失敗の心理学~捉え方でこれからが変わる~

本当に失敗かどうかは、これからの生き方で決まる!!

失敗は、誰でもしたくないものです。しかし、失敗をしたことがない人なんていないのではないでしょうか。同じ失敗をしても、この失敗をどう捉えていくかで、その後に起こる出来事も感じることも大きく違っていきます。

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失敗をすることは、誰しも嫌だと感じるものですし、出来ることであれば避けたいものです。

しかし、生きていれば何かしらの形で失敗を何度となく経験するものです。その中で、自信を失っていくこともあれば、落ち込んでうずくまることもあります。失敗は誰でもすることであり、その失敗をどう捉えて、どのように感じたかによって、失敗した後の感じる感情や感じた感情から派生する行動が変わり、失敗体験以降に体験していく現実がその人その人によって大きく変わっていきます。

例えば、あなたが好意を寄せている先輩がいたとしましょう。

あなたは、思い切って先輩に思いを伝えました。

彼はあなたにこう言います。

「ごめん。気持ちには応えることができない。」

さて、あなたはこの出来事をどう捉えて、何を感じたでしょうか。

A)やっぱり、私は自分が好きな人からは愛されないんだ。女性として魅力がないんだ。
B)先輩、私の魅力を分からないなんて、もったいないなぁ。

A)の場合、“自分は好きな人から愛されない”“女性として魅力がない”というレッテルを自分で貼りました。そうすると、その後の行動はどこに向き合いやすいでしょうか?出会いの場に行くのに積極的になれなかったり、新たに好きな人ができたとしても相手に想いを伝える行動に躊躇するようになったりといった“好きな人から愛される”場所から遠ざかる行動をしやすくなります。その結果、好きな人から愛されないという現実を作りやすくしてしまいます。

B)の場合、“私には魅力がある”ということが前提にあり、相手がそれを感じることが出来ていないということがもったいないと思えていますから、新たな出会いにも受け入れやすかったり、異性からの食事のお誘いなどにも応じやすかったりして、恋愛が成就する可能性がアップしやすくなります。

このように、同じ失敗や上手くいかないことがあったとしても、起きた事象に対して、(私には魅力があるかないかのように)どのように意味づけするかによって行動は変わり、その後に起こる出来事に良くも悪くも影響を及ぼしていきます。
ここでお伝えしたいことは、例え、失敗や上手くいかないことがあったとしても、その後に起こる出来事に差を産んでいるのは起こった出来事に対する意味づけ(どう捉えて、どのように感じたか)であり、失敗や上手くいかないことがそもそも持っているあなたの価値や魅力から起因するものではないということなんですね。

◾️ 意味づけの他に今後に影響するもの

失敗に対する意味づけがその後に影響を及ぼしやすいということをお話しさせていただきましたが、もう一つ影響するものがあります。それは、自分を責めているかいないかということです。引き続き、先ほどの例を使ってみましょう。
A)のように、先輩から振られて“自分は好きな人から愛されない”“女性として魅力がない”と思ったとします。

A‘)こんな私はダメだとひどく自分を責める。
B‘)自分を責めない

この二択で考えていくと、次なるプロセスを進めやすくするのは、明らかに後者です。

A‘)だと心理的には自分を責めていますから、心に余裕がなくプロセスを進める余裕はありません。一方、B‘)だと自分を責めていない分だけ、例え“自分は好きな人から愛されない”“女性として魅力がない”と意味づけしたとしても、じゃあ、どうやって振り向いてもらうか、魅力をどう上げていくか、表現していくかなど今後の課題としてプロセスの一環として受け取ることができます。

 

▪️失敗が失敗とは限らない

私が心理学に携わるきっかけになった理由の一つとして、失恋があります。もちろん、失恋した時は大きな痛手を追い、たくさん自分を責めました。私の中では、私史上最大の失敗であり、もうあんな思いはしたくないと思います。しかし、その失恋があったからこそ、私は、今こうしてカウンセラーという職業に就くことが出来ています。一見、大失敗に感じていることであったとしても、私たちのこれからに繋がっていて、本当にそれが失敗なのかどうかはそのあとに活かせるかどうかによって決まっていくのです。

みなさん、何度失敗したとしても、まだまだこれからです。
皆さんのお役に立てば、幸いです。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

人間関係の築き方・コミュニケーションのスキルアップ・個性を生かすことを得意とする。 お客さまのテーマを多角的な視点でとらえて分析することにより、新たな視点や心の気楽さを持つことが出来ると定評がある。ゆるぎない安心感の基盤を基に行うカウンセリングは、心のうちを語りやすいと評価が高い。