関係性を作ることを決めているのであれば、
厄年さんが、女神様でい続けてあげる事がお勧めです。
旦那様に、実は、女神様は、
いつもすぐ隣にいたんだって目を覚まさせてあげるのです。
鬼嫁卒業です。

厄年さん、鬼嫁にもなれるあなたは、
女神様にだってなれるのですよ!!
もしかすると、女神様になれるって、
自分の才能を信じていないのは、厄年さん自身だったりしませんか?

私は、女神様にだって傷が一杯あることを知っています。
それから、女性が女神様になり続けるのが、どれだけ難しいかも。

この一連の出来事で、厄年さんにとって、旦那様がどういう存在で、
自分が本当に欲しいモノが何なのか、なんとなくわかってきていませんか?

でも、その想いを、旦那様にぶつけてみても、
残念ながら、今は上手くいかないのです。

旦那様もサポートを必要としているのはご理解いただけますね。
今、傷に向き合おうとしない旦那様に、
無理やり向き合わせようとするのは、
生傷に塩を塗るようなものです。

ただ、私はこんなふうに考えるのです。
旦那様は、現在は、傷を見ようとしないというより、
男性にとって最も怖く恥ずかしい行為として、
自分の傷をさらけ出していると思うのです。
その全てを厄年さんに見せています。

自分で愛せない、男なのに弱っちょろいダメダメ男の自分です。
「こんな男を愛し続けてくれる女性は、この世界中にいるはずないだろう」
って信じてる世界に光を当ててくれる人を探しています。

ここでは、男性は、まるで、駄々っ子のような感じです。
だから、腹だたしくもなりがちです。
ね、厄年さん。

ですが、旦那様のこの世界を変えていくために、
厄年さんの世界を変えていくために、
今見て欲しいのは、厄年さん、あなたの傷なのです。

夫に浮気され、相手の女性に振られて戻ってきた夫を許し、受け入れ、
もう一度関係を取り戻そうとしています。
すごい愛の力ですね。
でも、自分の傷と向き合ってくれない、拒絶する夫に、
厄年さんの心はどんな傷を負っているのでしょうか?

厄年さんだって、夫に浮気され、
それはそれは泣きたい気分で一杯じゃないですか?
正直言って腹が立つ、この怒りをどうすればいいの?
なんて思ったりしませんか?

夫だけ、ずるい。私だって、辛い。
私だって、好き勝手にしたいわ。・・・。

厄年さん、そんなふうに思ったって、感じたって、いいのですよ。
私達は、皆、傷を持っています。
それに、生きてる人間なのです。
こんなふうに考えたり、感じたりするのも生きてるからこそ。

ただ、ちょっとどこかで、本当に大切なものに、もっと早く気づき、
対処する必要があったということを見逃したのかも。

自分の、それもネガティブな傷や痛みに触れる事は、
辛いですね。
でも、今、その傷を修復するチャンスも来ているのです。

そんなネガティブに思える感情がある事を受け入れ、
自分の感情に対処する事ができればできるほど、
厄年さんは旦那様の女神様に変わっていくと思います。
扱いきれない感情に苦しむ鬼嫁に、
ならなくても済むようになるのです。

ぜひ、カウンセラーとか、信頼できる友達とかに話してみましょう!
そして、厄年さんの受けた心の傷を癒す事から始めてみませんか?
たぶん、こちらの方が、旦那様にとっても、
良い方向に向けてあげられる方法だと私は思います。

先ずは、この相談コーナーに相談して下さってありがとうございました。
次は、電話や面談などの相談を使って、
自分の傷を癒すためにもカウンセリングを使って下さる事をお勧めします。

そして、厄年さん、あなた自身も大切にしてあげてくださいね。

この記事を書いたカウンセラー

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