よくいただくご相談の一つ。「好きな人の前では、緊張してしまう」
こんばんは
神戸メンタルサービスの平です。
よくいただくご相談の一つに、「好きな人の前では、緊張してしまう」というものがあります。
みなさんも、大なり小なり、同じようなご経験はあるかもしれませんね。ほかの人といるときは、自然にふるまえるし、会話も弾むのに、いったいどういうことなのでしょう?
これは、「好きな人には、ぜったい嫌われたくない」という思いがつくるといわれています。
嫌われたくないから、自由に、思うがままに自己表現することにブレーキがかかってしまうのです。
言い換えれば、「けっして失敗してはならない」と思っているわけです。ぜったい失敗しない方法、それは、なにもしゃべらない、なにも表現しないことというわけです。
しかし、もしも、あなたのそばに、なにもしゃべらず、なにも表現しない人がいたら、どう感じますか?
「なにを考えているのかわからないし、まして、自分がこの人に好かれているとは到底思えない」というかんじですよね。
自己表現を抑えようとするときは、「できるかぎり、自分の悪いところを隠したい」という心理が働いています。
それは、みなさんが入念にお化粧をしたり、寄せて上げたりしようと思うのと同じようなことともいえるかもしれません。
自分で自分にダメ出しをしているところを徹底的に隠す努力をしているわけですが、それをすればするほどその部分が気になって仕方なくなるものです。
そこで、私がそんなみなさんにいつもおすすめするのは、隠すのとは真逆に「その気になっていることを、あなたのパートナーや好意をもっている人に伝えてみてください」ということです。
日本人の多くは、好きな人の前では、その人を「好き」という気持ちすら隠そうとしがちです。
それは、自分の感情や気持ちに嘘をついているようなふるまいなので、心はどんどん混乱していきます。
あなた自身、なにを言っているのかわからない状況になりますし、あなたが好意を寄せているその人にとっても、あなたは「とてもわかりにくい人」になってしまいます。
「この子は、いったいなにが言いたいんだろう?」とか、「なにを考えているのかもよくわからない」というかんじです。
しかし、もしも勇気を出して、こんなふうに言えたなら、あなたのその混乱ぶりもその人の目にかわいらしく見えたりするようになるはずです。
「あなたのような素敵な人のそばにいると、ほんとうに緊張しちゃって、なにを話せばいいかわからなくなってしまうの‥‥」
人は、自分に好意をもってくれる人には悪いイメージをもちにくいといいます。
だからこそ、大好きな人の前で、好意をもっているということを隠してはなりません。あなたがぜったいしなければならないことは、「好意をもっています」ということを伝えるということです。
その相手に好意を見せるのか隠すのか、人はここでいちばん大きく葛藤します。そして、その葛藤があなたの緊張をつくります。
もしも、好意を隠すことなく表現できるようになったなら、固まっていた心の中で雪崩が起こるかのように、すべての緊張がときほぐされていきます。
そうすると、不可解だったあなたの態度も、相手の目にはかわいらしく、魅力的に映るようになるのです。
「好き」を表現する勇気をもつこと。
それができれば、緊張しやすいという悩みにもカタをつけることができるのです。
来週の恋愛心理学もお楽しみに!!