「うちの子、繊細さん?」親子で育む“気にしい”の才能!

「うちの子、繊細さんかも?」

お友達や先生、周りの言動や変化に敏感に反応し、些細なことで心が揺れる我が子を目にすると、親としてはつい、

「気にしすぎ」
「深く考えすぎ」
「もっと楽に考えてもいいのでは?」

と声をかけたくなるかもしれません。でも、少し立ち止まって、その“繊細さ”に向き合ってみませんか?
繊細さは決して“弱さ”ではなく、その子が持つ大切な“才能”や“強み”かもしれません。

 

繊細さは“才能”

実は、私自身も子どもの頃からめちゃめちゃ「気にしい」でした。
周りの雰囲気や小さな変化にもすぐ気づき、ちょっとしたことが頭をよぎると、考えが堂々巡りになってしまう。顔色を見まくり、空気を読みまくるので、帰宅する頃にはもう、ぐったり…。お休みの日には寝込んでしまうこともありました。

そんな自分に「気にしすぎちゃダメ」「もっと楽に考えよう!」と何度も言い聞かせていましたが、ある時ふと思ったんです。

「もしかして、これが私の個性なのかもしれない」って。

そう受け入れていくようになると、心が少しずつ軽くなっていきました。自分の気づきの多さも悪くないなと感じられるようになっていきました。

気がつけば、サスペンスドラマを観ながら、注意深く「このトリックの真相は…?」なんて密室事件を解き明かすのが楽しくなり「将来、探偵になるのも悪くないな」なんて思ったりしたことも•••笑。
そして振り返ると、この“気にしい力”が、カウンセラーへの道にも自然と繋がっていったと振り返ります。

お子さんの敏感さや気づきの深さは、かけがえのない個性であり、素晴らしい才能です。
世の中にはいろいろな個性がありますが、何が良いとか悪いとか優劣はありません。敏感であることも、逆に鈍感であることも、すべてその人らしい個性です。
お子さんが持つ『自分だけの才能』を大切に育んでいけるよう、見守っていきたいですね。

 

「繊細さん」なお子さんとの向き合い方

1.繊細さは「才能」と伝えてあげる

「その敏感さは、他の人を助けたり、喜ばせたりできる力なんだよ」と、その子の特徴を肯定してあげたいですね。これにより、自分の優しさや気づかいを“強み”として感じられるようになります。
「でも無理はしないでね。あなたも大切なひとりだからね」
「つらいときは一人で抱え込まないでね」と添えることで、他の人だけでなく自分のことも大切にできるようになります。

 

2.「リフレーミング」で見方をポジティブに変える

「リフレーミング」とは、物事を別の視点から見つめ直し、ポジティブに捉え直す方法です。
お子さんの気になる特徴を前向きな表現に言い換えると、自己肯定感を高める手助けになります。以下のようなリフレーミングと声かけ例を参考にしてみてくださいね。

・気にしすぎる → 思慮深い
小さな変化や人の表情に気づくのは、周りを丁寧に見て、他人を気遣う力があるからこそ。
「まわりをよく見てるね!気づいてくれてありがとう」「失敗してもいいんだよ」

・傷つきやすい → 感受性が豊か
感情を深く受け取れる力は、他人の心を理解する力に繋がります。
「いろんなことを感じ取れるんだね。その優しさ、大切だよ」「失敗は悪いことじゃないよ」

・不安になりやすい → 用心深く責任感が強い
先のことを考えて不安に感じるのは、計画性と責任感がある証です。
「ちゃんと考えていてえらいね。準備は大切だよね」「結果は気にしないで楽しんで」

・自分を責めがち → 向上心が強い
「もっとこうすれば良かった」と振り返るのは、成長を望む意識があるから。
「どうしたらもっと良くなるか考えられるところ、素晴らしいと思うよ」「精一杯やったよね」

・人に合わせすぎる → 共感力がある
周囲の空気を読み、みんなが心地よく過ごせるよう気遣うのは、共感力と協調性がある証です。
「人の気持ちを大切にしてるんだね。優しさが伝わってくるよ」「ただ無理のない範囲でね」

 

3.気持ちを話してくれたことに感謝を示す

お子さんが心の内を話してくれたときは、「話してくれてありがとう」と受け止め、安心させてあげたいですね。「なんでも話していいんだ」と感じる安心感が、また前に進む勇気をつくります。

 

おわりに、親御さんも「自分の優しさを認めて」

ここまでお読みいただいている親御さんも、どうか「気にしい」なお子さんを温かく見守るその優しさを、ご自身で認めてあげてください。

それもまた、素敵な才能です。

自分の繊細さを受け止めてくれる親がいることで、お子さんは「自分のこの気づかいや優しさも大切なものなんだ」と思えるようになるでしょう。

私も「気にしい」である自分を受け入れたとき、やっと本当の自分を見つけ、楽になることができました。

親がその素晴らしさを認めてくれることで、子どもは自分らしさを大切にして成長していきます。

親子で一緒に、その才能を育てる時間を楽しんでいけることを、ぜひ私にも応援させてくださいね。
もし、親子の関係やお子さんのことで悩むことがあれば、ぜひ気軽に相談に来てください。
お話をお聞きし、一緒に解決策を見つけるお手伝いをさせていただきます。

私のお話が、少しでもお役に立てたら幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

来週は、池尾千里カウンセラーがお送りします。どうぞお楽しみにしてくださいね!

 

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この記事を書いたカウンセラー

About Author

孤独感の中で生き続け、離婚や再婚、うつを乗り越えた経験から、パートナーシップや自分自身の問題を多く扱う。圧倒的な受容力と繊細な感性を活かし、言葉に出来ない感覚や感情にフォーカスすることが得意。問題に隠れた愛や魅力を見つけ、クライアントが安心して自己実現できるようサポートをしている。