今の時代、多くの組織や会社では、社員やメンバーが不満を感じているようです。
それはやり方や方向性の違いであったり、望む仕事ができないことへのフラストレーションだったり、やりがいの薄さであったり。
そんな中で「評価されない」「感謝されない」「チャンスがもらえない」と息苦しさや不自由さを感じ、
その期間が長ければ長いほど「どうせ頑張るだけ無駄だ」と諦めてしまったり、
「もっと自分を活かしてくれるところはないだろうか?」と転職や配置換えという、
”環境を変える”
ことでなんとかこの息苦しさや不自由さを打破しようとすることも多いようです。
このなんとも息苦しい閉塞感を抜ける鍵として、「セルフマネジメントのススメ」と題してシリーズお届けしています。
○前回はこちら
セルフマネジメントのススメ(2)~すべては自分の見方次第~
○前々回はこちら
セルフマネジメントのススメ~自分の価値を活かす~
今ご覧いただいている「ビジネス心理学」のコンテンツ内で、
私は過去に「リーダーが部下を育てるには?」と言う視点で、”他者の成長をサポートするための記事”をいくつか書いてきましたが、
この「セルフマネジメントのススメ」のシリーズは”自己成長”を目的とした内容をお届けしています。
●終わりを思い描くことから始める
「終わりを思い描く」とは、あなたのゴール(目的)を明確にするということです。
主体性をもつことの大切さは、この「ビジネス心理学」の中でも、私だけでなく様々な記事で語られていますが、
・この仕事を通じて、どんな自分になりたいのか?
・この仕事を通じて、どう成長したいのか?
・この仕事や職場を通じて、何を学びたいのか?
・この仕事や職場に、何を貢献したいのか?
それらの答えを見つけることが「あなたのゴール(目的)」を明確にすることに繋がります。
私たちは就活の段階から「会社に選ばれること」に意識を向けてしまいがちです。
そのため、なかなか内定が決まらないと自身に価値がないように誤解してしまったり、
「会社が求める人材」であろうと、いい子になりすぎてしまったり。
入社直後も、右も左も分からないため、先輩や上司に指示されること、会社に期待されることに応えようと、「選ばれ続けるため」に頑張り続けるやり方が続きます。
そうすると、自身の行動基準や、判断基準が「他者」になりますから、
その他者(上司や会社の方針、取引先など)が一貫性のある対応であれば問題ありませんが、
相手の反応が曖昧だったり、バラバラだったりすると、途端に振り回されてしまったり、
相手が代わるたびに、ゼロから積み上げ直さなくてはいけないように感じるので、いつまでの自信が育たない、ということが起きやすくなります。
もっと大きな枠組で言えば「自分の人生のゴールを設定する」とも言えます。
「終活」とう言葉が一般的になってきましたが、それは何も葬儀の手続きのことだけではありません。
こう書くと変に思われると思いますが、私は小学生の頃、「自分が死んだら誰がお葬式に来てくれるのだろう?」というのを考える子供でした。
自分の葬儀には誰が参列してくれるか?
参列してくれた人たちはどんな表情なのか?
悲しんで泣いているか?仕方なく参列して退屈しているのか?
みんな笑顔で懐かしい思い出話に花を咲かせているのか?
誰に弔辞を読み上げてもらいたいのか?
そこではどんな内容が語られるのか?
実際にその通りになるか?は確かにわかりませんが、これらを想像する、
こんなゴールにしたいとイメージを明確にしておくことは、
「あなたがどんな人生を送りたいのか?」という人生設計や、
あなた自身の”生き様”について考えること
と言い換えることができます。
子供時代の私はそれがうまくイメージできませんでした。
当時の私は、「自分のこと(気持ちや目標)」がよくわからず、
どこで、誰と、どんな風に生きていきたいのか?の答えをずっと探して、
自分の居場所がどこなのか?分からないように感じていた子供でした。
だからこそ、誰に教えられたわけでもなく「自分が死んだら誰がお葬式に来てくれるのだろう?」と、終わりを思い描くことをしていたのだと思います。
そして、自分を知るツールとして、心理学に興味を持ちました。
<あなたがあなた自身をどう創り上げたいか決めること>
仕事や職場での閉塞感を抜ける為に、とても有効な視点になります。
●自分の「ミッション・ステートメント」を書く
「ミッション・ステートメント」は、あなたの人生がどういうものなのかを表す信念やモットーのようなものです。
企業活動の行動指針として設定されている会社も多いと思いますが、今回は「個人版」だと思ってください。
自分はどうなりたいのか?
自分は何をしたいのか?
自分はどうありたいのか?
自分の行動の基礎となる価値観は何か?
「自分憲法」とも言われたりしますが、これらを書き出しておくことで、
人生のあらゆる選択がとてもスムーズに、かつブレずに自身の信念に基づいて対応することができます。
そのため、この「ミッション・ステートメント」は人生の構想図であり、人生という旅をするための地図とも言われることがあります。
上記の私の子供時代の空想「自分の葬儀に誰が来てくれるのか?」であれば、自身の葬儀をイメージしたした上で、最後にこう自分に質問してみてください。
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あなたは、誰に弔辞を読み上げてもらいでしょう?
そして、あなた自身あるいはあなたの人生を、その人達にどのように語ってほしいでしょう?
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「あなたの人生で何が1番大切なのか?」
すぐに決まらなくても大丈夫ですので、ぜひ見つめ直す時間を自分に作ってあげてくださいね。