いい母であるより、さいごの味方でいること

17年経ちました。

娘の年齢であり、
私が、おかあさんになった年数でもあります。

短いでしょうか。長いでしょうか。
あっという間だったことは確かですし、これから続いていくこともまた、確かです。

今日は、親子関係に、これさえあれば、子どもたちは、がんばれる、そんなお話です。

■しつけと教育

生まれたばかりの頃は、小さくて、か弱くて、命を守ることが最優先。

ミルクを何cc飲んだとか、飲まなかっただとか、泣きすぎだとか、眠りすぎだとか、今思うと、本当に笑ってしまうようなことまで、気にして、どうしようどうしようと右往左往していたものでした。特に第一子は。

でもだんだん、大きくなってくると、口に物を入れようとしたり、危ないことをしようとしたり、また自分でない誰かが、嫌がることをしてしまうこともあるかもしれません。

危なくないように、お友だちと仲良くできるように、ルールが守れるように、将来困らないようにと、親は、しつけをするんですよね。

私は時々、自分が、母親が私に言っていた通りに、子どもに言っていることに気がついて、つい苦笑いしてしまいます。

子どもの頃にしてもらったように、私たちはするんです。
良くもわるくもモデルや見本になっているんですね。

 

■子どもが考える力

子どもたちは、大きくなってくると、親がしつけだなんだと言うのを、嫌がるようになります。私たちがそうだったように、です。

口うるさく何度も言われることや、自分のやりたいようにできないことで、コントロールを感じるから。

思春期になってきたら、さらに親の言っている正論が、受け付けられなくなってきたり、反発したくなるんですよね。

これは、子どもにも、独自の考えや思いがあるということですから、反発や反抗をされるのは、たまりませんが、成長の面から見れば、順調ということになります。

子どもたちが、自分の考えを持ち、思いに気づけるという力は、大切な力です。
それを持って、子どもたちが、自分というものを生きていくからです。

 

■親の歩んできた道

私たちは、しつけや教育を、子どもたちにしようとする時、自分が歩いてきて、まあまあうまくいった道をなぞろうとするか、自分ができなかったところを修正し、より良い道を歩かせたくなったりします。

だって、そのほうがきっと、子どもたちは幸せになれるって思うからです。
一番知っている、一番叶いそうで、安全なやり方で。

子どもたちが、幸せな人生を歩くことが、親の願いですから。

でも、残念なことに、それを、子どもたちが望むかどうかは、わからないんですよね。

 

■さいごの味方でいること

命を守ることに一生懸命だったあの頃から、子どもたちは成長し、親との関わり方も変化してきます。

以前は、今日あったことを、全部話してくれていたのに、今では、すっかり秘密主義なんてこともありますよね。

言ったことを素直に聞いていたのも、昔のこと、なんてお嘆きの方もいらっしゃるかもしれませんね。

ぶつかったり、親子関係がうまくいかなくなってしまった、会話もあまりない、独立して、ちっとも寄り付かなくなってしまった・・などなど。

心理的にも、物理的にも、とても近い親子関係は、小さい頃だけでなく、成長してからも、甘えやニーズが出やすい関係でもあります。

でも、言い換えれば、そんな自分を見せられる唯一の間柄ともいえるでしょう。
意識できないくらいの心の深いところでは、信頼とつながりが存在しているということかもしれません。

子育てをしているみなさんが、いい母親や、いい父親になろうとするより、大事なこと。
それは、どんな時も、さいごの味方でいるということ。

さいご、というのは、子どもたちが、ひとりぼっちだと感じる時、味方は誰もいないと感じる世界にいる時、否定をせず、ただ味方として、寄り添うことということです。

私たちは、どんなに敵がたくさんいると感じたり、ひとりぼっちだと感じる時でも、たったひとりの味方に救われるものです。希望になるんです。そして、また歩き出せます。

いい母であるより、さいごの味方でいること。
そんな存在でいてあげられたらいいですよね。

時に、ぶつかったりしても、です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
お役に立つことがあれば、嬉しいです。

来週金曜日は、小川のりこカウンセラーがお送りします。
どうぞお楽しみに。

 

[子育て応援]赤ちゃんの頃から、思春期の子、そしてそんな子どもたちに関わる親とのお話を6名の個性豊かな女性カウンセラーが、毎週金曜日にお届けしています。
この記事を書いたカウンセラー

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「自分らしく自分の人生を生きることに、もっとこだわってもいい。好きなことをもっとたくさんして、もっと幸せになっていい。」 そんな想いから恋愛・夫婦関係などのパートナーシッップを始め、職場、ママ友などの人間関係、子育てに関する問題など、経験に基づいたカウンセリングを提供している。