これからの生き方についての悩み

今回担当させていただきます、大塚亘と申します。
どうぞよろしくお願いいたします。

私がこれから述べることは、文章を拝見したうえで私が感じたことであり、あくまでも
私の意見であるということと、もし、Ｓさんの感覚と違うところがあったら、私の
理解不足や勘違いであると思っていただければと思います。

まず、私から、Ｓさんに、次の質問をしたと想像してみてくださいね。

「Ｓさんは、彼のことが好きですか？」

この質問について迷わないのであれば、その選択でまずは正しいと思います。
好きであれば、引き続きお付き合いしていくというのが正解だと思います。

また、この選択肢はないと思いますが、実は彼のことは好きではなかった、と迷わずに
言えるのなら、別れるのが正解かもしれません。

私が想像するに、

「彼のことは好きだけど、でも、・・・・」

と思われたのではないでしょうか。

さて次に、「彼のことは好きだけど、でも、・・・・」の「・・・・」の部分には、
何が入るでしょうか。選択肢は、２つです。

①彼のこういうところが好きではないから、結婚に踏み切れない

②自分（Ｓさん）が自分を好きになれないから、結婚に踏み切れない

もちろん、この２つの選択肢が入り混じっていたり、もっといろいろなことが結婚の
障害になっていることもあるでしょう。

ただ、これは、私の想像ですが、ご相談内容には、彼に対する不満などは全く
見受けられませんでしたので、Ｓさんは②の選択肢を選ばれたのではないかと思います。

もし②を選ばれたとしたら、Ｓさんは、端的にいうと、こういう気持ちでいらっしゃるの
かもしれません。

私（Ｓさん）はダメだから、あなた（彼）にはふさわしくない。
だから、別れることも考えている。

さて、彼の立場に立って、このＳさんの気持ちを客観的に考えてみてください。
Ｓさんのことが好きな彼は、そもそも、Ｓさんは、

今のままで、世界一の女性

なんですよ。「今のままで」というところがポイントです。

彼は、「自立していない女性はダメだ、だから、年収がこのくらいになったら、
結婚を考えてもいいよ」というようなことを言いましたか？もちろん、そんなことは
言わないですよね。

彼は、今のままのＳさんを尊重し、さらに、仕事がしたいなら、もちろんしていいよ、
というような、Ｓさんの思いも尊重しながら、Ｓさんと一緒にいるという選択を
し続けてくれているのです。

彼の愛情に、気づいていますか？

むしろ、愛情に気づいているので、その愛情を受け取れない自分に、さらに嫌気が
さしてしまっているのかもしれませんね。

しかし、逆に、彼は、愛情を受け取ってもらえずに、寂しい思いをしているかも
しれませんよ。

もし、彼に対して不満があるので、まだ結婚できないというなら、むしろ彼は納得する
かもしれません。

でも、私がダメだから、という理由で結婚できないのであれば、彼にとっては、こんなに
辛いことはないのかもしれませんね。

なぜなら、再度お伝えしますが、Ｓさんは、

「今のままで」、彼にとっては、世界一の女性

なんですよ。そもそも今の時点でダメではないのです。働いても働かなくても、
経済的に自立していても自立していなくても、彼にとっては、何の関係もないと
私は思いますよ。

実際に、彼に「ここがダメだ！」、「ここを直せ！」、「しっかり働け！」と言われた
ことがあるでしょうか。

彼は、今のままのＳさんを、愛しているのですよ。

どうか、ここに気づいてほしいと思います。

「ここがダメだ！」、「ここを直せ！」、「しっかり働け！」というセリフは、
もしかしたら、ＳさんがＳさん自身に投げかけている言葉なのかもしれません。

「私は自分自身が立て直せたと自信をもってから結婚を考えたいのです。」

お気持ちは分かるのですが、自分に厳しい人間は、いつまでも自分を許すことが
ないことが多いです。そのうち、自分も周りも疲れ果ててしまうかもしれません。

つまり、そもそも、

「自分自身を立て直す必要はない」

と、私は思います。なぜなら、今のままで十分に素敵であるからです。

例えば、世の中には専業主婦で、自分の収入がゼロの方がたくさんいますが、
専業主婦の全員が自分をダメだと思っているでしょうか。もちろん、そんなことは
ないですよね。

ご主人が働いて、奥様は家事や子育てをするというのは、今の時代でも良くある
ことですよね。そして、夫婦円満で幸せな家庭は、当たり前ですがたくさん存在
するのです。

また、これは私の意見ですが、

人間は、「存在しているだけで価値がある」

と思っています。

夫が働いて、妻が家事をすると書いてしまうと、お互い「なにかしなければならない」
という意味だと勘違いされてしまうかもしれませんが、私の意図はそういうことでは
ありません。

もちろん現実には仕事や家事も重要ですが、たとえば、一緒にいられる安心感や、
コミュニケーションができるうれしさは、パートナーがいないと得られないもの
だと思います。

また、何かを一緒に楽しんでくれるとか、病気の時に心配してくれるとか、笑顔を
見せてくれるとか、いつも味方になってくれるとか、仕事や家事に分類できない、
とても大きな意味のあることを、パートナーはたくさん相手に与えることができるのです。

もちろん、専業主婦が正解だといっているわけではなく、彼もそう言ってくれて
いるように、働いてもいいわけです。働かないことが間違いなのではなくて、

今のままではダメだと誤解してしまったことが間違い

だったのです。

つまり、立て直す必要は全くないと私は思いますし、彼もそう思っていると思いますよ。

私のご提案は、まずは、今の状態がダメだという誤解を解いてほしいと思います。

そして、その後は、働いてもいいし、働かなくてもいいし、彼とコミュニケーション
をして、Ｓさんの、そして、お二人の幸せに向かって、楽しく進んでいってほしいと
思います。

もし、ご自身では今の状態がダメだという誤解が解けない、というようなことがあったら、
ぜひカウンセリングも使ってみてくださいね。

読んでくださり、ありがとうございました。

大塚亘