再婚と出産リミットと母の呪縛から逃れたい

相談者名
朋子
自分の母は若めで結婚し、子供を産んだことだけが拠り所みたいな人で
どんなに社会的に成功している人女性も、「結婚はまだですか?」と言ってみたり
そんな人の前で、敢えて出産の話で突然盛り上がり始めたり
そういうことをしたり顔で誇らしげにやる人でした。
我が親ながら恥ずかしいと思っていましたが、子供心にどうすることも出来ませんでした。

私に対しても、遠回しに結婚しないことを責めてきていたのですが、
私が中絶して、結婚して、離婚すると一切言わなくなりました。
結婚してなかったら、未だにこの母親にごちゃごちゃ言われてたかと思うと
結婚して離婚して良かったと思う位です。

ちなみに中絶の理由は、祖母に「デキ婚なんて恥ずかしくないのか」と言われたことがきっかけでしたが
祖母の死後、戸籍謄本から祖母自身がデキ婚だったことが判明して非常に困惑しました。

どれだけ社会的に成功したところで、
・子供を産んでいない言い訳だ
・生物的に劣っているから子孫が残せないのだ
このようなことが脳裏に浮かび、それが自分の考えと思ってましたが
刷り込みなのか自分の考えなのかがもはや分かりません。

実態はどんなにメチャクチャな家庭でも、
結婚して子どもがいるという事実は不変で、伝家の宝刀だと思いますし
いくら自分が母と違う価値観を持っても、
それが多数派で無い限り、負け惜しみや強がりにしかならない様に思うのです。

離婚後付き合いだした彼氏とも、年下過ぎて結婚できないことが不安で別れてしまいました。
他に特に不満は無く愛していたのですが。
再婚と出産のプレッシャーと母親の呪縛で、自分にとって何が幸せなのかよく分からなくて苦しいです。
どうやったら煽りに乗らず幸せになれるのでしょうか。
価値観を変えたら変えたで、無駄にした過去への後悔で倒れてしまいそうです。

カウンセラー
嶽きよみ
明子さん、はじめまして。
今回 担当させていただきます、嶽きよみ と申します。
どうぞよろしくお願いいたします。

今、とっても大きな葛藤を抱えていらして、すごくしんどそうですね。。

きっと明子さんは、ご自身のルーツとも言えるお母様とお祖母様という、二人の女性の価値観を、一緒に背負いながら、ここまで生きていらしたのではないかなあと思いました。

そしてたぶん、お二人の価値観はとても傷ついていて…、今度は明子さんご自身がそれに押しつぶされそうな…、なんだかそんな感じを受けました。

明子さんはこれまで、その価値観に対しては、嫌だな、とか、違和感などを感じながらも、どこかではお母様を愛したい気持ちや、お祖母様を尊重したい想いなどが、おありだったのではないかと思うんですね。

私たちは、今はもう古くなってしまって使い勝手のよくない価値観だとしても、むげに捨ててしまうことが、なんだかそれを持っていた人を裏切ってしまうような、罪悪感のようなものを感じてしまうことがあります。

もしかしたら、明子さんの中にも、無意識的にそんな葛藤がおありなのかもしれません。

>自分の母は若めで結婚し、子供を産んだことだけが拠り所みたいな人で

と書いて下さっているように、子供の明子さんから見ても違和感を感じるほど、お母様は、母親であることの誇りを強く誇示しようとしてらしたんですね。

もちろん、子供を生み、育ててこられたこと、きっとたくさんの感動や苦労を乗り越えて来られたんだと思います。
それは、全世界に対してでも、誇れるようなことだと思います。

ただ、私たちが、必要以上に何かを誇示したくなる時、というのは 何か別の理由が隠れていることが少なくありません。

例えば、それ以外のものに対する 自信の無さや、自分自身の無価値観を隠すためであったり、という感じです。

もしかしたら、お母様にも そんな部分がおありだったのかもしれません。

例えば 社会的地位のある女性に出合った時も、心の深い部分では、嵐が吹き荒れるように、自分の存在価値に対する危機感を感じていらっしゃったのかもしれません。

そして、お祖母様のことを想像してみても

>祖母の死後、戸籍謄本から祖母自身がデキ婚だったことが判明して非常に困惑しました。

今の時代は、デキ婚、という言葉も普通にあるほど世間でも認められていることかもしれませんが、お祖母様の時代だと、それは、今とは同じように受け入れられたとは思えません。

>祖母に「デキ婚なんて恥ずかしくないのか」と言われたことがきっかけでしたが

この言葉は、お祖母様自身が、たくさんの人から言われ、傷つき、自分自身にもそう言い続けて来られた言葉だったのかもしれません。

きっとおふたりともの女性性が、たくさん傷ついて来られたんじゃないかと思いました。

そして、明子さんが、今 その葛藤に向きあおうとされているということは、次の世代の明子さんが、その価値観を、そのまま受け継ぐのか、それとも新しく書き換えるのか、というところに来ていらっしゃるんじゃないかと思うんです。

>どれだけ社会的に成功したところで、

>・子供を産んでいない言い訳だ

>・生物的に劣っているから子孫が残せないのだ

>このようなことが脳裏に浮かび、それが自分の考えと思ってましたが

>刷り込みなのか自分の考えなのかがもはや分かりません。

そうですよね、私たちは、何の観念もないまま生まれてきて、それが、家族やその他の環境によって、どんどん考えや観念が出来上がって行きますから、最初はそれが 当たり前だと思っていて当然なんです。

なので、それが大事なのではなく、
これからの明子さんが、これらをどう考えたいか、どういう観念を持ちたいか、ということが大切であり、それに意識を向けられたらいいと思うんですね。

>価値観を変えたら変えたで、無駄にした過去への後悔で倒れてしまいそうです。

と書いてくださっていますが、たとえ過去の価値観が、今思えば全く間違いだったと感じるものだったとしても、その両方の価値観を知っている人と、どちらかしか知らない人とでは、人間の深みとして全く違うのではないでしょうか。

これからは、お二人の価値観を知った上で、卒業し、明子さんの価値観を創って行くときなのだと思います。

これからの再婚や出産に関しても、そうやって1つずつ自分の価値観を作って行こうとお考えになってはいかがでしょうか。
一人で難しければ、もちろんカウンセラーがいつでもお手伝い致します。

明子さんの女性性が、これからさらに自由に開かれることを祈っています。

ご相談ありがとうございました。

嶽きよみ

この記事を書いたカウンセラー

About Author

柔軟な視点で問題を捉え「人間関係」「自己表現」「セクシャリティ」に関する悩みを多く扱う。 特に、現役で自身のビジネスも続けていることから、やりたいことを見つける、夢を叶える、など自己実現のサポートを得意としている。 「見た目の印象とは違い、声に癒される」との声が多く寄せられている。