許しができない妻

相談者名
沙羅
結婚25年、子供たちもまもなく自立、夫婦で商売をしています。メールする習慣もなく携帯は共有でしたが、半年前夫が突然携帯を買い、いつもの習慣でつい見てしまったら、女性からの返信。女には固いと思っていた夫が・・と家出するほどの衝撃で1ヶ月で5キロもやせました。連日きつく問い詰めると学生時代に付き合い振られ人とのこと。メールしようと電話が来て即携帯を買った由。他愛のないメールを送ったところで私に見られ、やめさせられたので何もしていないと居直り、メールなど皆がしていることと言い張ります。が、私にとって昔の彼女のために携帯を買うなどは長年の信頼を裏切る行為。まじめな人、との夫の人間像が崩れました。このことがある前、私も昔少し付き合った人からコンタクトがありましたが、きっぱりと断っています。結婚した以上過去は振り返らないのがルールかと思って。一度失った信頼はなかなか元に戻らず、半年以上もの口論や殴り合いでお互いに離婚まで口にするようになりました。実はここ5年間は別室で寝ていましたが、このことがあった以来なぜか互いに求め合って同室になりました。でも気持ちはなかなか元に戻らずいまや大恋愛をしたような疲労感でクタクタです。私と穏やかな楽しい老後を過ごしたいので、もう責めないでほしいと何度もいわれますが、突然激しい怒りと嫉妬、不信感で胸がおしつぶされそうになり、責めてしまいます。こちらのサイトを何度も見ました。たかがメールなのですが、私には信頼を失うには十分な行為でした。どうしたら許せるでしょう。
カウンセラー
中村季代乃
沙羅さん、こんにちは。
初めまして。
今回担当させて頂きます中村季代乃です。
どうぞよろしくお願いいたします。

沙羅さんは、今ご主人との関係でとても辛い思いをされていらっしゃるんで
すね。
頂戴いたしましたご相談内容を拝読させて頂きその辛さがとても伝わってき
ました。
そして、沙羅さんは色々な想いがある中でも『許そう』と努力されていらっ
しゃるその想いが伝わり少しでも沙羅さんのお力になれればと強く感じてお
ります。

それでは、沙羅さんより頂戴いたしましたご相談内容を拝読し感じた事を伝
えさせて頂きますね。
沙羅さんは今ご相談でもお伝えいただいたように突然激しい怒りと嫉妬、不
信感で胸がおしつぶされそうになり、責めていらっしゃるようです。
それは、ご主人に対しても、そして沙羅さんご自身に対してもです。
これは私の推測ではありますが、沙羅さんはいつもどこかで「私にどこか非
があったのかしら?」とご自身を責めていらっしゃるように感じました。
そして、その自分自身を責める何かに対して相当沙羅さんが「許せない」と
怒りや不信感をぶつけているように感じました。

私たちは多かれ少なかれ人に対して怒りを感じてる時、同じ分だけ自分自身
に怒りを感じる事があります。
怒りのベクトルが相手に向いているか、それとも自分自身に向けているかと
いう事なんですね。
そして、私たちは相手を責める気持ちと相手を許したいという気持ちの中で
葛藤するのです。

そこで、一つ視点を変えて『自分自身に対して怒りを感じているならどこに
怒りを感じているのか?』という部分を見る事で怒りの原因や素が見えてき
ます。
私たちは何事に対しても原因やその素となるものを見つける事ができない時
とても不安に感じてしまいます。
そして、今抱えている気持ちや感情が不安とともに増大していく事があるん
ですね。
その不安の材料になる怒りの原因をじっくり見ていく事がとても今重要なの
かな、と感じました。
ご主人との携帯電話についてのやり取りが原因の1つではあると思います。
しかし、それ以前からずっと沙羅さんが思い続けていらっしゃった気持や想
いに今気づく事で、沙羅さんがいまチャレンジしようとされている『許す事』
に一歩近づく事ができるのではないかと思うんです。

そこで沙羅さんに提案です。
もしよろしければ沙羅さんが今までずっと抱えていらっしゃったその想い続
けていた事を私たちカウンセラーと一緒に探していきませんか、という事で
す。
今まで沙羅さんはお独りでこの辛い気持と向き合ってこられました。
そして自分でなんとかしなきゃと歯を食いしばりながら頑張ってこられまし
た。
沙羅さんにとって一つチャレンジして頂きたい事は『独りで頑張らない』と
いう勇気を今持つ事なのかもしれません。
今回、その勇気を振り絞ってこのご相談をして頂いたんだろうなと感じまし
た。
すでに、沙羅さんは『許す事』への一歩を踏み出されています。

そして、沙羅さんを私たちカウンセラーは応援しています!

沙羅さんが今抱えていらっしゃる突然激しい怒りと嫉妬、不信感で胸がおし
つぶされそうになり、責めてしまう気持が楽になり、笑顔になれる切っ掛け
となれば幸いです。

ご相談いただきましてありがとうございました。

中村季代乃

この記事を書いたカウンセラー

About Author

退会しました