安心感の与え方

人との信頼関係を築く上で、相手に「この人は安心」という安心感を感じてもらうことはとても大事です。

人は安心感があると、相手に対する警戒心も緩み、心を開きやすくなります。

人を信頼している状態というのは、相手に対して「心を開いても大丈夫」「相手を信じても大丈夫」「相手を頼っても大丈夫」と思えている状態なので、安心感を与える度合いだけ信頼の度合いも高くなると言っても過言ではないと思います。

つまり「安心」を感じない人に対しては信頼もできない、ということになるので、人との信頼関係を築く上で安心感を与えることはとても大事なのです。

ではどうすれば相手に安心感を与えられるようになるか、ポイントをお伝えしますね。

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●笑顔でいる

笑顔の人と笑顔でない人とでは、やはり笑顔の人に安心感を感じますよね。
心が伴う笑顔ができれば最高ですが、笑顔のトレーニングがあるように、表情を笑顔にすることで心が伴うこともあるので、笑顔は大事にしたいものです。

●自己開示をする

人はよくわからない相手には警戒心を抱きます。
「この人はこういう人なんだ」とわかると、相手はそれがわかった上で接することができるので、「自分はこういう人間です」という自己開示は、相手に安心感を与えることにつながります。

●相手の話を傾聴する

自分の話にしっかり耳を傾け、気持ちに寄り添って聞いてもらえると嬉しいですよね。
反対に話をさえぎられたり、話した内容を否定されたりすると、嫌な気持ちになると思います。
相手の話を「最後まで聞く」「否定せずに聞く」これを心がけるだけでも、相手にとっては「聞いてもらえた」という安心感を与えます。
もし話の内容が自分の価値観や考えと違ったとしても、「なるほど。あなたはそう思っているんですね。」と「相手の考えを理解しようとする姿勢を示す」ことが大事です。

●相手のペースに合わせる

人は自分と似ている人に親近感を持ちやすいので、相手の話すペースやテンションに合わせたり、仕草を真似たりすると相手との距離を縮めやすくなります。
大げさにやると警戒心を持たれてしまうので、さりげなく行うことがポイントです。

●相手の存在や価値を無条件に肯定する

「◯◯だから好き」「◯◯だからすごい」と条件付きの肯定だと、「その条件がなくなれば肯定してもらえない」という不安を抱きます。
「無条件に肯定する」とは、結果にとらわれず、相手の存在自体、ありのままの姿を認めることです。
結果が思わしくなくても努力を認める言葉をかけたり、「どんなあなたでも好き」と条件をつけずに相手を肯定したりする言動は、「どんな自分でも愛されるんだ」という安心感を相手に与えます。

●心に余裕を持つ

自分の心に余裕がないと、笑顔でいたり、相手の話に耳を傾けたり、相手に合わせたりすることはもちろん、相手を無条件に肯定することなんてとてもできません。
まずは自分の心に余裕を持つことが、相手に安心感を与えるベースになるので、自分の心が安心を感じたり、安らいだりするようなことに取り組みましょう。

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相手に安心感を与えることで得られるメリットは、ビジネスシーンだけでも、たくさんあります。

相手がお客様であれば、お客様にとって安心感を感じる人と感じない人とでは、安心感を感じる人から物を買ったり、サビースを受けたいと思ったりすると思います。

相手が上司や同僚であっても、安心感を感じる人の方が、話しやすかったり、相談もしやすかったりすると思います。

カウンセラーという仕事も、「この人になら話しても安心」とクライアントさんが思わなければ成り立たない仕事なので、まずは安心して話せる雰囲気を作るよう私は心がけています。

カウンセリングに限った話ではありませんが、相手が「この人なら安心」と思えた時、心を開いて話をしてくれるようになりますし、こちらの話にも聞く耳を持ち、アドバイスや意見を素直に受け入れてくれるようになります。

そうなるとお互いに言いたいことも言いやすくなり、コミュニケーションも取れやすくなるので、人間関係による問題やストレスから解放されるのです。

相手に安心感を与えることは、自分の安心感にもつながるので、この記事があなたの「安心」の参考になれば幸いです。

この記事を書いたカウンセラー

About Author

大学卒業後、地元企業に就職し、デザイン・経理・総務・秘書・営業事務等の業務を経験。不惑にしてカウンセラーを目指すために転職。離婚も含めた人生経験をベースに、楽になる物事の受け止め方を提案する。生き方やライフワーク、メンタルヘルス、パートナーシップ全般の問題を得意とする。