負担をかけたくない自立の人 〜負担をかけない為に頼ると考える〜

負担をかけない為に頼ると考える

あなたは助けを求めること(人を頼ること)はスムーズにできるほうでしょうか?自立タイプの方の中には負担をかけたくないという心理から頼ることが得意じゃないという方がいらっしゃいます。しかし、負担をかけない為に頼ってみるという考えを取り入れてみてはいかがでしょうか?

●助けを求めることはできますか?

あなたは助けを求めること(人を頼ること)はスムーズにできるほうでしょうか?

一口に助けを求める(人を頼る)と言っても、抱えている仕事量の一部を手伝ってもらう、窮地を助けてもらう、助言を求める、悩みを聞いてもらう、自分ができないことを変わりにしてもらうことをお願いする、生死が関わることに関して助けを求める、などなど色んな種類の、色んなレベルの助けを求める(人を頼る)ことがあるかと思います。

仕事量の一部を手伝ってもらうことに関しては「助けて」は言えるけど、悩みを聞いてもらうということに関しては助けは求めにくいなど、種類によっては助けを求めやすいジャンルと、求めにくいジャンルなども人によってはあると思います。

色んな種類の色んなレベルがありますが、総体的に苦手という人はいらっしゃるかと思います。

助けを求めるのが苦手なのを克服していく為の視点にたっての記事を四回にわけて進行していければと思います。

●一人で頑張りたい自立タイプ

自立タイプ方は、自分のすべきことは自分自身で行いたいし、自分の世話は自分でしたいと思う傾向があります。
それは自立タイプの方の良いところです。

自分の仕事は自分でかたをつける、
わからないことがあれば自分で調べる、
精神的な悩みも自分で考え、葛藤し、一人で乗り越える、
対人関係のトラブルが起きると、解決すべく自分でそのトラブルと向かいあう、
などなど、自分で何とかしようとします。

これは自立タイプの方の特性であり、とっても良いところ!

しかし、その特性がネガティブな形ででてしまうことがあります。

それは自分で処理できる負荷(対象できる仕事量、対処できる問題、対処できる精神的ストレス量などなど)以上のものを自分で処理しようとしてしまう場合があります。

自分で処理できる負荷以上のものがやってきても、「頑張れば何とかなるかも?」と自分で見積もるのですが、見積もり通りにはならずのことが起こったりします。

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例えば、
自立タイプのAさんは上司から仕事を命じられた。

しかし、慣れてない仕事&量的な負担も大きかったの為スムーズには進まず、定時をすぎても仕事は負わらず。
残業しても終わらず。

Aさんは思うのです「頑張れば何とかなるかも?」と。

そして土曜、日曜と休日出勤&深夜残業をし、月曜の朝方に仕事を終えるのです。
休みなし、睡眠不足で肉体的に、精神的にも疲労困憊の状況で週開けの仕事を迎えるAさん。

こんなことを何回も繰り返した結果、体と心を壊して会社を長期間休む形になってしまう形になったのでした。

(このようなお話はカウンセリングではたくさんお聞きします)
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などのように、「頑張れば何とかなるかも?」と思うのですが、
・処理する問題は何とかなったけど心や体がなんとかならない
・処理する問題がなんとかならない
・処理する問題も、心や体もなんとかならない
などの事態が起こってしまうこともあります。

■人の負担になりたくないも自立タイプの特徴

自立タイプの人は、自分のすべきことは自分自身で行いたいし、自分の世話は自分でしたいと思う傾向以外の傾向として、人に負担をかけたくないと思う傾向もあります。(人の負担になるのを嫌う傾向がある)

その為、助けを求める(頼る)ことが苦手です。
助けてもらうことが負担をかけると思っているのです。
そして、人に負担をかけるくらいなら、自分に負担がかかる選択をしてしまいがちです。

「頑張れば何とかなるかも?」と思って一人でトライするのも有りなのですが、何とかならないこともあったりするので、「何とかなるかも?」というような言葉が出てくるような不確実性の場合は、助けを求めるということにトライしてみてはいかがでしょう?

なぜなら、何とかならない場合、自立タイプの人が避けたいはずの、“人に負担をかける状態”を作ってしまうことがあるのです。

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例えば・・・
さきほどのAさんの場合だと一人で頑張った結果、体と心を壊して会社を長期間休む形になってしまう話でした。

その場合、
・休んだ間Aさんの抜けた穴は他の人が埋めなきゃ行けない形になる(物理的な負担発生)
・Aさんの周囲の人達は、「気づいて手を差し伸べていたらAさんが体と心を壊す結果にならなかったのかも・・」とAさんの周囲の人が罪悪感を感じる可能性がある(精神的な負担発生)
などの周囲の人の負担が発生してしまうかもしれません。

そんな負担が発生することに比べたら、
Aさんが助けを求めることにトライして「手伝って」と言って助けてもらうほうのが、周囲の人の負担は小さいことってあると思うのです。

■大きな負担を作らない為の小さな負担という考え方

自立タイプの方は自分のすべきことは自分で手でしたいし、自分の世話は自分でしようと思う傾向がある。

人に負担をかけたくない傾向がある (人の負担になるのを嫌う傾向がある)

そんなところから人に助けを求めず、一人で頑張る選択をしがちです。

しかし、自立タイプの方は負担をかけなくないからこそ、小さな負担であるうちに助けを求めることが大きな負担をかけないことにつながると考えて助けを求めることにトライをしてみてはいかがでしょう?

小さな負担だったら、周りの人も文字通りそんなに負担にならないですよね?

それが自立タイプのあなたがしたくない負担をかけるということを最小限にすることができて、周りの人の負担もたいしたことがない形になることかもしれませんから。
且つ、あなたも大事にならずにすむかもしれません。

ついつい一人で頑張りがちな自立タイプの方は、この考えを試してみてくださいね。

(続)

心理学講座4回シリーズ/同シリーズ記事はこちら
  1. 負担をかけたくない自立の人〜負担をかけない為に頼ると考える〜
  2. 頼るのが苦手〜自分をダメさを感じるのを避けたい心理のケース〜
  3. 相手は断れないかもしれないから頼るのが苦手というタイプの人
  4. 頼ることは肯定的な感情を感じさせてあげられるチャンス
この記事を書いたカウンセラー

About Author

若年層から熟年層まで、幅広い層に支持されている、人気カウンセラー。 家族関係、恋愛、結婚、離婚、職場関係の問題などの対人関係の分野に高い支持を得る。 東京・名古屋・大阪の各地でカウンセリングや心理学ワークショップを開催。また、カウンセラー育成のトレーナーもしている。