人が人を育てる。
よく考えたらすごいことですよね。
当然責任も感じてしまうだろうし、プレッシャーも焦りも悩みも本当にたくさんのことを考え学んで超えながら、我が子を大きくしていくんです。
でも一方では、親である私たちにとっては、他では得られない大きな喜びと自分の成長にもつながっていくんですよね。
それでもそんな不安は、子どもが社会人になったとしても、なくならないかもしれません。そういう毎日を、私たちは日々送っているんですよね。
■常に心配と不安がつきまとう子育て
・比較もたくさんしてしまう日々
誰かと自分の子どもを比較してしまう。
ママ友の子どもはもう立ち上がったのに、我が子は全然まだそんな感じじゃない。
姉や兄、弟、妹の子は、早くに言葉を覚えたのにうちの子はまだ話せない。
隣の子はこんなに明るく元気なのに、私の子はすごく大人しい。
そんなところから始まって、学校に行くようになったらまだ字が書けないとか、友達がまだ出来ないとか、勉強が追いつかないとか、片付けが出来ないとか。
こんなふうに私たちは自分の子どもを誰かと比較してしまうことがあります。
そしたら私たちは不安だらけになっちゃうね。
責めるのはまず自分自身。そして自分を責めるのが苦しくなると、時にそれは外に出ちゃう。自分の子どもや旦那様にね。
「あなたも私が悪いって思っているの?」って。
でもそれは、それだけあなたが真剣に子育てという初めての体験に、誠実にそして一生懸命頑張っている証拠なんです。
・なぜ不安が募ってしまう?
子育てって、自分育てだと、一度は聞いたことがあるかもしれません。
子どもを育てるには、自分が成長していかないとどうにもならないことってたくさんあるんだよね。
子どもはいっぱい依存してきます。それが当たり前。
お父さんお母さんが大好きでたまらない。だから始終一緒にいたい。ずっと自分を見て欲しい、そばに居て欲しい、褒めて欲しい、抱きしめて欲しい。
そんな欲求は尽きないものです。
私たちはそれは充分分かってるよね。分かっているんだけど自分の子どもだからこそ、出来ないことや治らないことに目が行っちゃう。褒めてあげること、抱きしめてあげることで出来ないほど余裕がなくなってしまう。その不安が更に余裕を失くしてしまうよね。
なんでだろ。
そんな時、出来ないのはなぜと考えることよりも、
なぜ自分がこんなに不安になってしまうのか。
を考えた方が落ち着きます。
自分も幼い頃比較されることが多かったから?
自分の母親としての技量を判断されちゃうような気がするから?
親である自分のことを、親である誰かと比較して自分を責めてるから?
カウンセリングの現場では、実際こういったお声をよくお聴きするんですよね。
子育てって、“自分” がよく出ちゃうのね。
自分のことを劣ってるなんて思っていると、この子も劣っているような気がしたり。
自分をあまり好きでなかったりすると、自分の子も愛してあげることが難しくなっちゃう。そんな自分の不安が子育てには出てしまうものなんです。
私がそうだから、この子も…って。
■必死に頑張る子育てよりも、楽して手を抜く子育てを
・もっと自分を認めていこう!
どんなお母さんもすごく頑張ってます。
例え手を抜いているようなことがあったとしても、子どもがいるからには、その子のために出来る限りのことはやっています。
手抜きくらいどうってことありません。多少サボったって子どもに影響はありません。
人ってどうしても自分の出来ていないところに目が行きがちで、出来ているところってほとんど評価をしないんです。
ここがダメ、ここが出来てない…。
今日は手を抜いた。掃除もしていない。お皿も積みっぱなし。片付いていない。
ああしないと、こうしないと、こうすべきだって自分に言うばかりでね、
努力してたり頑張ってることの方だってすごくたくさんあるはずなのに、そういうところには厳しくなるの。
だから自分のことなんてあまり褒めることをしないんですよね。
何かをしたから、頑張ったから褒めるのではなく、毎日たくさんのことをこなしている事実をもっと褒めてあげていいと思います。
・お母さんてすごいんです!
お母さん業ってね、出来るだけ楽にしなきゃ続かないと私は思います。
旦那様のこと、子どものこと、周り近所とのお付き合い、ママ友とのお付き合い、学校行事、家では料理洗濯、そのほか郵便局や銀行や役所ってどんだけあんねん!
そんないろんなことをしているんです。
お母さんはすごいです。
皆さんのお母さんも、そしてそのお母さんに育てられた皆さんもみんなみんなすごいんです。そのお母さん業を全くしないで済む日なんてほぼありませんよね。
だったら尚更、出来るだけ手を抜いて、楽出来る状況を作っていかなきゃあまりにしんどすぎます。
そばに居る旦那様もお子さんも、お母さんが頑張って頑張って無理してしんどそうにしているよりも、「今日はいっぱい手を抜いちゃった~♪」って笑顔で言ってくれた方が、楽しいものですしね。
自覚しましょう。
お母さんってすごいんだって。
私はすごいんだって。それだけですごいんだって。
痛い想いをずっとして、生命を誕生させて、大人にしていくってすごいことだもん。
そんな自分の毎日を認めてあげて下さい。子どもを大切にすることと同じように、自分の時間、自分の感情など、もっともっと自分自身を大切にして欲しいと思います。
最後にもう一度言いますね。
お母さんって、すごいんです!
このお話が、子育て中の皆さんにとって、少しでも楽しくなる記事であれば小川は嬉しく思います。
次回は、高塚早苗カウンセラーです。
どうぞお楽しみに。