まるで 野良ネコを手なずけるように
こんにちは 平です。
私たちはいつも「愛してもらいたい」という欲求をもっています。
そして、いつも、「十分に愛してもらった経験がない」という不満をもっているようです。
だから、新しい出会いがあっても、「この人もまた私のことを十分に理解してくれないのだろう」という目で見てしまうことが多いようです。
「コミュニケーションをとりましょう」とよく言いますよね。
これは絆を作っていくということであり、攻撃しあうことではありません。もちろん、分離することでもありません。
しかしながら、「人は自分のことをわかってくれない」という思い込みがあまりにも強い場合は、攻撃という形でしかコミュニケーションがとれないことが少なくありません。
そんなとき、心の中には「ニーズを満たしてほしい」という思いと、「どうせ私のニーズは満たしてもらえないという思いが同時に存在しています。
そのため、だれを見ても「私のニーズを満たしてくれない人だ。つまり、私を傷つける人だ」と認識してしまうのです。
私を傷つける人=私の敵でありますから、コミュニケーションもついつい攻撃的な言葉になりがちです。相手に依存したいという気持ちが強いほど、その傾向も強くなります。
当然のことですが、相手は「なんだ、その言い方は!」とか「ケンカ売ってるのか、おまえ?!」と思うわけで、そんなあなたのことを受け入れることはありません。
それによって、以前から感じていた「どうせ、私のことなんでわかってくれない」、「やっぱり、敵なんだ」という思いが現実になってしまうわけです。
これはとくに、自分を上手に表現することができないタイプ、怒られやすかったり、威圧的な親がいたりするタイプの人に起こりたちです。
このタイプの人は、「怒られるのではないか」という恐れをつねにもち、ビクビクしていることが多いので、コミュニケーションにおいては大きな声になりがちです。
恐れを感じているとき、その威圧されるような感情に打ち勝って自分を表現するには、大きな声にならざるをえず、それはまるで怒っているかのようなコミュニケーションの方法になります。
もし、あなたパートナーがこのようなタイプだとしたら、できるだけ彼(彼女)の感情に巻き込まれず、やさしく、淡々と話すことが大事です。
あなたのパートナーは、「人は私と話をすると、必ず怒り始める」と学習してきました。
あなたはそうではないということを、1回や2回のチャレンジで彼(彼女)に信じてもらえるとは思わないでくださいね。
子どもたちに「コミュニケーションとはこんなふうに、やさしくするものだよ」と教えるがごとく、何度も何度もチャレンジしてください。
そうするうちに、これまでは怒っていたり、怒鳴っているようにしか見えなかった彼(彼女)が、じつはただ恐がっていただけなのだということに気づくことができるでしょう。
その恐れが見えるようになると、あなたは「パートナーにやさしくしてあげたい」と感じるようになり、それが実行できるようになると、二人の関係は激変します。
私はこのチャレンジのことを「野良ネコを手なずけるように」とよく言うのですが、これによって、あなたはパートナーにとっての“自分をわかってくれる世界で唯一の存在”になることができます。
そんなあなたになれたなたら、今度はパートナーからそれは大事にしてもらえるわけです。
だいぶ手はかかるかもしれません。でも、世界にただ一人の王子様やお姫様にあなたがなれるというわけですね。
では、来週の『恋愛心理学』もお楽しみに!!