孤独を感じるときの処方箋〜つながりを取り戻す〜

孤独感から脱出する糸口は、自分や人とのつながりを持つ勇気です！

孤独感とは、私たちをひとりぼっちにしてしまう心理状態のこと。この心理状態は私たちを苦しめる心理状態の一つです。リアルでのつながりを感じにくい環境だからこそ、心のつながりを取り戻して、孤独感からの脱出を図りたいもの。今回の講座では、孤独感から脱出すべく心理的つながりを取り戻す方法をご紹介します。

＊＊＊

孤独感とは、「自分がひとりぼっちである」と感じる心理状態のことをいいます。

実際に一人でいるときに感じることもあれば、複数の人と一緒に過ごしているときに感じることもあります。孤独感に襲われるとたまらく不安になったり、泣きたくなったりとネガティブな感情が一斉に騒ぎ出します。

今回の心理学講座では、孤独を感じるときの処方箋として、心理学的アプローチをご紹介します。

 

■孤独感を感じやすい背景

孤独感を感じやすいとき、私たちは心理的に強い自立状態であることが多いです。

自立状態とは、人に頼らずに一人で頑張っている状態のことが多いので、心理的にも一人になりやすいです。

また、人からの理解が得られないと感じるときや何かに対して怒りの感情を持っている時、自ら人とつながりを持とうとは思えないので、孤独感を感じやすい状況になりやすいんです。

 

■孤独感を解消するには

孤独感とは、文字通り「ひとりである」ことを感じる心理状態なので、“心”がひとりぼっちになっている状況であり、言い換えれば、何らかの形で心が繋がりを失っている状況を言うことが出来ます。

ここではひとりぼっちになっているあなたの“心”に繋がりを取り戻すことが孤独感を緩和させることになるのです。

とはいえ、つながりとは目に見えない認識しづらいものですよね。ここでは、具体的にどのようにして、心理的つながりを取り戻していくのかをご紹介します。

・自分とのつながりを取り戻す。
心理的つながりの中には、あなたとあなたの心のつながりも含まれます。孤独感を感じる状態の時、あなたとあなたの心のつながりが失われている可能性があります。日々の忙しさや頑張りすぎから、あなたの気持ちを抑えたり、後回しにしたりしていませんか？
今、あなた自身が何を感じているのかに興味を持って、心から湧き出る気持ちの一つ一つを受け止めてあげましょう。

・誰かに弱音を吐いてみる
孤独感を抱える方の多くは、頑張り屋さんがとても多いです。もしかしたら、あなたが孤独感を感じていることが周りに分からないくらい平気な顔をされているのかもしれません。
「しんどい」とか、「寂しい」とか、「こんなことが不安だ」とか、誰かに吐露してみませんか？受け止めてもらえた分だけ、心につながりが取り戻せます。もし、周りの方に弱音を吐くことのハードルが高ければ、まずは、カウンセラーに弱音を吐いてみてくださいね。

・したいことを言葉にしてみる
我慢は、あなたの心を抑えて、あなたの気持ちから距離を作るものですから、つながりを感じにくくするひとつの要因となります。あなたの中で、言いたくて言えていないこと、したくてもしたいといえていないことを言葉にしてみましょう。

・感謝してみよう
感謝することは、周りの人の厚意を受け取る言葉。孤独感を感じているときには、周りの人から向けられている厚意に気づきにくいものですが、与えられている環境や状況の中に感謝できるものがないかに目を向けるとあなたに向けられた厚意に気づきやすくなり、周りの人とのつながりを感じるきっかけになります。

・あなたを応援している人（味方）を見つける
孤独感を感じるときこそ、あなたを応援している人がいないかを見渡してほしいんです。
人の心とは不思議なもので、「ない」と思っているものは見つけられないもので、「ある」と思えば見つけやすいもの。失くしたものを探すときととてもよく似ています。孤独感を感じているときは、応援してくれている人がいるようには思いにくいものですが、「いる」と思って、あなたを応援してくれている人、今まであなたを応援してくれた人を思い出してみましょう。

孤独感から脱出するには、自分や人とつながりを持つ勇気が必要です。それは、孤独感を感じ続けたあなたにとっては、つながりを感じること＝人生が変わるという意味で怖れを感じることもあるかもしれません。

でも、つながりと握手できたとき、あなたの中の不安や怖れは、消えてなくなります。つながりを諦めないでくださいね。応援しています。

（完）

この記事を書いたカウンセラー