前に進めない

相談者名
ヒヤマ
こんにちは、ヒヤマと言います。
問題が複雑なのと量が多いので伝わるかどうか心配ですが書いていきます。
私は現在大学を卒業しましたが、就職もアルバイトもしてないほぼひきこもり状態にあります。
毎日パソコンやゲームをするだけ、あとは寝てばかりの生活です。
遊びっぱなしの自分を見るのも落ち込む原因になります。
この状況から抜け出そうとするのですがなかなか抜け出せません。
行動しようとするも、行動した結果を考えてしまいます。
その結果も被害妄想が多くて一気にやる気がそがれ無気力になったり考えるだけで心臓がドキっとすることもあり行動に移せません。
外に出ること自体はそれほど苦ではありません。
しかし、仕事や人と関わることを考えると動悸が早くなります。
見捨てられてる自分や他人から誹謗中傷を受けてる自分を想像してしまうからかもしれません。
行動したいけど、前に進むのも怖いという感じでダブルバインドのような状況で身動きが取れません。
なにから解決すればいいのかどう考えればいいのかもうわからなくなってきています。
もういい歳で自分の意志で行動できないこんな自分が情けなくて仕方ありません。
もっとうまく生きたいです。
今まで心理系の本や他の人にも相談をしました。
けれどもうまくいきません。
うまくいってるのかすらわかりません。
本当は自分を捨てたいのかもしれません。
いや、そうできたらどれだけ楽かと・・・。
多分どうにかしたいことがあるからかもと過去の相談集を見て思いました。

今までずっと悩んできて、自分を変えたいとこんな自分を捨てたいと思ってやってきましたが、その所為で欠点ばっかり探してたのかもしれません自信も自尊心も自己肯定感もなくなりました。
こんな人間ではいけないと。
こんな状態でもう私は一生こんな感じなのかと思うと不安になったり呼吸が速くなったりします(呼吸が速くなるのはたまにですが)。
普通の人と同じようにできなくて、家族もそのことがわかってるのかわかってないのか分からない感じで孤独でさびしいです。
もっと人と簡単に接したい、自分から話しに行こうとするのも上で書いた見捨てられるんじゃなかと。
ないがしろにされるんじゃないかと想像してしまいます。

次から次へと書いてしまい申し訳ありません。
伝わっているかどうか分かりませんが助けてください。
お願いします。

カウンセラー
中原謙一
ヒヤマさん、はじめまして
私は中原謙一と申します。
よろしくお願いいたします。

読ませていただいて、私が感じたのは、ヒヤマさんの現時点での根本的な問題は大きく三つあると感じられます。

ひとつは、「社会の眼」に関することです。
それはヒヤマさんの心のどこかで、社会はこんな自分を受け入れてくれない、社会は自分を守ってはくれず、自分を攻撃してくる、と思っているところがあるのかもしれませんね。

この「社会の眼」の恐怖は、今の社会では当たり前といえるかもしれません。
嫌われることが怖い、見捨てられることが怖い、誹謗、抽象されることが怖い、受け入れられないことが怖いなど、種類はたくさんあり、感じ方もさまざまあります。

この問題のポイントは、社会は自分を受け入れてくれないという前提条件がヒヤマさんの心の中にあることだと感じます。

二つ目は、予測ができないということです。
人間は想像することができます。
ある行動をとろうと思ったとき、多くの人は想像をします。
行動の結果が想像通りであれば、何の問題もありませんよね。
しかし、想像と違った結果になってしまった場合、人はどう感じるでしょう。

実は、怖いんですよね。

未来が「こうなる」と確定していたり、こうすればこのような結果になるなど、公式のようなものが存在すれば、確かに楽かもしれません。
でも、未来に関しては、こうすればこうなると未来を確定できる公式は存在していません。
わからないことは、どんなことであれ怖くなります。
だから人は、想像するんですよね。
最悪のシナリオを。

最高のシナリオを用意して、少しでも最高でなくなった場合、人はへこみます。
しかし、最悪のシナリオを要して、少しでもよくなれば、人は傷つかなくていいんですよね。

三つ目は、恐れに関することです。
実は上記二つも恐怖がかかわっているので、一番メインの問題といえるかもしれません。
社会の目が怖い。
予測できないことが怖い。
傷つくのが怖い。
失敗することが怖い。

この「怖い」がたくさんありすぎて、身動きが取れなくなってしまうのかもしれませんね。

もし、ヒヤマさんが今の状態から抜け出したいと心から願うのであれば、条件付きではありますが方法はあります。

単純に結論を言えば、恐れの感情を上回る強い感情を使うことができれば、ここから抜け出すことは不可能ではないでしょう。
一般的には、この恐れを抜け出す感情として、怒りの感情を使われる方が多くいます。
しかし、怒りの感情は自分を傷つけながらやっていく方法ですし、瞬発力はあっても持久力はありませんから、結果として失敗する可能性が高いんですよね。

だとしたら、怒り以外で恐れの感情を上回る感情はなにかというと、「楽しさ」と「好奇心」なんですよね。
もちろんそのほかにも「意思」や「目的」「目標」というものもありますが、今のヒヤマさんであれば、楽しさや好奇心のほうが使いやすいでしょうね。

なぜなら、今のヒヤマさんは「恐れ」の感情を否定して、もしくは恐れから逃れようとあがいているように感じます。
しかし、その恐れの感情を逆に上手に使うことができれば、かなり楽に行動に移せるのではないかと感じるわけです。

例ですが、胸の前で右手と左手の手のひらを合わせて両手を強く押してみてください。
おそらく、手は胸の前で動かなくなり、ただ力だけがかかりますよね。
これと同じことが、ヒヤマさんが今していることなんですよね。

怖いという感情を抑圧するために、恐れと同じだけのエネルギーで押さえ込んで相殺しているような感じです。

恐れの感情の量を100とします。
恐れの感情100-抑圧、抑制するための力100=0

これが何もできなくなってしまうヒヤマさんの公式になるわけです。

では、恐れの感情を抑制するのではなく、うまく使いこなすとどうなるかというと、
恐れの感情100+抑制、抑圧していた感情100=200

これだけのエネルギーが確保できるわけですよ。

これの応用編として、自己嫌悪も同じように見ることができます。
自分を攻撃する力100-自己防衛のための力100=0

わかりますか。

今のヒヤマさんは、「自分に何もさせない」ために全エネルギーを注いでいる状態になっているわけです。

ヒヤマさんのこの状態を変える方法、それはヒヤマさんにとって「それだけはやりたくありません」と思ってやっていないことにチャレンジしてみることですね。
それは「自分の恐れと向き合ってみる」ということです。

言葉としては抽象的ですよね。

具体的にいうと、「自分は怖がっているんだ」という自覚があればいいです。
人は自覚していないとき、選択肢はなくなってしまいます。
だから行き詰るんですよね。

では、「自分が怖がっているんだ」と自覚したらどうなるでしょう。
実は、選択肢が出来上がるんですよ。
怖いからやらないか、怖いけどやるか、今やらないだけでもう少し先にやるかなど、選べるようになるわけです。
このとき何を選んでもいいんですよ。
自覚をした段階で、恐れの感情は少なくなりますからね。

ただ、このやり方には条件が必要です。
それは、「自分をよりよく変える」という強い意志が必要なんですよね。
これがないとやってもうまくいきません。

また、このやり方は本来一人でやるやり方ではないんですよね。
一緒にチャレンジしてくれる仲間がいたほうがやりやすくなります。
よき仲間との出会いが、ヒヤマさんの人生の鍵になっているともいえるでしょうね。

できないことにチャレンジしたり、自己嫌悪で自分をいじめたり、やりたくないことを無理やりやろうとせずに、まずはできることからちょっとずつでもかまいませんので、チャレンジしてみてください。

がんばらないでくださいね。

最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

ヒヤマさんの人生がよき人生でありますよう、心からお祈り申し上げます。

ありがとうございました。

中原謙一

この記事を書いたカウンセラー

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