あなたは古いルールに支配されていませんか?
こんばんは
神戸メンタルサービスの平です。
日常会話の中でも、“精神年齢”という言葉はしばしば出てきます。
そして、「あなたの精神年齢はいくつですか?」と質問されると、多くの人は、実際の年齢より若く答えるのではないでしょうか。
たしかに、ケンカしているときなどは、私たちの精神年齢は小学生レベルにまで下がっていることもあるようです。
「おまえのかあちゃん、デベソ!」と、それはもう低次元のやりあいをしてしまうことも多いですよね。
この精神年齢、違う言葉でいえば、“感情年齢”ともいえるかもしれません。
つまり、「精神年齢はいくつですか?」というのは、こう言っているようなものなのです。
「あなたの感情表現の方法は、子どものようでしょうか、思春期の少年少女のようでしょうか? それとも、ちゃんと大人らしい方法で表現できていますか?」。
日本人の多くは感情を抑圧していますので、その表現を成長させることも苦手です。
たとえば、あなたの怒り方は、子どものようですか、それとも、ちゃんと成熟しているでしょうか。
大声を上げて、ダダをこねるのは、子どものやり方です。また、「あなたがひどいことをしたから、私は傷ついた」という態度で引きこもるのも、大人らしいとはいえない怒りの表現方法です。
一方、感情表現が成熟していると、怒りの感情さえも、相手に上手に伝えることができます。
「そんなふうに言われると、とてもいやな気分になってしまう‥」、「あなたはいま、私にお願いをしているのかもしれないけど、攻撃されているように感じて、恐いわ‥‥」というように。
こんなふうに、ケンカの最中にも、きちんとコミュニケーションできる人は、いったい何人いるでしょう。
また、日本人の女性にたいへん多いのは、精神年齢が10代前半あたりで止まっているようなケースです。
だれもが思春期のころに、心も体も大人の女性になってくるわけですが、そのとき、“性的な自分”を受け入れることは、とても悪いことであるように感じる場合が多いのです。
そのほとんどの原因は、“幼さ”からきているようです。
そして、親の前では「なにも知らないウブな子どものままでいなければ‥‥」と思い、精神的・感情的な年齢の成長を止めてしまいがちなのですね。
14歳の女の子が、彼氏からセックスを求められたとしたら、多くは、「いやらしくて、ヘンなことを彼が求めてくる」と感じるでしょう。
そうしたら、そのいやらしくてヘンな行為を好きになれるでしょうか?
頭では、どのカップルもセックスするということを知っていたとしても、そんな奇妙な行為をすることには、嫌悪感をもったりするのではないでしょうか?
私が知っているかぎり、日本人女性がセックスレスに陥るときの、いちばん多い原因がこれです。
また、思春期までは、「がまんする」ことが感情の基本法則ですよね。
学校でも家でも、親や先生のいうことをきくのが大事であって、自分がしたいことはできるだけがまんすることを求められます。
そのため、自分のしたいことを表現すると、親や先生に怒られてしまうような気分になったりするわけです。
でも、あなたが大人になったならば、その基本法則はもうありません。
当然、したいことをしていいのです。ときには、自分の思い通りに生きられるということは、人生の成功の条件の一つであるといわれることもあるほどです。
もし、あなたが、「人生とはがまんするものだ」と考えていらっしゃるのならば、10代のころ‥‥ひどいケースでは7・8歳のころにつくった自己概念や信念、にいまだに支配されながら生きているということを意味します。
子ども時代から、人生のルールをまるで変えないまま、大人の世界を生きているということですね。
それがそのまま、精神年齢や感情年齢にも表れているわけです。
あなたはそんな古いルールに支配されていませんか。
自分のルールをチェックし、変えていくことができたら、あなたの精神年齢はどんどん成熟していくはずです。
では、来週の恋愛心理学もお楽しみに!!