疑いが教えてくれる「自己価値」と「共に助け合って歩いていく道」を選択すること
「パートナーに愛されているか疑ってしまう」
この言葉だけ聞いたら、良いこととは思えないですよね。
でも、疑いが出てくる時というのは、幸せに向かって進んでいく時、なんてこともあるんです。
こうした時のことを私は「選択の時がやってきた」なんて言ってます。
今回の記事は「パートナーの愛を疑ってしまう」というお話から、もう少し深い話についてお伝えしていきます。
◇疑いがやってきた時、それは選択する時なのかもしれない
例えば、こんなケースで考えてみましょう。
・付き合っている彼とはケンカもなく平和な日々。でも最近、こんなにドキドキしなくていいのかな、本当にこの人でいいのかな、という思いが出てくるようになった。
・彼の浮気が発覚。大ゲンカになった後に、彼はやり直したいと謝ってきた。私はどうしたらいいのかわからなくなった。
こうしたケースの場合、何がやってきてるかというと、「選択の時」あるいは「選択するところまで進む時」がきているのかもしれません。
この例では、別れるのか付き合いを続けるのかを選択する、という状況が現れているわけなんですが、カウンセリングでもよく伺うこうしたテーマの場合は、別れるか別れないか、という選択というよりも、
「今の自分の気持ちがわからないことに気づく」
時とお伝えしています。
はっきり別れる別れないと気持ちが決まっていたとしても、実はどちらにしていいか心の奥底ではわからない、という悩みの場合がほとんどなんです。
私たちはわからない時、苦しくなるんですね。
そして、このわからないから、どちらかを選ぶ、もしくは今は選択肢にない新しい方向を選ぶ、というところに進んでいくために、整理をしていくと、ようやく「選択する」ことができるようになります。
この選択の時というのは、自覚できないこともあるのですが、とてもとても怖いものなんです。
なぜなら、パートナーを選ぶ、という意味だけではなくて、自分の人生が幸せに向かっていく道を選ぶことにつながっているからなんですね。
一見すると、パートナーを選ぶことに迷っているように感じるかもしれませんが、この人でいいのかな?というのは、自分が幸せになるための選択でもあります。
つまり、自分の幸せに向き合っている時に出てくる疑いであり選択なんです。
私たちの心は幸せに向かって進む時が一番怖いという言葉があります。
そんなはずはない!幸せになりたいに決まってる!わけなんですが、不思議なことに、私たちは幸せになることが怖いようなのです。
それだけ自分に厳しく生きているということなのですが、このことを知っておくと、問題が起こった時に解決に向かっていかない場合など「もしかして幸せになるのが怖いのかな?」と自分の心に言ってあげるだけで、ちょっと楽になったりします。
このことに気づいてないと、問題を自分を不幸にするほうに使ってしまう、なんてこともあるんですね。
◇幸せの選択をするために大切な視点
これは自分を幸せにしてあげることに対する疑いなんですね。
こんな自分が幸せになっていいのか?と自らに疑いをかける時、選択を無意識に避けてしまう、つまり幸せを避けてしまうことがあるのです。
ここに気づきを持ちながら、幸せを選択していくために大切な視点があります。
それが、この連載でお伝えしてきた以下の視点なんです。
・過去に引き摺られてるのではないか。過去を整理する、今と分ける。
・自分の価値がわからなくなっている。自己価値を取り戻す。
この二つの視点を持ちながらだと、選択がしやすくなります。
これは一言でいったら「自分の価値」の話なんです。
自分に価値を感じてないと、自分を大切にする選択から遠くなってしまいます。
自分が幸せになるために、どの道を選ぶかが大切になってきます。
私たちは、自分に見合うものしか選べません。
自分の価値が低いと選ぶもの、パートナーも自分に合わないものを選んでしまいます。
自分の価値を知って、こんな風に良いものを持っている自分なんだから、良い選択をしていこう、と感じられることが幸せの選択につながるのです。
しかしながら、これってすごく難しいことだと思いませんか?
ですから、再びこの話になっていきます。
「一人でやるのは難しいから、一人で抱えずに、ちゃんとサポートをお願いする」
ということ。
あなたのことを応援してくれている人を頼って相談してみましょう。
ただ、話を聞いてもらうだけでもいいのです。
苦しい胸の内を話すことは、それだけで、自分を大切にしてあげることになります。
「選択によって愛の疑いを抜けていく」とは、自分の中にある愛の大きさに気づくと幸せを選択していけるということです。
自分には魅力も才能も良いところも沢山あり、さらに、優しさと愛情がある、ということに気づいていくこと。
このことに気づくということが自分の価値を知る、ということなんです。
これは、一人で自分の価値を思い込みで判断しないで、誰かを頼りにすることで、共に自分の価値を知っていくことが、幸せな選択をする道につながっていきます。
この時、あなたは一人ではありません。
これは、一人で誰も頼らず人生を歩くという道から、誰かと共に助け合って歩いていく道を選択するということでもあるのです。
(完)