パートナーとは、あなたを傷つける人ではなく幸せにする人
こんばんは。
神戸メンタルサービスの平です。
カウンセラーをしていると、潜在意識や無意識に関する質問を受けることがよくあります。そこで、きょうはこれをテーマにお話していきましょう。
男女関係の場合、意識的には、「パートナーがほしい」、「結婚したい」と思っているのに、もし、それが手に入っていないとしたら、潜在意識下に、それをとどめるブレーキのような自己概念があるということができます。
こんなふうに言うと、多くの人は、「そんなもの、あるはずない。私は全身全霊で男がほしいと思ってます!」とおっしゃいます。しかし、そんな人の潜在意識を調べてみると、「パートナーがほしい」、「結婚したい」という思い以上に、「もう、傷つきたくない」という強い思いをもっていることがとても多いのです。
つまり、「パートナーはほしいのだけれども、ふられたり、拒絶されたりして、傷ついたり、みじめな思いをするのは二度とイヤ」と思っているわけです。
すると、必然的に出てくる結論は、「だれか、私のことを好きになってくれないかな」となってしまいます。つまり、「私の理想のタイプの男性が、私のことを好きになってくれないかなあ」と、恋愛をつねに待っている状態になるわけです。「私はなにもしないけど、恋のほうから私にぶつかってきてもらいたい」ということなのです。
実際、そういうことが起こることもあるかもしれませんが、あなたが出会いや恋を求めて積極的に行動している場合に比べ、確率は30分の1以下になってしまうのです。
20年以上、恋愛のご相談を受けてきたなかで、彼氏や彼女がなかなかできないという人にいちばん多い原因はこれでした。心では、好きになってもらうことをずっと待っていた、そして、あなたを好きになってくれる人ができ、その人が理想にぴったりタイプであったという奇跡が起こったとしても、恋のチャンスを逃すことが圧倒的に多いのです。
なぜなら、あなたは自分の中にある「好き」という気持ちを、とても長い間、表現することを恐がってきました。そのため、そのようなチャンスがめぐってきたとしても、無表情に固まってしまうのです。
また、そういうタイプは、「きみ、かわいいね」などと平気で言える男性や、「あなたのことが、すごくタイプです。」などと言う男性や女性をすごくイヤがります。でも、実際のところ、そういうことが言えるタイプのほうが、間違いなくモテるのです。
昔、ナンパの達人の受講生が私どものスクールにいました。さらに達人になろうと、恋愛心理学を学ぶためにやってきたのです。その彼に、恋愛に奥手な受講生が、「どうしたら、そんなに簡単に女の子にしゃべれるようになるのか」と質問しました。
彼曰く、「僕もはじめのころは、声をかけて拒絶されると、ものすごく傷ついたんだよね。ところが、10人ぐらいに断られると、断られることに慣れてきて、傷つかなくなるんだよ。断られることに慣れるには、まず、できるだけ、断られそうな女性に声をかけるのがいいんだ」。
このレクチャーを聞き、「さすが、プロは違う」と私も感心したものです。これは、心理学でいうところの『期待』なのです。女性に対し、「僕の誘いに乗ってほしい」とか「断らないでほしい」という期待をたくさんたくさんもってしまうと、拒絶されたときにものすごく傷つき、そして、拒絶した女性に怒りをもつようになります。
ところが、ナンパの達人は、「断られて、あたりまえ」だと思っているので、一緒にお茶を飲みにいってくれる女性が見つかると、ものすごくうれしそうな顔ができるのです。そして、自分とお茶を飲みにいってくれることに心から感謝できるのです。
さらに、それができるからこそ、女性はとてもいい気分になり、彼女をいい気分にさせることができてはじめて「その先に行ける」と達人は知っているのです。
そうして、いろいろな女性を見ていると、だんだん、「どの女性が自分と一緒にお茶を飲んでくれるか」、「どの女性が自分を幸せにしてくれるか」がわかってくるというのです。要は、自分を受け入れてくれそうな女性を探しているというわけです。
一方、女性になかなか声をかけられない男性は、心のどこかで、「僕は女性に嫌われる」とか「女性は僕を拒絶する」などといつも感じており、女性の優しさを探すことよりも、「この人なら、僕のことを怒らないかな」などと、ネガティブな部分ばかりが気になってしまいます。そして、女性がせっかく一緒にお茶を飲みにいってくれたとしても、「ほんとうに僕でいいの?」と疑ってばかりいるので、女性から「もうっ、めんどくさい!」などと思われてしまうわけです。
パートナーをもつための最大のヒケツ、それは、パートナーとは、あなたを傷つける人ではなく、あなたを幸せにする人なんだという目で見ていくことなのかもしれませんね。
では、次回の恋愛心理学もお楽しみに!!