自分を正直に表現できる人は魅力的
こんばんは
神戸メンタルサービスの平です。
以前、ビジネスマンを対象とした研修に行ったときのことです。
ある会社の40代の管理者の人たちのための研修だったのですが、こういう研修のときには、男性社員のみなさんにそれぞれの奥様の話をしてもらいます。
なぜ、奥様の話をしていただくか少しご説明します。
管理職というのは、その名前のとおり、一番の仕事は部下を管理することです。
管理者の立場で、部下の依存心や依頼をどういうふうに受け止めてあげられるか、ということが大きな課題になるのです。
ところが、管理職についていらっしゃる方は、自立心が旺盛で若いときから、自分の依存の部分は横に置いて、やらねばならない目標を設定し、いかにしてその目標を達成するか、ということばかりやってきた人が多くなるため、依存を受け入れるということがとても苦手な人が多いのです。
すると、部下に仕事を依頼をするときでも、悪気はないのに、ついつい「業務命令だから」とか「仕事だからやってくれ」といった高圧的な態度になり、反発を招くリスクがあるわけです。
ところが、奥様との関係で業務命令のような高圧的な態度をとると必然的にケンカになってしまいます。
ですから、あなたと奥さんとのパターンを知ることで、円滑なコミュニケーションスキルを学んでいただきたいのです。そのために、奥様の話をしていただいたりするわけです。
色んな奥様の話題が出てきたのですが、その中にちょっとおもしろい人がいたので、ご紹介をします。
彼:うちの奥さんはすごくかわいらしんだよね。とにかくかわいくて、かわいくて、かわいいので何でもしてあげたいと思うんだよ」
参加者の大半は彼の奥様をご存じなかったので、みんなは、「10歳くらい年下の奥様なのかなぁ」とか、「お嬢様タイプのアイドル系の奥様かなぁ」というイメージを描いていました。
ところが、彼はこう言ってくれました。
「でもね、僕より2つ年上で、体重は僕くらいあるんだよね(彼は約70kgありそうなタイプでした)。そして誰がどう見ても美人とは決して言えないんだけど、彼女はいつも、何をするにしても、うれしそうに笑顔でいてくれるんだよね。
『僕と結婚できてよかった』というのが口グセで、何かすごくかわいいんだよね」
彼はいつも奥様の写真を定期入れに入れており、その場でみんなに見せてくれました。
一般的な評価としては、自信をもって美人だとは言えない感じでしたが、その定期入れの写真もやはり笑顔だったのです。
その場にいた彼の奥さんを知っている一部の人たちも、やはり同じように「決して美人だとは言えないんだけど、確かに愛想よくて、かわいいよね」という評判だったのです。
多くの男性は、女性にこの「かわいらしさ」という要素を求めますが、それは、多くの女性が誤解していらっしゃるような、タレントのような見た目のかわいらしさではなく、心のかわいらしさなのかもしれません。
話はちょっと変わるのですが、ペットショップを経営している知り合いの話によると、昔は犬を飼う人のほとんどが、柴犬や秋田犬、シェパードなどを飼っていたのですが、最近は、パグ犬やダックスフント、チワワなどの犬を飼うお客さまがとても増えたそうなのです。
彼は当初、そのような(彼の感性では)犬らしくない犬が、なぜこのように売れるのか、よくわからなかったそうです。
しかし、そのような犬を飼う人は必ず、この「かわいい」という理由で犬を飼うそうなのです。
我が家でも昔、パグを飼っていたことがあるのですが、やはり見た目ははっきりいってぶさいくでした。
でも、「かわいい」犬だったのです。
当然のことですが、うちのパグは、「本当は柴犬のほうがよかったんでしょ・・・」とひきこもることもなく、自分自身を精一杯表現して生きていました。
自分を卑下したり、自分をちっぽけに感じることなどまったくないのです。
男女関係は不思議なもので、あなたがどんな人であろうが、あなたのことを好きになってくれる人が、必ずいるのです。
多くの男性は、競争社会に生きていますから、ある意味では、女性よりもコンプレックスや劣等感を強く持っているのかもしれません。
しかし、そんな弱みをみせれば競争社会で生きていけない、と思うので、見栄をはったり、強がったりして生きているともいえます。
そんなときに、自分を正直に表現できる人を見ると、とても魅力を感じるのです。
男女関係でも、自分に自信をなくすと、人見知りをしたり、男性から自分を避けてしまったりしがちですが、本当のかわいらしさというのは、あなたの方から向かっていく勇気なのかもしれません。
来週の恋愛心理学もお楽しみに!!