男女関係のご相談をいただいて話をしている内にオリジナルの家族(お父さん、お母さん、兄弟、つまり実家ですね)の話になることがあります。
そうするパートナーに理想の親を投影し親からもらえなかったものをもらうことで心の穴を埋めようとしていることがあります。
パートナーが理想の親像を保ている時はいいのですがパートナーも24時間365日調子が良いわけではありません。そんな時に問題が勃発するのです。
敏感に反応してしまうわけ
男女関係のご相談をいただいて話をしている内にオリジナルの家族(お父さん、お母さん、兄弟、つまり実家ですね)の話になることがあります。
何の投影が男女関係の問題を作っているのかを探していくのにオリジナルの家族の話になっていくことがあるのです。
例えば、カウンセリングや1DAYワークショップで、パートナーが自分の話を聞いてくれないことが不満だというご相談がテーマとしてでたとします。(仮にその方が女性だとします)
・彼に言うと頑張って聞くようにするというが時が経つと話を聞いてくれなくなることがある。
・そのことが毎々のケンカ種になっている。
そのような話でどうやったらケンカが少なくできるのだろうか?と改善策を見つけるべく色々話をしていくとオリジナルの家族の話になっていくことがあります。
例えば、お父さん、お母さんが共働きで忙しかったお家で育ったというようなお話。
ご両親が忙しかった為、子ども的には満足いくまで学校の話をゆっくり聞いてもらう時間がなかったことがあった。
両親なりに頑張って愛してくれた、自分を育てる為に共働きは仕方が無い事だったと本人的に理解しているものの、子どもの感情的には““話を聞いて欲しい”がどこか満たされません。
話を聞いてもらえなくてさみしい・・・・。
そんな感情も生じます。
それらの満たされていない思い、さみしさなどを常に抱えながらの生活は大変なので子どもなりに『お父さんと、お母さんが忙しいのはしょうがないのだ』と自分の心を納得させようとします。
しかし、それは心に折り合いをつけようとしているのであって、本当に満たされない思いがなくなるわけでも、さみしい思いがなくなるわけでありません。そのような未消化な思いは心のどこかに残っていきます。
すると、この満たされない思いや未消化な思いがあると、パートナーを見つける時には話を聞いてくれるような彼を見つけようとします。
そして、そのようなタイプの人と付き合う。
めでたし、めでたし。
と、思いきや問題はここから始まるのです。
いくら話を聞いてくれるパートナーと言えども24時間365日万全の体調で万全の精神状態ではありません。
仕事でミスをして上司に怒られた日にはヘコんでしまう時もあるでしょう。
寝不足や、夏ばてでしんどい時もあるでしょう。
人間関係が上手くいかずいっぱいいっぱいになることもあるでしょう。
そんな時に問題は起こるのです。
体調的にすぐれない、精神的に疲れている時は彼女の話に集中できなかったり、受け答えがおざなりになってしまうこともあるでしょう。
自分の悩みでいっぱいいっぱいの時は彼女の話を聞きたいというモードになれないこともあるでしょう。
でも、そんな時に彼女は感じるのです。
話を聞いてくれたいない、さみしいと。
両親との関係で話を聞いてもらえなくさみしいという思いがあり、その感情が癒やされていない時は、そのような思いをしないようなパートナーを見つけます。
つまり、話を聞いてくれるパートナーです。
これは潜在的に理想の親をパートナーに投影して、満たされなかった思いを満たそう、さみしさを癒やそうという心の試みが行われているのです。
しかし、このような心の傷を埋めるべく理想の親を投影している時は、話を聞いてくれてもらえなくてさみしかったという傷口が癒えていないので話を聞いてもらえないということに敏感に反応してしまうし、さみしいいう感情が生じやすくなってしまうのです。
肉体的な傷でも完全に言えていない時はその傷口に触れると痛いですよね?
ちょっとした刺激でも痛いです。
それと同じように癒えていない話を聞いてもらえなくてさみしかったという心の傷があると話を聞いてもらえないといシチュエーションがあると敏感に痛みを感じます。
だから彼が何らかの事情で彼女の話を100%聞く体制になっていない時は、彼女にとっては話を聞いてくれないということになってしまっていたわけです。
ケンカをして彼も反省して話を聞こうと意識的はするものの24時間365日万全でいられるわけではないので、彼が体力的に精神的に不調な時に、彼女はまた話を聞いてくれないと感じるという問題が生じていたというようでした。
そうすると、ここで扱うテーマは投影の元を何とかしようということになってきます。
・彼の立場を理解する
・自分のことよりも彼が体調的に、精神的に不調のことを気にしてあげる
・してくれていないことよりも、してくれていることに目を向けていく
このようなことをしていくことで彼との関係で生じている不満を和らげいこうとすることもできますが、仮に彼と別れて新しい彼と付き合うと、その新しい彼に理想の親を投影し始めまた同じ問題が起こります。
それならば投影の元をなんとかしていくことがやはり効率がいいです。
両親との関係で満たされていない思いがあり、そしてさみしかったという終わっていない感情があるならそれを癒やすことで、彼との関係に理想の親を投影しなくなるようにしよう、そうしていくことで話を聞いてもらえていないと感じることを和らげていこうという作戦です。
満たされなかった思い、完了できていない感情は基本的には人に話して受け止めてもらったり、感じていくことで癒やされていきます。
カウンセリングや、1DAYワークショップでは、その満たされていない思いや、完了できていない感情について話をしてもらったり、その感情を感じていき時には涙に流して浄化したり、また心理療法(セラピー)を用いて癒やしていきます。
癒やしていくと、彼に理想の親を投影しなくなります。
そうすると話を聞いてもらえていないことに敏感に反応しなくなります。
すると、彼は何も変わっていないのに彼への不満はなくなっていくんです。
話を聞いてくれないという不満からのケンカがなくなっちゃうんですね。
もし、あなたがパートナーとの関係が上手く行かない時に、『もしかしたら何らかの投影が起きているのかもしれない?』という視点を持ってみることで二人の関係は劇的に変化するかもしれませんよ!
(実際にそういうケースがいくつもありますから)
投影という視点、良かったら使ってみてください。
投影という視点で問題解決を試みてこんがらがってきた時はサポートさせていただきますので、よろしければカウンセリング、1DAYワークショップなどを使ってみてくださいね。
(完)