社内の役職、プロジェクトのチームリーダー、後進教育係…。
リーダーポジションを任されるということは、日ごろの努力や才能を認められているということでもありますが「自分が上から指示を仰いで動く」働き方だけでは通用しないことも増えていくのも現実。
立場が変われば、やるべき仕事や責任も変化していきますね。
リーダーといっても、いろいろなタイプがあります。
どんな形にせよ「人がついてくる」リーダーであることは、自分や会社の利益だけでなく、関わる人たちすべてを幸せにする働き方でもあるのかなと私は考えています。
では、人がついてくるタイプのリーダーの仕事術はどういうものでしょうか?
やはりここには「心(感情)」が深くかかわってくるのです。
【人は命令では動かない。プライドの心理】
たとえばあなたが、営業部の部長に任命されたとしましょう。
営業部全体の成績をあげること、後進の育成が課題です。
現状、営業成績が下がってきており、部下の士気も下がり気味。
とても難しい状況だと思います。
こんなとき、部下を動かすことがテーマになることが多いのですが、頭の片隅にいれておくといい心の法則があるのですね。
それが「プライド」の心理です。
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プライドとは「誇り・自尊心(自分を大切にする心)自負心(自分自身を信頼し責任を持つ心)」
人間なら誰でも持っている正常な欲求です。
どんな人にもプライドがあります。
そして誰しも、自分のプライドを侵害されることはとても不快です。
この記事をお読みのみなさまも、同じだと思うのですよね。
例えばあなたが、会社から理不尽な課題を言い渡されたとしましょう。
自分の意志も関係なしに「命令」として指示が出た。
そんなとき、
仕事だから仕方がないよな。
上司からの命令だから仕方がないよな。
守るべき家族もいるから、仕事を辞めるわけにもいかないしな。
そんな風に折り合いをつけていくことも多いと思うのですが、正直なところ心情的にはどうでしょう。
たとえ上司からの命令であったとしても、仕方がないことだったとしても「人から命令された」と感じることに対して、心的抵抗感が出てきませんか?
命令ばかりしてくる人と、一緒にやっていきたい、協力したいだなんて思えないのが普通なのですよね。
”いいとか悪いとかの問題ではなく
「人は命令をされると、心的抵抗がでてくる」もの”
このプライドの心理を知っておくだけで、部下の動かし方が変わってくることが多いです。
【導きのリーダーシップで、積極的に動ける部下を増やそう】
命令だけでつながっている上下関係は、とても脆いです。
いざ、というときに踏ん張りがきかず、人が離れて行ってしまうことも多いです。
そして指示待ちの部下ばかりが増えていってしまいます。
かといって「無法地帯」にしてしまっては、守るべき大切なものも守れなくなってしまいますね。
こんなときには「導きのリーダーシップ」が有効です。
ただ命令するのではなく、導く視点を持って関わってみましょう。
たとえば、あなたの中にある愛、つまり「大切にしたいこと・大切にしていること」をときおり部下に語ってみる方法。
これでも充分に「導きのリーダーシップ」になります。
べつに仕事に関わることばかりじゃなくてもいいのです。
家族を大切に思う気持ちだったり、社会に貢献したい気持ちだったり、この仕事をやっていて嬉しかった経験だったり、何故この仕事を続けているのかだったり。
自分の想いを話していると、聞いている側の心も動きます。
こちらが追い詰めなくても「自分はどうしていきたいかな?」と自主的に考えはじめたりもするのです。
そのうえで、こちらの要求を伝える。注意もする。
自分の見えているビジョンを語る。協力を仰ぐ。感謝する。
今自分が出来ることをせいいっぱい取り組む姿を見せていくわけです。
これを続けていくと「上司の命令だから言うことを聞く」のではなく「○○さんだから協力してあげたい」「自分も○○さんのような人になりたい」というリーダーのポジションを築くことができます。
そうすると「人がついてくる」リーダーシップを取れるようになってくるのですね。
最大のコツは「恥ずかしさを超える」ことでしょうか…。
自分の中の愛を語るって、けっこう恥ずかしいですからね^^;
時代的に「命令で動かす(怖れで人を動かす)」リーダーシップしか見本がなかった…そんな方も多いかと思います。
そうすると、つい「自分も我慢して従ってきたのだから」と言いたくなっても無理のないこと。
でも、そんなあなただからこそ。
時代を変えるリーダーシップの才能があるのかもしれませんよ。
応援しています!
参考になれば幸いです。