自分を責めるのをやめることが誰かのためになりませんか?

自分を責めるのをやめることが誰かのためになるとしたら

自分責めを続けてしまう話をお聞きすることがあります。罪悪感や自己嫌悪がある時は特に続いてしまいます。そんな時に、自分を責めるのを止めることが誰かの為にならないか考えてみることをご提案させてみることがあります。誰かの為になるならやめようという気持ちを強くもてることがあるからです。

■自分責めが続く時

自分責めが止まらないご経験はございませんか?
罪悪感がある時は特に自分を罰する気持ちが強くなり自分責め続けてしまうことがあります。

そんな時に、自分を責めるのを止めることが誰かの為にならないか考えてみることをご提案させいただくことがあります。

自分の為に自分を責めるのをやめることが難しくとも、誰かの為になるならやめようという気持ちを強くもてることがあるからです。

■自分責めが続くとあるケース

例えば、
子どもに手をあげてしまったり、怒鳴ってしまうことについて悩んでご相談にこられるクライアントさんとお話することがあります。

こうやってご相談にこられる方は、本当は手をあげたくないし、怒鳴りたくないお父さんやお母さん達なんです。

子どもなんて手をあげて躾ればいい、怒鳴って躾ればいいと思っている方が手を出したり怒鳴ったりしても、それは悩みになりませんよね?
悩みにならないので相談しようとは思いません。

悩むということは本当は手を出したくないし、怒鳴りたくないにもかかわらず、手を出してしまったり怒鳴ってしまうので悩みになるわけですね。

そういう方はご自身をとても責めてしまいます。

「私は最低な人間です。手を出してはいけないと思っているのに叩いてしまう。怖い思いさせたくないと思っているのに怒鳴って怯えさせてしまう。最悪な親です」

そうご自身を責めてしまいます。
そして普段からずっと自分を責め続けてしまっていることを教えてくださいます。

■誰かの為に、これ以上自分を責めない

では、本当は手を出したくないし、怒鳴りたくないにもかかわらず、手を出してしまったり、怒鳴ってしまう時ってどんな時なんでしょう?

気分が良いときなのでしょうか?

手を出したくない人、怒鳴りたくない人が、「今日は最高に気分がいいなぁ。機嫌がいいから今日は怒鳴りまくってやろう」という発想にはならないですよね?

ご相談に来てくださった方と、どんな時に手を出してしまうか、怒鳴ってしまうかを一緒に考えていくことがあります。
すると、ついかっとなってしまって・・・というお言葉をいただくことがあります。

なぜ、ついかっとなってしまうのか?
さらに掘り下げて考えていこうとしたさいに、それ以上はわからないというようなお答えをいただくことがあります。

わからないと言われた方に、
「もしかしたら、余裕が無くていっぱいいっぱいで、精神的にボロボロで、自分が大っ嫌いな時に、何らかの刺激が加わるとついかっとしてしまうのではないですか?」
とお尋ねすると、ハッと気づかれたような表情をされて「そうです」と頷かれるシーンと多々出会います。

そんな時に
「もうこれ以上ご自身を責めないでください」
とお伝えさせていただくことがあるのです。

すると結構な割合で、
「自分を責めなくていいと自分に都合がいい考えをしていたら、また手をだしてしまったり、怒鳴ってりしちゃうじゃないですか。もっと自分を戒めないといけないと思うんです」
的なお答えが返ってきたりします。

そんな時、私はこのケースの場合のご自身を責めない意図を説明させていただきます。

「あなたの為に自分を責めないようにするのではないんです。
あなたのお子さんの為に自分を責めないようにしていくんです。

余裕が無くていっぱいいっぱいで、精神的にボロボロで、自分が大っ嫌いな時に手が出てしまう、怒鳴ってしまうわけですよね?

だとすると、あなたが罪悪感と自己嫌悪から自分を責めてしまうことで、もっと精神的に余裕が無くていっぱいいっぱいになり、より精神的にボロボロになり、より自分が大っ嫌いになったら、より手が出てしまう、怒鳴ってしまうリスクが増えますよね?

だから、
これ以上、
余裕が無くていっぱいいっぱいにならないように、
これ以上、
精神的にボロボロにならないように、
これ以上、
自分が大っ嫌いにならないようにする為に自分を責めないようにしていくのですよ。

これは、あなたのためではなく、あなたのお子さんの為にしていきましょう。

そして、
これから余裕が無くていっぱいいっぱいになってしまっている今の心、精神的にボロボロになっている心、自分が大っ嫌いに思う心をケアーしていって、心に余裕を作れないか一緒にチャレンジしていきましょう」

などのように、
この場合の自分を責めないようにする理由を説明させていだくことがあります。

すると、
子どもの為になるなら自分を責めるのやめていこう!
と、意欲を持つきっかけになることがあったりします。

■あなたが自分を責めるのを止めることが誰かの為になりませんか?

あなたは今自分を責めが続いていることはありませんか?

無いというお答えであれば、それはその方が良かったと思います。

しかし、もし自分を責めが続いている方がいれば、自分を責めるのをやめることが誰かの為にならないかについて考えてみてはいかがでしょう?

あなたが自分を責めている姿を見てつらい思いをしている人はいませんか?
あなたが自分を責めるのをやめた姿を見て嬉しく思う人はいませんか?
あなたが自分を責めるのをやめることで、あなたにかかっている心の負荷が軽くなり、それにより笑顔が増えたり、余裕がでたりして、それが誰かの為になることはありませんか?

自分の為には自分を責めることはやめられなくても、誰かの為になるなら自分を責めるのをやめる意欲を持てることがあります。
特に大切にしたい人に為になるならなおさらです。

自分責めをやめるきっかけや、やめる意欲の源泉になれるといいですね。

(完)

心理学講座4回シリーズ/同シリーズ記事はこちら
  1. 自分を責める時〜できない理由を理解してみよう〜
  2. 自分を責め続ける〜自分にひどいことをしている認識の欠如〜
  3. 結果以外の部分も見て自分を責めるのをやめていこう!
  4. 自分を責めるのをやめることが誰かのためになりませんか?
この記事を書いたカウンセラー

About Author

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。