自分をダメさを感じるのを避けたい心理から頼れないケース
●感じる感情が抵抗感となっている
人に頼る(助けを求める)ことが苦手!というクライアントさんとお話をすることがあります。
なぜ、苦手意識を持ってしまうのか?を一緒に考えていくと、頼る(助けを求める)時に感じる感情が抵抗になっているということが見えてくる場合があります。
頼る時に感じる申し訳なさが抵抗となっている場合もあります。
頼る時に感じる自分が負担な存在になっていると感じることが抵抗となっている場合もあります。
そんな抵抗となっている感情の一つとして、“自分のダメさ感じる”ということが抵抗になっていて、そのシーンを避けたくて頼りにくくなっている(助けを求めにくくなっている)という場合があります。
●こんなこともわからないの?
例えば、
仕事でわからないことがあるとします。
それを周囲の人に尋ねたら(頼ったら)わかるかもしれないとします。
しかし頼った人にもしかしたら『こんなこともわからないの?』と思われるかもしれないと思う?と聞けなくなってしまい、自分で調べるという行動を取ってしまいます。
聞けば5分くらいでわかるかもしれないことを、1時間くらいかけて調べることに。
結果、残業に・・・という人がいたとします。
頼ってみたところ、もしかしたら「こんなこともわからないの?」と言われてしまうとダメージを受けてしまうのを避けたくて頼れないわけです。
●同じシーンでもダメージを受けない人もいる
しかし同じシーンで頼ったところ職場の人に「こんなこともわからないの?」と言われたとしても「そうなんですよ〜。教えてくださいよ(笑)」と笑って聞ける人もいたりする人もいます。
人から同じことを言われても、
ダメージを受けない、
ダメージを受けてもそんなに大きくない、
かなりヘコんでしまうような大ダメージを受ける、
と人によって違いがあります。
この違いって何なんでしょう?
ダメージを受けてしまう人は「わからない自分ってダメだなぁ」と自分を責めていることが多いです。
なぜ「わからない自分ってダメだなぁ」自分を責めていると、人から「こんなこともわからないの?」と言われるとダメージを受けてしまうのでしょう?
それを物質的なものに例えて説明しますね。
例えば、自分を責める気持ちをナイフとします。
心を肉体だとします。
人から「こんなこともわからないの?」を他の人からの物理的な接触だとします。
肉体をナイフで攻撃をすると傷口ができますよね。
その傷口があるとこに、他人からツンツンと指でつつかれると痛いですよね?
追加ダメージを受けるわけです。
しかし、傷口がなければ、他人からツンツンと指でつつかれると痛くないですよね?
(自分を責めていないと傷口もできないから痛くないわけです)
物質的なものに例えましたが、このようなことから「わからない自分ってダメだなぁ」と自分を責めていると人から「こんなこともわからないの?」と言われた時に追加ダメージを受けてしまうわけです。
「わからない自分ってダメだなぁ」と自分をちょっと責めていると人から言われた時にちょっとのダメージになるし、自分をすごく責めていると人から言われた時にすごいダメージになるというように、自分を責めている度合いだけダメージが大きくなります。
●自分への許しが鍵
今回はわからないことを尋ねられないというシーンで説明をしていますが、これが何かをするというシーンだと、「できない自分ってダメだなぁ」という言葉に変わってきます。
表面的には人に「こんなこともわからないの?」「こんなこともできないの?」と思われてしまうことを恐れているのですが、根っこは「わからない自分ってダメだ」「できない自分ってダメだ」という感じるシーンを避けたいというのが理由になっているわけです。
しかし、
わからないことがあるのはダメなのことでしょうか?
できないことがあるのはダメなのことでしょうか?
人間完璧ではありませんから、わからないことがあってもいいんじゃないか、できないことがあってもいいんじゃないかと私は思います。
どうぞ、わからないことがあっても良い、できないことがあっても良い、そんな自分をダメと思わなくて良いということをご自身に許してあげてください。
「わからない自分ってダメだ」「できない自分ってダメだ」と思わなくなると、それを感じるシーンを避けたいという理由もなくなり、頼りやすくなっていくことでしょうから。
(続)
- 負担をかけたくない自立の人〜負担をかけない為に頼ると考える〜
- 頼るのが苦手〜自分をダメさを感じるのを避けたい心理のケース〜
- 相手は断れないかもしれないから頼るのが苦手というタイプの人
- 頼ることは肯定的な感情を感じさせてあげられるチャンス