どこの職場にもひとりくらい嫌な態度の人がいて、おかげで毎日気分が悪いと感じることがありませんか?
◇嫌な態度をする人に対する心理
たとえばあなたのことを見下すような発言をしたり、攻撃的なことを言ったり、無視してきたり。
職場で嫌な態度をする人がいるとき、あなたは以下のようなことを感じているかもしれません。
嫌われてるみたい
避けたい
こちらも嫌な態度を取りたい。
でも大っぴらにそのような態度をとるのも嫌だな、などと感じるかもしれません。
イラっとしてもカチンときてもその場は平静を装って、しかし心の中では「本当に嫌いだ!」と思っていることもあるのではないでしょうか。
◇嫌な態度をする人の心理
たとえば「あのとき私が言ったことが気に入らなかったのかしら」など、相手が嫌な態度をする理由に思い当たる場合も、そうでない場合もあるでしょう。
どちらにしても、人が誰かに嫌な態度をするときの心理としては、以下のようなものがあるかもしれません。
あなたに大切にしてほしい
感謝してほしい
認めてほしい
え?そんなことないでしょ。と思った方もいらっしゃるかもしれません。
私に嫌な態度をするのは、私のことが嫌いだからでしょうから、そんな私に大切にしてほしいなどあり得ないんじゃないの?と。
自分を大切にしてほしい、感謝してほしい、認めてほしいというのは、あなたに承認をしてもらいたい気持ちを言います。
承認欲求は、「僕ってすごいでしょ。認めて認めて!」という分かりやすい態度をイメージされるかもしれませんが、実際はそのようなケースは多くないかもしれません。
代わりに、「ふんっ」と反抗的な態度を取ったり、「どうせ」という気持ちで無視したり、ムシャクシャして攻撃することで「認めてほしい」という気持ちを無自覚にも表現することがあるのです。
◇他人の嫌な態度に悩まされる人によくある特徴
自分に向けられる嫌な態度に悩まされる人は、大きくふたつの特徴があることが多いようです。
ひとつは、とても優秀だったり、人に信頼されていたりなど、多くの人が認める能力を兼ね備えていること。
もうひとつは、そんな自分の価値を認めていないということ。
優秀であるにもかかわらず、自分が優秀であると認めていないと、他人があなたに承認してほしいという気持ちを感じていることに気づきにくいと言えるかもしれません。
◇嫌な態度をする人への対処法
あなたに嫌な態度をする人が、あなたに承認してほしいと感じていて、しかもそうしてもらえていないからこそ嫌な態度を取っているのだとしたら、単純に考えれば、あなたがその人を承認してさしあげればいいのかもしれません。
ただし、そんなに簡単にはいかないのが人間関係というものかもしれません。
◇なんで私が?という思いについて
その人を大切にし、感謝を表し、認めることが簡単にできない理由のうち、「なんで私が?」という思いがあります。
嫌な態度をされて気分が悪いのに、なぜ相手ばかり気分よくなることをしてあげないといけないの?私が負けるみたいだし、私が下手に出るみたい。そんなことは絶対やりたくないと思うのも当然でしょう。
・二つの選択肢
私の気分が悪い原因は相手にあり、あの人が態度をあらためるべきだと感じるとき、もし私に承認してほしいならば、承認したくなる態度を取りなさいと思うのではないでしょうか。
それはその通りなのです。
つまり、あなたの気分が良くなるためには、二つの選択肢があるといえるかもしれません。
ひとつは相手が態度をあらためること。もうひとつはあなたが自ら相手を承認すること。
どちらでもいいのです。ただ、あなたの気分の改善を相手まかせにするか、自分でやるかの選択なのでしょう。
・相手を承認したくない気分について
相手がいつ態度をあらためるのか分からないでいるより、自分で行動しようとあなたが決意したとします。
おそらくとても嫌な気分でしょう。
「なんで私が?」という思いは、「私の気分を整えるため」つまりあなた自身のためなのですが、嫌いな相手を褒めたり承認したくないと思いますよね。
ここでたとえ話なのですが、あなたが悪い病気にかかってしまい、とてもまずい薬を飲みなさいと言われたならば、あなたはそんなものを飲むくらいなら、病気のままでいいと思う方でしょうか?
もしそんなまずい薬を飲むと決意するとしたら、それで治るかもしれない、楽になるかもしれないという希望を持つからではないでしょうか。
嫌いな相手を承認することは、とてもまずい薬を飲むようなものかもしれません。
すごくやりたくない。でもやってみたら何かが変わるかもしれない。
そんな希望に一票を投じられるかどうかと言えそうです。
心が決まったら、エイヤッとまずい薬を飲むように、
エイヤッと相手の良いところを(嫌々でも)褒めたり感謝してみる。
だって私が気分よくなるため。
うまくできなくてもいいのです。やってみようと少しでも思えたとしたら、あなたの対人関係が飛躍的に良くなる一歩が出せたと言えるのではないでしょうか。