許せない!誰かを許すために~祈りの力を使ってみよう~

許せない誰かを許すために「祈り」の力を使ってみよう

許せない!誰かがいる時。もし、怒り、悲しみなどの苦しみでもがいているのに、その人のことを許したいと思っているとしたらどうでしょう。そのことに気づき「その人の幸せを祈ってあげる」方法を使ってみましょう。心が楽になっていきます。あなたは恨みたいのではなく、愛したい心を持っているのです。

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例えば、浮気した夫が許せない!とか
ひどい振り方をした元彼が許せない!とか。
いつも怒ってばかりいる上司が許せない!とか。

こんなご相談をカウンセリングではよく伺います。

浮気されたら許せないのは当たり前ですし、
どんな場合であっても、許せない!と思う時には、それだけのきちんとした理由があります。

こうした時というのは、怒りだけでなく、悲しみなどのたくさんの苦しみがあります。
この苦しみを解消していくために、最初に考えていただきたいのは

「そんなひどいことをした相手を私は許したいと思っている」

ことに気づくことなんです。

浮気を例にとれば、カウンセリングの中で私は

「弁護士のところではなく、カウンセリングを使っている時点で、相手との関係を良くしたいと思っているのではないですか?」

こんな言葉をお伝えすることが多いです。

実際には、事態や状況は複雑なこともあり、そんなに単純なものではありませんが、
その理由は、許したい、絆を取り戻したい、という思いがご相談者にあるからなんですね。

これは、この記事を読んでくれているあなたにも当てはまることです。

この思いが、相手を許し、絆を取り戻していく力になるのです。
だから、このとても大事な思いを自分が持っているんだな、と自覚することが大切になります。

しかしながら、許せない!という強い思いは、耐えがたい苦しみと共にあります。

今は怒りでとても相手を許せるとは思えない。
その人のことを思い出すと悲しみが絶え間なく溢れてきて許せるとは思えない。

まずは、今、そんな風に感じている自分のことを許してあげましょう。
それだけのことをされたのだから、やむ得ないのです。

その上で

「今は難しくても、やっぱり私は許したいと思っているらしい」

と思ってあげます。

そして、最近の自分の心の動きを振り返ってみましょう。
許せない思いしか出てこない人もいるかもしれませんが、相手よりも自分のことを責めてしまったり、相手への愛情や許したいという思いを感じている時間帯がある方が多いです。

先の夫が浮気した、というケースで言えば、
日中、夫が仕事で、自分も仕事だったり主婦をしたりして離れている時には、相手を責めないようにしたい、あんな風に怒らなくてもよかったかも、と思えている時もあるのです。

しかし、いざ、帰宅して夫の顔を見たら怒りが止まらない。

この繰り返しに消耗してしまうことが辛いのですね。

こんな風に、感情が波打っていることからも「本当は許したい」と思っていることがわかります。
そうでなければ、心が揺れたりしません。

ここまでお伝えしてきたことが、何かしら心に引っかかったり響いたりするのであれば、
一日のうちで怒りが減っている時、心が比較的静かな時に「祈る」という方法を使ってみてください。

ここでいう祈りとは、宗教的なものではなく、

「相手の幸せを祈ってみる」

ということです。

 

◇幸せを祈る時には感謝と許しの要素が入っている

具体的には

「○○さんが幸せでありますように」

という言葉になります。

この時、可能であれば、その人にしてもらって嬉しかったこと、感謝していることを思い浮かべながら、

「あの時は、ありがとう」

と感謝を感じてから、幸せを祈ってあげてください。

腹が立って、悲しすぎて、そんな余裕はない!と思われる場合には、ただ、

「○○さんが幸せでありますように」

と何度も繰り返し祈ってあげます。
感じられない時には形だけでもオッケーです。

幸せを祈る時には、表面意識で思うことができなくても、相手への感謝や愛情が、心の奥底で反応しているのです。

祈っても、すぐに怒りが出てくる!。
そんな時もあるでしょう。
それでも繰り返し、その人の幸せを祈ってあげます。
難しい時にはできなくてもいいのです。
繰り返し続けていきましょう。

その積み重ねは、必ずあなたの心の中にある「相手を許したい気持ち」と、そして、その人に対して感じている感謝と愛情に響いてきます。

このやり方によって、実は心の中に隠れているあなたの罪悪感を減らすことができ、心は楽になっていきます。

私たちは誰のことも恨みたくないのです。
誰のことも愛したい心を持っているのです。

 

◇そして、自分の幸せを祈ってあげましょう

そして、とても大切なことは、幸せを祈るのは、その人のことだけではなく、自分のことも祈ってあげることです。

「○○さんが幸せでありますように」

と祈った後は、続けて

「私も幸せでありますように」

そんな風に、自分自身の幸せを祈ってあげましょう。

実は、自分の幸せを祈ることの方が難しいのです。

抵抗を感じる時には、こんな風に考えてみてください。

「こんなにも許せない相手なのに、私はその人の幸せを祈ってあげられている」

これってものすごいことです。
大きな愛情の器がなければできないことです。

だったら、自分自身の幸せを祈ってあげてもいいと思いませんか?

今回ご提案している言葉は、自分なりに言いやすいしっくりいく言葉に変えていただいても結構です。
ただ、ネガティブな言葉にしないようにしてくださいね。

祈るというやり方は、怒り、悲しみ、苦しみが大きい時でも、言葉にするだけならやれることもあります。

幸せを祈っている時。
それはあなたの本質的な愛情が反応している時です。

是非、お試しいただき、あなたの心が愛したいと願っていることに気づいてください。

その気づきがあなたとあなたの大切な人を幸せに導いてくれます。

(完)

この記事を書いたカウンセラー

About Author

名古屋を軸に東京・大阪・福岡でカウンセリング・講座講師を担当。男女関係の修復を中心に、仕事、自己価値UP等幅広いジャンルを扱う。 「親しみやすさ・安心感」と「心理分析の鋭さ・問題解決の提案力」を兼ね備えると評され、年間300件以上、10年以上で5千件超のカウンセリング実績持つ実践派。