子供が欲しくない彼の気持ち

相談者名
たあこ
はじめまして。私の悩みは、結婚が決まっている同棲中の彼が子供を欲しくないと言っていることです。彼は34才、私は32才です。付き合って2年、同棲は1年になります。
今年の春に初めて彼のご両親にご挨拶して、今年中には籍を入れましょう、と2人で考えています。私は半年ぐらい前から、彼との交際、同棲生活の中で、結婚への希望を考え始めたと同時に、彼の子供が欲しいと思い始めました。彼と付き合うときに、お互いにしっかりと子供が欲しい、欲しくない等の話し合いは大きくはしませんでしたが、当時は私もあまり欲しくなく、少なからず今すぐ欲しいと思う気持ちはありませんでした。もちろん彼は欲しくないと言っていました。しかし、私の気持ちに少しずつ変化が起き、子供がほしいな、と思うようになりました。彼とは4回話し合いをしましたが、やっと最後に「俺が変わらないといけないのかな。君とは一緒に居たいから別れたくない。籍を入れて少し経ったら考えていこう。」という言葉を返してくれました。しかし、私は余計複雑な気持ちになり、嬉しさはありませんでした。本心から子供が欲しいと思ってくれて、決断してくれたことではなく、私と別れたくないから作ろうと言ってくれても嬉しくありません。確かに2年という月日は、彼を忘れるのには少し長い年月が経ちました。私自身も今別れるとなるととても辛いです。でも、こんな無理矢理な状態で結婚し、子供を作っていいものなのか、とても悩んでいます。もう少し若ければ悩まなかったと思いますが、やはり高齢出産となると考えてしまいます。何か良いアドバイスをお聞かせください。宜しくお願い致します。
カウンセラー
根本裕幸(退会)
たあこさん、こんにちわ。根本です。
ご相談ありがとうございました。

子供を作るということについては、意外に勇気がいるものかもしれませんね。
彼からすればどうしていらないんでしょう・・・?

僕も以前は子供はいらないって思ってました。
めんどくさいし、二人でずっといる方がいいし、それならば犬を飼おう、とか思ってました。
でも、なんだかんだ言っててもそれは言い訳だったんです。
子供を育てる自信が無いって言う。

たあこさん達カップル以外にも結婚はしたけれど、子供が欲しくないっておっしゃるご主人、最近は多いみたいです。
理由は人それぞれ、色々あります。
そんなカップルカウンセリングをしたこともありますが、何だかかんだ言って自信の無さってところに行き着きます。
特に自分が父親(母親)として、立派に子供を育て上げる自信がないことが一番。
次は経済的な問題。

でも、その内面を見ていくと、自分の親との関係に行き着きます。
例えば、ご両親が酷く仲が悪かったり、子供(自分)に対して、厳しすぎたり、距離があったりすると、心理的には親を否定します。
あんな親なんて最低!と中指立てることだってあるわけです。
でも、そういう気持ちがあると、自分が親になったときにその投影が全部返ってきちゃって怖くなるんですね。
つまりは、自分が親を否定していた=自分の子供も親を否定する、という潜在的な恐れが生まれるんです。
その恐れを潜在的に感じる分だけ、完璧な親にならなきゃいけないってプレッシャーにもなりますから、そこで子供を持つことにストレスや嫌悪感を持つようになるんです。

これは逆にご両親がすごくいい親な場合にも当てはまります。
自分はあんな親にはなれない、と思う分だけ、子供を作ることが怖くなるんですね。

特にたあこさん世代は団塊ジュニアって呼ばれる世代ですよね。(僕もそうですけど)
団塊世代のお父さんは仕事・仕事・仕事の毎日でがんばってたわけですから、お父さんに愛された経験よりも、お父さんが不在で寂しかった思いの方が強いケースも多くあります。
寂しかったとすると、子供にはそんな思いさせたくない、でも、自分も仕事は忙しい、という感覚が無意識的に生まれえてしまいますから、そこでは素直に子供を持てなくなることも少なからずあるでしょう。

そんな風に、心理的に見ると、それなりの理由があるような感じがします。
彼にとってはそこはあんまり気付かないポイントですし、指摘されたとしても「ん?そんなことないよ」と思ってしまうところだから難しいんですけどね。

カウンセリング的に見れば、そんな不安を解消していくべく、子供時代の両親との関係を見つめなおしていくことが基本的なアプローチになるでしょう。

たあこさんも高齢出産の恐れもありますから、早くに結論を出したいところですが、きっとお分かりのように、その前に、まずは二人がしっかりと繋がりを作っておくことが何よりも大切ではないでしょうか。
というのも、カウンセリングを通じて、彼を理由にして実は自分が結婚を恐れていたことに気付いた、なんて方が多くいらっしゃるんです。
その理由は経済的なものだったり、子供のことだったり、親のことだったり様々ですが、潜在的に自分が結婚を恐れていると、その先のことや過去のことを引っ張り出してきて悩んでしまうんです。
それがマリッジブルーって俗に言われるものであればまだ自覚できるんですが、たあこさんのように将来に関することになると、まるで彼の問題のように感じてしまって「私は問題ないのよ、彼が問題なのよ」という態度になってしまいます。
そして、ついつい彼を責めてしまって、婚約破棄(それも彼の責任として)に至ったケースもあったりします。

ですから、今はまずは二人の絆を深めることが一番のお勧めです。
今回の子供のこと以外にも、そんな風に考え方・価値観の違いが問題になることってたくさんあります。
そこをどう二人で乗り越えていくか、といういいレッスンになりますから、きちんと二人で向き合っていきましょうね。
もちろん、必要であればいつでも手と知恵をお貸ししますから、安心してくださいね。

頑張って今の問題を二人で乗り越えていけるように僕も応援しています。

ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

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