デッドゾーンを抜けるために取り組む意欲を取り戻す3つの視点

自分への厳しさを手放すための3つ「~らしい」「深刻にならない」「問題は恥ずかしくない」

デッドゾーンを抜けるために何かに取り組む、行動に移すことは、頭でわかっていても燃え尽きているので意欲がなかなか出てきません。そこに火を灯すには、自分への厳しさに気づき、緩めてあげながら手放すために「~らしい」「深刻にならない」「問題は恥ずかしくない」という3つの視点を使ってみましょう。

前回、燃え尽きた心に火を灯すためには「この問題には意味がある」という視点を持つ、というお話をさせていただきました。

しかし燃え尽きているのですから、デッドゾーンを抜けるために何かに取り組むための意欲がなかなか出てきません。

そこで、今回の記事では、デッドゾーンを抜けるために取り組む意欲を取り戻す3つの視点をご紹介します。

デッドゾーンは抜けられる『らしい』と仮定してみる

真っ暗闇にいる時、私たちは、そこにわずかでも「希望」が必要です。

そうでないと、進んでいこうという気持ちになれません。

燃え尽きている時は、なかなかこの先に出口があるとか、希望があるとか、そうは思えないものですが、

「らしい」という言葉を語尾につけて、言葉に出して言ってみましょう。

「必ず出口がある」らしい

「ここから抜け出したたくさんの人の実例がある」らしい

「何か意味があって起こっている」らしい

「デッドゾーン」のまっただ中にいる時は、出口があるなんて思えません。

だから「らしい」で十分なんです。

また、この状態に至るまでのことを振り返ってみてください。

燃え尽きたという感情は、相当の努力をしてこなければ感じられないものです。

逆に考えたら、適当にいい加減に恋愛してきた、結婚生活を送ってきたという人は、この関係性に燃え尽きを感じないはずです。

ということは、あなたはきちんとした人で、我慢強く今までがんばってきたことになります。

すると、きちんとしてきた、がんばってきた度合いだけ、結果がうまくいってないと自分を責めることになります。

この燃え尽きは、実はパートナーにではなく、この状態を作り出してしまった自分を責めすぎてしまった結果なんです。

自分を責めることに疲れ果ててしまった、ということなんですね。

これは、なかなか自分では自覚できない方が多い気持ちなのですが、実際にカウンセリングでお話を伺いながら一緒に気持ちの整理をしていくと、最初はピンとこなくても、段々とそうだったんだ!と気づかれる方が多い話です。

だからこそ、「らしい」くらいで十分なんです。

燃え尽きている今のあなたはにとっては、「やらなきゃ!」とがんばるとかえって進めなくなる。

だとしたら、この「~らしい」という曖昧でゆるい感じ方の方が、取り組みやすくなるんですね。

深刻さより真剣さを選ぶ

もしも、きちんとしなければ、しっかりしなければ。

そんな風に自分に厳しく、自分を追い込み続けているのだとしたら、これをやめていくために

「深刻さより真剣さを選ぼう」

こんな風に思ってみてください。

今起こっている状況を問題と捉えてしまうと、マイナスなことが起こっていると感じます。

そして、燃え尽き、あきらめているということは、自分には解決できない、何もしてあげることはない、解決策はない、と思ってしまうので、深刻になります。

それは無理もないことなのですが、ここで「この問題には意味があるらしい」という視点に立ち戻ってみましょう。

私は、真剣さというのは、問題には意味があり学び成長のチャンスととらえることだと思っています。

この視点に真剣に取り組んでみよう、と思ってみてください。

確かに今は八方塞がりかもしれません。

でも、今までのやり方がうまくいかなくても、今までやったことのないやり方や、思ってもみないやり方があるかもしれません。

また、深刻になっている時は、一人で抱えていることがとても多いです。

自分でこれ以上いい方法がないのであれば、誰かに話してみると、思いがけないいいアイディアが返ってくるかもしれません。

そして、一人ではなく、他の誰かに意識を向けると、エネルギーが動き出します。

燃え尽きている時は自己完結していることも多いのです。

パートナーシップの問題を抱えていることにダメ出しする必要はない

パートナーシップの問題というのは、人になかなか相談しにくい場合も多いです。

なぜなら、うまくいってないことが他の人から見た時に否定的に見られるように感じたり、恥ずかしいことだとか、惨めな気持ちになる等の気持ちが出てくるからです。

しかしながら、問題を抱えていることを恥と思う必要はありませんし、そんな自分にダメ出しする必要もありません。

問題がない人はいませんし、その中でもパートナーシップの問題は必ずといっていいほど、誰もが抱えることだからです。

パートナーシップの問題を恥とか惨めだと思う気持ちはとても大きな負のエネルギーを作りだすので、感じるのが耐えられなくなって、なかったことにしたくなったり、誰かのせいにしたりと、自分の中に存在していないことにしたくなります。

「誰だってパートナーシップの問題を抱えるものだ」と自分に優しく言ってあげながら、やはり「ここに意味・学びがあるとしたら?」という視点を持ってみたいと思ってください。

この時、恥ずかしさ惨めさは、素晴らしさに変わります。

意味や学びから成長したら、それは素晴らしいことですよね。

自分を責めていると、この視点は持つことが難しくなります。

自分の今を受け入れてあげましょう。

恥ずかしいことも、惨めなことも感じる必要はありません。

むしろ、ここから抜けていこうとしている自分のことを褒めてあげてください。

次回は、デッドゾーンになってしまった原因について考えていきます。

(続)

心理学講座4回シリーズ/同シリーズ記事はこちら
  1. パートナーシップのデッドゾーンを抜けるために大切な「この問題には意味がある」という視点
  2. デッドゾーンを抜けるために取り組む意欲を取り戻す3つの視点
  3. 誰も頼らず一人でがんばり続けたから燃え尽きたのだとしたら
  4. 自分が変われば世界が変わる~幸せなパートナーシップを取り戻すために~
この記事を書いたカウンセラー

About Author

名古屋を軸に東京・大阪・福岡でカウンセリング・講座講師を担当。男女関係の修復を中心に、仕事、自己価値UP等幅広いジャンルを扱う。 「親しみやすさ・安心感」と「心理分析の鋭さ・問題解決の提案力」を兼ね備えると評され、年間300件以上、10年以上で5千件超のカウンセリング実績持つ実践派。