「いい人」なんて大嫌い

相談者名
チャコ
初めまして。
30歳の会社員です。
私の悩みは自分の性格の事です。
私は昔からずっと「いい人」と周りの人から言われてます。
でもそれが自分にとってはすごく苦しいのです。
私は自己主張する事が苦手で、特に怒りの感情を表現する事が出来ません。
人に気を使いすぎて、嫌われるのが怖いからだと思います。
本当は腹が立ってても笑顔で答える自分がいて、1人になってから悶々としてしまいます。
そんな思いをするなら言ってしまえばいいのにと自分でも思うのですが、言おうとすると
緊張してすごく怖くなってしまいます。
また、私は人に頼る事が苦手で、自分で出来る事は自分でしなければという思いが強く、
辛くても辛いと言えません。
昔勤めていた会社では事務員が私1人だったので、出来る事は何でも自分でやりました。
そこでも不満が溜まってたのに言えずに自分の中に押さえ込んでいたら、ある日呼吸が少し苦しい事に気付いて、それが更に悪化し声がかすれてほとんど出なくなりました。
最初は何かの病気だと思い病院に行って検査を受けたのですが何の異常も無く、何が何だか分からなくてとても怖くて毎日泣いてました。
そして電話でカウンセラーの人に相談した時、「人は弱いところに症状が表れるんだよ。
あなたは言いたい事を我慢してるから声が出なくなったの」と言われ泣いてしまいました。
すると、今までかすれてほとんど出なかった声が、泣いてる時だけ出たのです。
その時に初めて、何故声が出なくなったのか理解出来ました。
それから色んな本を読んで、自分に原因がある事も分かりました。
私の育った環境を話すと、私の親は共働きで母は私が生まれてからずっと働いていました。
母が苦労してる姿を見てたせいか、私はワガママを言っちゃいけない、心配かけちゃいけないといつも思ってた気がします。
昔父親は短気で、母や姉が殴られてるのも見てました。
私は怖くて横でいつも泣いてるだけでした。
でも姉は自分の感情を素直に表現出来ていたのか、私のような悩みは持っていません。
私は昔から母に「おまえは親思いのいい子だね」と、いつも言われていました。
子供の頃は、そう言われるのが嬉しかったのも覚えています。
苦労続きだった母を不憫に思って、喜ぶ顔が見たかったのかもしれません。
母は今、働いてた会社が倒産したので家にいますが、毎日お金の事と愚痴ばかりです。
そんな母に、今の私の態度はとても冷たいです。
最近は「おまえは薄情な子」と言われました。
「今までの人生は何だったんだろう」と、遠くを見つめて寂しそうに話す母の姿を見ると
可愛そうで悲しくなるのですがその反面、もう犠牲になりたくないと思う自分がいます。
私はACなのでしょうか?
自分の為にも親を嫌いにならない為にも、家を出て一人暮らしをしようと思っています。
親はきっと寂しがるでしょうが。
親が子離れ出来ていないように、私も親離れ出来ていないのだと思います。
人の性格は育った環境でほぼ決まるそうですが、環境を変えれば性格も変わりますか?
これから先も同じ事で苦しむのかと思うと、何の為に生きるのかたまに分からなくなるんです。
会社だけではなく友達や彼氏に対しても「いい人」でいる自分が嫌いです。
付き合う人はいつも女癖の悪い人ばかりです。
きっと自分に自信が無いから、ちょっと優しくされると必要とされてるって思って
しまうのかもしれません。
私はニコニコ笑っていい人を演じていれば男の人から好かれます。
でも本音を出して「思っていたのと違った」と言われてショックを受けた事があります。
それも、本当の私は好かれないんだと思ってしまった原因になってるのかもしれません。
他にもイジメにあったり色んな事があって、自分に全く自信を持てません。
みんなに好かれなくてもいいのにと頭では分かっているつもりでも、何度も同じ事で
つまずいて辛くなります。
些細な事で、私がこんな人間だからと卑下してしまいます。
今では人と関わるのが苦痛で自分から壁を作ってしまいますが、本当はすごく寂しいです。
もう同じ事で悩むのは終わりにしたいんです。
自分を苦しめてるのは結局自分自身だけど、どうすればいいのか分かりません。
自分を好きになりたいし、これが私と胸を張って言えるようになりたい。
長くなってしまいましたが、よろしくお願いします。
カウンセラー
根本裕幸(退会)
チャコさん、こんばんわ。根本です。
ご相談ありがとうございました。

チャコさんにとっては、「いい子・いい人」でいることは、お母さんを助けるために身につけた術なのかもしれませんね。
お父さんとの間で苦しんでいるお母さんにできるだけ迷惑をかけないように、心配かけないように、じっと我慢したり、いい子になってお母さんを助けてこられたのかもしれません。

でも、今はそれがとても大きな重荷になってしまっているようです。
少しずつ手放していくことを目標にしてみましょう。

> 私は自己主張する事が苦手で、特に怒りの感情を表現する事が出来ません。

もし、ものすごい強い怒りを感じていらっしゃるとしたら、誰に対する怒りなのでしょうか?
お母さんでしょうか、それとも、お父さん?
あるいは自分自身。
知らず知らずのうちに、怒りを押さえ込んでしまう癖がついてしまったのかもしれませんね。
怒りはものすごいパワフルな感情ですから、それを押さえ込んでしまうとなれば、体に不調を来したり、無気力になったり、いつもイライラしてしまったり、そんな心の余裕もどんどん無くなってしまうのではないかと思うのです。
そのためにも怒りを怖がることなく感じられる自分、を目指してみてくださいね。
そして、できれば、その怒りをそのまま解放できる場所や方法を学んでいきましょう。
怒りも感情ですから、感じてあげることで外に吐き出してあげることができます。
でも、嫌われる恐れや傷つけてしまう恐れなどが強いとどうしても抑圧してしまうものですから、ここなら大丈夫、この人なら大丈夫、という場所を作ってみるのが良いでしょう。

僕もセラピーを通じて、その感情の移り変わりを見ていくことがあります。
ものすごい激怒が何度も何度も襲ってきて、でも、その気持ちをただ感じていくと、やがて深い悲しみや孤独感、空虚感、痛み、苦しみ絶望といった異なった感情が出てきます。
それらをさらに感じて解放していくと、信じられないかもしれませんが、ふっと深い深い安心感を得られるようになります。
これはたくさんの方に共通する経験で、本当の自分との繋がりであり、感情の底にある親密感と愛のステージにたどり着くことを表しています。
一度この経験をされると、日常の中で強い怒りや不安に襲われたときも、その感情に注目していくことで、その平安を再体験できるようになっていくようです。

ですから、チャコさん自身、最初はなかなか難しいかもしれないけれど、そうした感情を一つ一つ解放していくことで、そうした自分自身を取り戻せ、自信をつけていくことが可能になっていくだろうと思うんです。

後はそこにチャレンジしていく勇気が少し必要なんですけどね。

> 人に気を使いすぎて、嫌われるのが怖いからだと思います。

そうすると言いたいことを我慢したり、気持ちを押さえてしまうこともずーっと長い間にあったのでしょうね。

> そこでも不満が溜まってたのに言えずに自分の中に押さえ込んでいたら、ある日呼吸が少し苦しい事に気付いて、それが更に悪化し声がかすれてほとんど出なくなりました。
> 最初は何かの病気だと思い病院に行って検査を受けたのですが何の異常も無く、何が何だか分からなくてとても怖くて毎日泣いてました。

それくらいたくさん我慢してこられたんですね。

> 私の育った環境を話すと、私の親は共働きで母は私が生まれてからずっと働いていました。
> 母が苦労してる姿を見てたせいか、私はワガママを言っちゃいけない、心配かけちゃいけないといつも思ってた気がします。

これはチャコさんなりの愛情だし、やさしさだったんだろうと思います。
だから、冒頭にそれがお母さんを助ける手段だったのでは?と書いたんですね。

それなのに「おまえは薄情な子」みたいな言い方をされてしまったら、本当に自分が何の為に頑張ってきたのか、犠牲してきたのかが分からなくなってしまいますよね。
本当に絶望してしまうだろうと思いますよ。

> 人の性格は育った環境でほぼ決まるそうですが、環境を変えれば性格も変わりますか?

環境を変えることは、自分を変えるきっかけになることが多いですね。
でも、それだけではなかなか難しい場合もありますから、まずは一人暮しを始めることを目標にされてみて、それが落ち着いてきたら、じっくりと自分と向き合っていくのもいいかもしれません。
もちろん、その目標に向かいながら、実際に感情や痛みや傷を癒していってもいいですね。
同時並行的に進められますし、一人暮しをより前向きに希望を持って始められるようになると思います。

> 今では人と関わるのが苦痛で自分から壁を作ってしまいますが、本当はすごく寂しいです。
> もう同じ事で悩むのは終わりにしたいんです。
> 自分を苦しめてるのは結局自分自身だけど、どうすればいいのか分かりません。
> 自分を好きになりたいし、これが私と胸を張って言えるようになりたい。

この目標はとても素敵なものですね。
もしいつも持ち歩いている手帳やケータイにメモ機能があれば、この目標を記しておくと良いかもしれません。
常に目標を持ち歩くことで、それがチャコさんの心に与える影響ってとても大きいものなんですね。
小さなことですが、自分の決意の証にぜひやってみてください。

そして、そんな自分を実現していくために、必要だと思うことは何でもチャレンジされてみるといいでしょう。
決して無理をしたり、自分の心に更なる負担をかけてしまうような方法は必要ありませんから、じっくり取り組んで行ってください。

僕達も応援していますし、また必要ならばいつでも手を貸しますので呼んでくださいね。

ありがとうございました。

この記事を書いたカウンセラー

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