好みの人には好かれないのに、好みじゃない人には好かれる。なぜ?

あなたが思うあなたは、本当あなたではない!?

好みの人には好かれないのに、好みじゃない人には好かれる。それは自分らしさを生きていないときに起こるのです。

自分のことを「どんな人」だと思っていますか?

好みの人には好かれないのに、好みじゃない人には好かれる。これには理由があり、そのひとつが「内面と外面のギャップ」と呼ばれるものです。「あなたが思うあなたは、本当のあなたではない」ときに、このようなことが起こりがちになります。(※内面とは目に見える部分や雰囲気のこと、外面とは外から見えない心の部分のこと)

あなたがいま「自分だと思っている自分」は、成長するプロセスの中で「愛されるための自分」として作り上げてきたものであり、必ずしも「本来の自分、自然体な自分」ではないのかもしれないということです。

多くの人と接する職業の人やカウンセラーなどから、自分が思う自分とはまったく真逆のイメージをもたれたことがありませんか?

たとえば、「あなたは情熱的で人前で自分を表現することができるし、人を魅了するだけの輝きをもっている人ですね」とカウンセラーに伝えられたとします。しかし、それが自分の思う自分とかけ離れていたとしたならば、「いえいえ、まったくそんなことはありません。私なんて地味で目立たないし、いつも人の陰に隠れているような人間です」と言いたくなることでしょう。

しかし、カウンセラーはそう感じたからそう伝えたのです。これが内面と外面のギャップと言われるもので、自己イメージと他者イメージの違いという表現もできます。この例だと、内面に秘めているエネルギーは情熱的に自分を表現する人、外側に発しているエネルギーは地味で目立たない人というギャップが生まれていることになります。

しかし、こうなるのはこうなるだけの理由がちゃんと存在します。それが「愛されるために作り上げた自分」にまつわるお話です。

愛されるために作り上げた自分とは?

たとえば、「お母さんがとても感情的で、お父さんとケンカばかりしていた。私は子供の頃から、泣いたり怒ったりしながらお父さんの文句を言うお母さんの愚痴聞き役になっていた」というケース。

このようなケースでは本来の私が情熱的なタイプであったとしても、お母さんに寄り添うために自分は感情的にならないようにして、落ち着いた物分かりのいい子になってしまうことが多いのです。なぜならば、そうするとお母さんを助けることができるし、お母さんに頼られ愛してもらえるから。

すると、本来は情熱的な人でありながら、物分かりの良いおとなしい人として生きているわけです。それを子供の頃からしているうちに、物分かりの良いおとなしい私が「本当の自分なのだ」と信じるようになるのです。

深層心理的には、自分が情熱的になると「お母さんのような感情的な女」になるように感じて、抵抗感が生まれます。心のどこかで感情的なお母さんに対して「ああはなりたくない」思っていたとしたら、感情的になることを自分に許せなくなります。情熱的であることと感情的であることは、コインの裏表のようなものですから、感情的なお母さんを嫌った分だけ、情熱的な自分を表現できないということが起こるのです。

私たちは多かれ少なかれ、誰でもこのような部分をもっています。ただこのギャップが大きすぎる場合、恋愛に影響が出ることがあります。それがあの、好みの人には好かれないのに、好みじゃない人には好かれるという悩みです。

好みの人には好かれないのに、好みじゃない人には好かれるのはなぜ?

たとえば、「物分かりが良いおとなしい女性」を好みなのはどんな男性でしょうか?
一般的には「おっとりとした優しげな男性」に好まれることが多くなるでしょう。だって、元気で活発なタイプの女性には、おっとりとした男性は近づきにくいですし。逆に頼もしく熱い男性は、おとなしい女性をどう扱っていいのかわからないので近づきにくいのです。

ところが、本来情熱的な内面をもつ女性は、おっとりとした優しげな男性が好みではないのですから、付き合ったとしても物足りなさを感じてしまい、なかなか好きになれないのです。むしろ本当は、自分と同じ情熱的なハートの男性が好みなのに、そのタイプの男性からは声がかからなくなるのです。

なぜならば、そうした情熱的な男性は、元気で活発な女性のほうに目が向いてしまうからです。その結果、好みの人には好かれないのに、好みじゃない人に好かれるという現実ができあがります。

しかし、自分では自分のことを地味で目立たないタイプだと思っているので、ファッションやヘアメイクなど身にまとうものすべてが、それに合わせた雰囲気になっていることがとても多いのです。それもまた、それを好む男性を引き寄せやすくなるわけです。

一番簡単なのはイメージチェンジしてみることだったりします。自分の内面と外面を合わせるために外見の変化を取り入れてみることもひとつの方法です。

とくに無価値感の強い人は、少々子供っぽいテイストのファッションにしていることがあります。愛することよりも愛されることに価値をおきやすくなるので、子供っぽい甘い雰囲気でいるほうがなんだか愛されやすい気がするからです。

心理学的には「自分らしく生きていないときに問題が起きる」と考えますから、あなたが抱える問題は変化のチャンスを与えてくれるのです。

(続)

心理学講座4回シリーズ/同シリーズ記事はこちら
  1.  恋をすると毎日が苦しくて嫌だ。それは無価値感のせいかも。
  2.  入手困難な人を好きになるにはワケがある
  3.  好みの人には好かれないのに、好みじゃない人には好かれる。なぜ?
  4.  愛を受け取らなかったのは、じつは自分なのかもしれない。
この記事を書いたカウンセラー

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失恋からの立ち直り、都合のいい女からの卒業、本気の婚活、浮気や離婚問題を乗り越える、夫婦関係の修復、離婚から再出発など、恋愛&男女関係の相談が多く、恋愛・結婚生活に悩む人の駆け込み相談所的な存在である。 30歳からのうまくいかない恋愛と40歳からのこじれた男女関係の解決を提供している。