これからのこと

相談者名
初めまして私は12歳の頃にパニック障害を患って12年の24歳の者(女)です。
高校3年生(18)の時、スクールカウンセラーの先生にパニック障害という言葉を聞くまでわからず様々な病院を転々として漠然とした不安を抱えたまま過ごしていました。
体調が悪いにもかかわらず無理して学校に通い友達と歩幅があわせられなくて何度もつらい思いをしてきました。
家庭は兄は進学のために家を出て父は船員でしたので一緒に過ごせるのは一年で一ヶ月程度でした。
母と10年ばかり二人で過ごしてきたのですが、働いて忙しくしていたため助けて欲しいときに助けてもらえないんじゃないかといつも心には見捨てられた感じがして漠然と怖くなる日が多々ありました。
社会人にバイトから臨時と段階を踏みやっとの思いで就職したのですが試用期間に解雇ということになり、パニック障害のことは誰にも言わずいつも内緒にして我慢して耐えながら仕事をしてきました。
車の運転もやっと就職できたから頑張ってしていましたが、解雇ということを経験してから車の運転が一人では出来なくなり、職業も家の近くに限られ未経験業種やまたアルバイトなどどうしてもパニック障害のことを黙って踏み込む勇気が出ません。
働いていない期間も1年半とだんだんブランクが開いてしまっています。
友達にはパニック障害のことは弱みなんで見せられません。
彼氏に話しても健常な人なので困っていることがあります。
親にもうまく話せていません。
ほんとに漠然と孤独を感じることがあります。
働きたいけど踏み込めないどうしたら良いのでしょうか?????
カウンセラー
成井裕美
海さん、こんにちわ。
ご相談ありがとうございます。回答を担当させて頂きます、成井です。

パニック障害の症状が長期化しているのですね。
パニック障害は、その症状の内容から発症当初は内科など身体的な検査を繰り返して、なかなかみつかりにくい病気ですから、その分相手に状況を理解して貰いにくいですよね。
スクールカウンセラーさんが気づいてくれるまで、少なくとも6年間は自分に一体何が起こっているのか分からない不安な状態で踏ん張って来られたのですから、本当に辛いし大変だったと思います。
よく頑張ってこられましたね。

> 友達にはパニック障害のことは弱みなんで見せられません。

今でこそ「パニック障害」という言葉は「うつ」と同様一般的にもよく知られるようになりましたが、それでも知らない人には説明しにくい症状ですよね。
なので、もしかしたら分かって欲しい人にも伝わらず悲しい思いをされた事があるかもしれませんし、伝えて相手に心配されてしまうくらいなら。。。と言わずに飲み込んでこられた気持ちもあるかも知れません。

少なくとも、今の海さんには自分の今のこのしんどい症状さえ”弱み”として感じられているくらいですから、「しんどかろうかなんだろうが、1人で何とかする。1人で我慢する」というやり方が当たり前になっているのかもしれませんね。
もちろん、そこで今まで踏ん張ってこれたのは海さんの心の強さなのですが、今の海さんにとってはこの「1人で頑張る」というやり方が限界に来ているのかもしれません。
そして、同時に「弱っている自分に鞭を打ちながら前に進む」というそのやり方が限界なのかもしれません。

パニック障害だと診断されるまでは、確かに体には症状が出るのに検査をしても以上は見つからない。という事から、「何とか気合で乗り越えないと!」というそのやり方は、とても有効だったかもしれません。
だからこそしんどくても学校に行けたかもしれませんし、社会人になってからもその有効なやり方が会ったからこそ引篭もらずに仕事をやり続けてこれたのかもしれません。
なので、あの当時にはこの「1人で頑張る」「しんどくても自分を叱咤激励しながら前に進む」というやり方はとても必要だったと思います。
しかし、私達には人生の場面場面で有効なやり方を変化させてもOKなのです。
小学生の時はランドセルを今日の海さんが背負おうとすると窮屈に感じるのと同じように、問題を乗り越える有効策や、自分自身の扱い方や成功の秘訣はその時に最適なものが必ずあります。

今、海さんにとって「1人でやる」というやり方を手放す時期がきているのかもしれませんね。

> 働きたいけど踏み込めないどうしたら良いのでしょうか?????

もし「働く為にまたあの相当な我慢や苦痛に耐えなくてはならない!」という感じがしたとしたら、それでも海さんは仕事に飛び込んでいけそうでしょうか?

・・・私ならかなり躊躇します。
そして、「やっぱり無理!」と言うと思います。

それは自分の意志が弱いからだとか、甘えているからだ、とかではなく、誰だって本能的に自分を苦痛から守ろうとする自衛本能が働くからです。
海さんにとっては、友達にも会社にも、親にもうまく話せていない。ということですから、その「苦痛の世界の中に1人ぼっちで居なくてはならない」としたら、そんな世界に飛び込める人は誰もいません。
なので、今はまず、自分の事を「出来ていない」と責めないでくださいね。

そして今は「それまで感情を押し殺して何とかできていたこと」が出来なくなっているように感じていらっしゃるようですし、予期不安も起きているようですから、まずは海さんの日常生活の中で段階を踏んで自信を取り戻して生きましょう!

今までは「1人で我慢する」という忍耐強さに海さんの心の強さを使ってこられましたが、その心の強さを使う方向性を変えていければ、「これだ!」と思えたことに突き進んでいける、そんな情熱的な海さんになる事が出来ます。
職場にも友達にも話せない事を、勇気を出して今回はお話してくださいました。
海さんが勇気をだして1歩踏み出したこの流れを、一緒に大きくしていきましょう。

私達でよければ、いつでも応援させてくださいね。
ご相談ありがとうございました。

 

この記事を書いたカウンセラー

About Author

恋愛、対人関係、自己啓発、ヴィジョン、ビジネス心理を得意とし、”少しでも楽に・簡単に・シンプルに”をモットーに、分かりやすい心理分析と日常的に無理なく取り組める提案を行っている。 その人本来の輝きや、問題の先にあるヴィジョン(幸せな未来や才能)を引き出すカウンセリングが好評である。