うつと私が求めている愛

相談者名
つきのひかり
去年の10月頃体調を崩して内科へ通っているうちに、仕事のストレスが原因とわかり、同時に「軽いうつの症状もあるんじゃないかな」と言われ、それ以後2種類の薬を服用しています。はじめはうつということに抵抗がありましたが、ある日ふっとうつの状態を抜け出したときに自分はうつだったと実感できました。今は行きつ戻りつしているような状態です。
きっかけは仕事のストレスでしたが、ストレスの原因はたくさんあります。
特に最大のストレスは主人だと思っています。
うつ病という言葉を聞いてから、自分でもいろんな本を読んだり、ここのサイトを見たりして、心理学のことを知ったり、自分のことを深く掘り下げて考えてきたりしました。
仕事、職場、主人との関係、両親との関係、自分の性格、過去の出来事など、今の自分に影響を与えていると考えられるものはたくさんあることがわかりました。
感情(特に怒り)を抑圧していること、将来に対する絶望、生きることそのものに対する意欲のなさ、自分は幸せになれないと思っていること、いいことが起こるとそれは悪いことが起こる前触れのように感じること…自分が持っているマイナスの部分の多さにも気づかされました。
でも自分が求めているものもよくわからないことにも気づきました。
どういう状態が私が心から幸せと思える状態なのか、両親や主人に何を求めているのか…
そんなある日夢を見ました。
いつもお世話になっている内科の先生が5歳くらいの男の子と一緒にいました。先生はその子に向かって自分のことを「パパが…」と言っているのを聞いて私はすごく寂しい気持ちになりました。それだけの夢です。
目覚めてその夢を思い出してもやっぱり、寂しいし、悲しい。
私はその先生のことをとても信頼しているのですが、何かそれ以上の感情があることに気づいていましたが、それが何なのかはわからずにいました。
患者が医師に恋愛感情を抱いてしまうことがあると聞いたことがあるので、そうなのかなとも考えてみましたが、なんとなく違う気がしていました。
後日その夢の私の気持ちがわかりました。
私はその男の子がうらやましかったのです。
いつも笑顔で私の話に耳を傾けてくれる先生に親が子どもに持つような無償の大きな愛情で包まれたいと思っていたのです。
では本当は私は父に甘えたいのかと思いました。
でもそんな感情は浮かんできません。
子どもの私が父に甘えているところを想像してみようとしましたがうまくいきません。
今は孫ばかりがかわいくて、娘の私のことは憎いのかと思えることもありますが、それに自分が固執しているとは思えないし、私自身が子どもの頃はかわいがってもらっていました。
次に浮かんだのが、学生時代ホームステイした時のホストファーザーでした。3人息子の父親だった彼は私のことを自分の娘と言ってかわいがってくれました。
私が求めていたのはあの時のホストファーザーの愛情だと気づきました。
10代の頃には感じることがなくなっていた包まれるような、そばにいるだけで安心感を与えてくれるような愛情。
時々どうしようもない寂しさを感じるのはこのためだったのかもしれません。
今自分の求めているもの、欠落しているものが見つかった!という気がしています。
では次に私はどうすればいいのでしょうか?
カウンセラー
長谷川みゆき
つきのひかりさんこんにちわ。
カウンセラーの長谷川みゆきと申します。
回答お待たせ致しました。

> きっかけは仕事のストレスでしたが、ストレスの原因はたくさんあります。
> 特に最大のストレスは主人だと思っています。

つきのひかりさんのご相談内容を読ませて頂いて、ご主人には特に触れられていませんね。
ご主人との事を書き連ねることすら、ストレスと感じてしまわれるのでしょうか。
最大のストレスと感じられているつきのひかりさんの辛さや苦しさが、ひしひしと私にも
伝わってきます。

> うつ病という言葉を聞いてから、自分でもいろんな本を読んだり、ここのサイトを見たりして、心理学のことを知ったり、自分のことを深く掘り下げて考えてきたりしました。

ご自分で情報を集め、沢山勉強されたのがこの文面からも感じ取れます。
もしかするとつきのひかりさんは、もっと以前から自分探しをされていたんではないですか。
「私っていったい誰なんだろう」「私って何をするために産まれてきたんだろう」って。
まるでつきのひかりさんの自分探しが<人生のテーマ>であるかのように。

> 仕事、職場、主人との関係、両親との関係、自分の性格、過去の出来事など、今の自分に影響を与えていると考えられるものはたくさんあることがわかりました。

つきのひかりさんの身の回りには、ストレスと感じてしまうものに囲まれて生活をされて
いたんですね。
きっとつきのひかりさんは、真面目で責任感が強く完璧を求めてしまうんではないでしょ
うか。弱音なんか吐いたりしないで、全て自分の努力だけでなんとか乗り越えてこられた
ように思えます。
誰にも頼らずに、一人で必死に戦ってこられたのでしょうね。
その結果、心がオーバーヒートしてしまったようです。

> 感情(特に怒り)を抑圧していること、将来に対する絶望、生きることそのものに対する意欲のなさ、自分は幸せになれないと思っていること、いいことが起こるとそれは悪いことが起こる前触れのように感じること…自分が持っているマイナスの部分の多さにも気づかされました。

つきのひかりさんが感じてしまっているこの全ての感覚は、うつ病の症状からくるものな
んです。決して真実のつきのひかりさんの思考ではありませんよ。
うつ病が改善されれば、今感じてしまっている辛いマイナスの部分も自然に消えてなくな
っていきますからね。

> でも自分が求めているものもよくわからないことにも気づきました。
> どういう状態が私が心から幸せと思える状態なのか、両親や主人に何を求めているのか…

つきのひかりさんは、全てにおいて自信を無くしてしまっているんです。
絶望と無気力の中にいる時、夢や希望を見出すのはとても難しいものです。
何かを決めたり、判断するのはもう少しの間待ちましょうね。
つきのひかりさんの幸せや、ご両親やご主人に何を求めているのかを考えるのは、それか
らでも遅くは無いですからね。

> そんなある日夢を見ました。
> いつもお世話になっている内科の先生が5歳くらいの男の子と一緒にいました。先生はその子に向かって自分のことを「パパが…」と言っているのを聞いて私はすごく寂しい気持ちになりました。それだけの夢です。
> 目覚めてその夢を思い出してもやっぱり、寂しいし、悲しい。

夢に登場してくる人やモノは、実は全て自分なんです。
いつも笑顔で私の話に耳を傾けてくれるあの先生が「パパが・・・・」と語りかけている
のもつきのひかりさん。
無償の大きな愛情に包まれている5歳くらいの男の子もつきのひかりさん。
それを聞いて寂しい気持ちになっているのもつきのひかりさんなんです。

夢は、普段意識していない部分(=無意識)の感情が、人やモノに姿を変えて映像となっ
て現れてくるんです。
無償の愛を注ぐ親の象徴が<先生>として表れましたが、この部分はつきのひかりさんが
母親の愛(=母性)として既にお持ちですよね。
無償の愛に包まれる子供の象徴が<5歳の男の子>として現れましたが、この部分はつき
のひかりさんが、子供の頃お父様に一番愛されたと感じられていた頃ではないでしょうか。
そして、寂しい気持ちの象徴に<今のつきのひかりさん>として現れました。

つきのひかりさんの心を、ハート型のパズルに例えるとしましょうね。
沢山のストレスを感じられてしまって、つきのひかりさんのハートのパズルが空中分解し
てバラバラになってしまってます。これでは辛くって苦しくって、当然です。
ハートが悲鳴をあげてしまってます。
これから時間を掛けて、ゆっくりとバラバラになってしまったピースを自分のハートに戻
して上げましょうね。
パズルがハートの形になった時、つきのひかりさんの心に平和がおとずれることでしょう。

> 私が求めていたのはあの時のホストファーザーの愛情だと気づきました。
> 10代の頃には感じることがなくなっていた包まれるような、そばにいるだけで安心感を与えてくれるような愛情。
> 時々どうしようもない寂しさを感じるのはこのためだったのかもしれません。
> 今自分の求めているもの、欠落しているものが見つかった!という気がしています。

つきのひかりさんにとって心から求めている、大きな大きな愛の形だったんでしょうね。

> では次に私はどうすればいいのでしょうか?

そうですよね。
じゃあ、何をどうしたらいいのかを知りたいですものね。

つきのひかりさんにとって、今とっても大切なことを3つお伝えしますね。

先ず一つ目は。肩の力を抜いて、深く深呼吸しましょう。

お腹の中に空気をシッカリと入れて下さいね。
不安になったり、苦しくなった時にも是非やってみて下さいね。

では、二つ目は。頑張らないで下さい。

今は、十分な休養が何よりも必要です。
寝たい時に寝て、動きたくなったら散歩をするとか、つきのひかりさんのペースでのんび
りと過ごしてもらえますか。もっとご自分を労わってあげて下さいね。

三つ目は。ドライブしましょう。

今つきのひかりさんは、暗く長いトンネルにたった一人で入ってしまったようにも感じら
れていることでしょう。全く出口が見つからず、光すら見えない、暗く長いトンネルです。
内科の先生との出会いは、一筋の光にも感じられたことでしょうね。

では、つきのひかりさんが車を運転していることにしましょうね。
その車はポンコツで、エンストしてばっかりいてなかなか前に進まない車なんです。
トンネルの中は真っ暗で、前が何にも見えない中、闇雲に走っているんです。

つきのひかりさんは、内科の先生との出会いで光をもらいましたよね。
すると車にライトが付いたんです。
暗いトンネルの中ですから、ライトはとても心強いと感じたことでしょう。

私達カウンセラーも車に乗せていただけますか。
私達カウンセラーは、カーナビです。
つきのひかりさんをトンネルの出口まで安全にご案内します。
「この速度では危険ですから、もっとスピードを落としましょう」とか。
「この先、カーブがあります」って前もってお知らせします。

そして車が走るのには、ガソリンが必要ですよね。
そのガソリンとは、つきのひかりさんを理解して下さるご家族の方が必要です。
どなたか一人乗せてもらえますか。
ガソリンが無くっては、車はすぐにエンストしてしまいますからね。
うつ病の症状を正しく理解して、つきのひかりさんの支えになって欲しいのです。

ひとりでドライブも寂しいですよね。
ではお子さんと一緒に楽しみながら、のんびりとドライブしましょうね。

つきのひかりさんの車に皆を乗せて走れるよう心から願っております。

長谷川みゆきでした。

この記事を書いたカウンセラー

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