■子どものことがさっぱりわからない
「うちの子どもは一体何を考えているのか…」
子どもが一体何を考えているのか、何を感じているのか、”子どもの気持ちがさっぱりわからない” というご相談をいただくことがあります。
多くは思春期以降のお子さんをお持ちのお母さんからのご相談です。
思春期の頃は心も体も急激に変化するので、子ども自身も戸惑うことが多いのですね。
身体の変化は著しく、その成長に心が付いていけていない、なんてことも多々あります。
”人生で一番変化が大きい時期” といわれる思春期。
この頃は ”完璧な私” ”理想の自分” を思い描き、周りと自分を比べては優越感や劣等感を抱きます。
今までは親と行動を共にしていたのに急に距離を取ったり、やけにご機嫌だなと思っていたら突然ふさぎ込んだり。
今まではなんでも話してくれたのにと思って声をかけても、無視されるか喧嘩になってしまう。
「もう知らんっ!好きにして!」といいたくなる時もあるかもしれませんね。
■自分の感情がわからなくなる理由
さて、では、子どもの気持ちがわからなくて子供に振り回されているような気持になるとき、お母さん自身の気持ちはどうですか?
自分の感情と繋がれているでしょうか?
自分の感情と繋がれていないと子どもの感情、気持ちを理解するのは難しいのです。
「あなたがお子さんのことでそんなに悩むのは、愛情深いお母さんだからですよ」
そうお伝えすると「え?私が愛情深いとは思わないです」とおっしゃるお母さんはとても多くいらっしゃいます。
「家事も育児もがんばっておられますね」と伝えても「んー、そうかなぁ」とまるでピンと来られないんですね。
自分の感情、心と繋がれていないと葛藤することが多くなります。
感じている感情と頭で考える思考が一致していないと、なぜかイライラしたり常に頭が働いてグルングルン思考に振り回されることも少なくありません。
出ようとする感情を、思考が上から抑え込んでいるようなイメージです。
今日は仕事を休みたい。けど、サボるわけにはいかない。
本当は夫に甘えたい。けど、バカにされるかも。
掃除も洗濯もめんどくさい。けど、ちゃんとしないと。
我慢ばかりで怒り心頭。けど、ぶちまけると大喧嘩になる。
そうやって、身を削るほどにがんばり過ぎたり我慢し過ぎていませんか?
「そりゃぁ、私がしないと誰もしてくれないから」
「私が我慢しないと空気が悪くなるから」
「みんなこれくらい我慢してるし」
ということももちろんあるかと思うんですけど、あなたはいつ頃からがんばったり我慢してきたりしてきたでしょうか?
いつしか度を越して、自分に厳しさを課してこなかったですか?
そうやって、がんばり過ぎたり我慢し過ぎると ”本当の自分の感情” がわからなくなるんです。
思考を働かせて自分の感情を押し込めて「~であるべき」「~するべき」と、本来の自分ではない自分を演じるうちに本当の感情がわからなくなってしまうのです。
■自分の心と繋がる
「子どものことがわからない」
そんなとき、先ずはお母さん自身が自分の心と繋がってみよう、本当の感情と繋がってみようと思ってみてくださいましょう。
自分の本当の感情がわからないのは、インナーチャイルドが置き去りにされているから。
インナーチャイルドとは ”内なる子ども” ともいわれ、私たちが大人になる過程で ”傷ついた子どもの心” のことをいいます。
子どものころ、愛されるために、褒められるために、認められるためにしたいことや言いたいことを我慢してきたことはなかったですか?
本当は望んでいないけれど、親が喜ぶからとがんばってきたことはどんなことでしょう?
あなたが我慢してがんばると、親は喜んで褒めてくれたかもしれません。
「偉かったね」「よくがんばったね」と。
けれど、その我慢やがんばりの陰には、寂しさや悲しさがあったとしても、そこに気づいてもらえなかったとしたら、その感情は隅に追いやって、また我慢とがんばりをし続けなければなりません。
なぜなら、子どもはみな見捨てられるのではないかという不安を抱えていて、親に受け容れられ愛されたいと願っているから。
良い子でいれば、親の目を引くことが出来るからです。
■あなたの心の痛みは優しい慈愛へ
親はつい子どもの気持ち、感情には鈍感になってしまいがちです。
けれど、大人になった今、あなたがむかし隅っこに追いやってしまった感情を受け止めて感じてあげることは可能です。
心の片隅に置き去りにされたインナーチャイルドを見つけてあげるのです。
そうやって自分の本当の感情を受け容れることが出来ると、子どもの本当の気持ちを見つけて寄り添うことが出来やすくなります。
「本当はツラかったのかな…」
「実は我慢していたのかも…」
表面上には顕れない、子どもの心の奥に意識が向きやすくなるのです。
たとえばあなたが、平然を装っているけど本当は「もう無理だ」というくらいに限界が来ているとき「無理していない?なにかあればいつでも話してね」と自分の気持ちに気づいて寄り添ってくれる人がいたら、とても安心するかと思います。
そんな、人の本当の気持ちに気づいて寄り添うには、自分の本当の感情に気づくことが大事なのです。
あなたがむかし感じた心の痛みは、優しい慈愛へと変えてゆくことが出来ます。
「子どものことがわからない」
「自分の感情がわからない」
そんなときはひとりで悩まないで、カウンセリングをご利用ください。
癒しのサポートをいたします。
遠慮なく、今のあなたのままでお話しくださいね。
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来週は、那賀まきカウンセラーがお送りいたします。
どうぞ、お楽しみに♪